Fearless Change:アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン
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あらゆる種類の新しいアイデアを、あらゆる規模の組織に導入しようと試みているすべての人に、本書を届けたい。誰でも、どの組織階層の人でも、他人の心を変えようとするときには、力不足を感じるものである。もし、新しいアイデアの導入に成功した人があなたのかたわらに座り、その秘訣を教えてくれたなら、どんなにすばらしいことだろう。本書にはそれに匹敵するくらいの、アイデアの導入に成功した世界中・歴史上の人たちのテクニックと戦略が凝縮されている。 48のパターン
全体に関わるパターン
新しいアイデアを組織に導入しはじめるなら、あなたの情熱を共有するため、できる限りのことをしよう。
小さな成功(2) Small Successes
組織変革の取り組みをすすめるなかで、待ち受ける困難や膨大な作業に押しつぶされないよう、ほんの小さな成功でも、きちんと祝おう。
ステップバイステップ(3) Step by Step
目標に向かって一歩一歩進めていくことで、組織変革の膨大な作業へのイライラを和らげよう。
予備調査(4) Test the Waters
新しい好機が訪れた際に、興味があるかどうか調べるために、本書のパターンを利用して結果を評価しよう。
ふりかえりの時間(5) Time for Reflection 過去から学ぶために、うまくいっていることや改めるべきことを評価するための時間を、定期的に確保しよう。
序盤の活動に関わるパターン
協力を求める(6) Ask for Help
組織に新しいアイデアを導入するというのは、大変な大仕事だ。あなたのがんばりに協力してくれる人やリソースを探そう。
日常のランチタイムを、新しいアイデアを聞くための手軽で気軽な場として活用しよう。
コネクター(8) Connector
イノベーションのことを広く伝えるため、組織内にたくさんのコネクションを持つ人の協力を求めよう。
何か食べながら(9) Do Food
食べ物を持ち込んで、いつもの集まりを特別なイベントにしよう。 電子フォーラム(10) e-Forum #SNS もっと話を聞きたい人のために、電子掲示板・グループメールアドレス・メーリングリスト・書き込み可能なウェブサイトを用意しよう。 新しいアイデアのオピニオンリーダーになりうる人々の協力を勝ち取ろう。
外部のお墨付き(12) External Validation
新しいアイデアの信憑性を上げるために、外部の情報を組織内に紹介しよう。
グループのアイデンティティ(13) Group Identity
変化のための活動にアイデンティティを与えるために、活動を特徴づける名前を掲げ、人々がその存在を認識できるようにしよう。
達人を味方に(14) Guru on Your Side
組織のメンバーに尊敬されているシニアレベルの人々にサポートを求めよう。
空間を演出する(15) In Your Space
組織のあちこちに、それを見れば新しいアイデアのことを思い出すようなものを設置しよう。
変化への活動を始めるときは、新しもの好きな同僚の助けを求めよう。
新しいアイデアに関する話を広める前の準備段階として、まずは自分の仕事に使ってみて、そのアイデアの利点と限界を見極めよう。
感謝の気持ちを表すために、あなたに協力してくれたすべての人に、できるだけ誠実に「ありがとう」と言おう。
次のアクション(19) Next Steps
イベントの最後のほうで、新しいアイデアに対し、参加者が次に何ができそうかを確認する時間をとろう。
新しいアイデアの価値を納得させるため、その人にとってどれだけ有用で、価値あるものなのかを示そう。
便乗(21) Piggyback
新しいものを導入する戦略が障害にぶつかったときは、組織の慣習に便乗する方法を探そう。
種をまく(22) Plant the Seeds
興味をかきたてるために、機会のあるときに資料(種)を持っていって、それらを見せる(蒔く)ようにしよう。
イベントの時期を決めたり、誰かに助けを求めるときには、タイミングをよく考えよう。
定期的な連絡(24) Stay in Touch
一度キーパーソンに支援を求めたら、彼らのことを忘れてはならないし、あなたも彼らに忘れられないようにしよう。
あるトピックについて継続的に探求したい・学びたい同僚を集めて、小さなグループを作ろう。
テイラーメイド(26) Tailor Made
新しいアイデアで得ることができる価値を組織内の人々に納得させるため、組織のニーズに合わせてあなたのメッセージを作ろう。
中盤以降の活動に関わるパターン
著名人を招く(27) Big Jolt
変化への取り組みがもっと注目されるよう、優れた経歴を持つ人を招いて、新しいアイデアについて語ってもらおう。
経営層の支持者(28) Corporate Angel
イノベーションと組織の目標が連携しやすくなるよう、経営層からの協力を得よう。
正式な推進担当者(29) Dedicated Champion
新しいアイデアの組織導入の仕事をもっと効果的に進められるよう、担当業務の一部に組み入れることを提案しよう。
組織において、新しいアイデアに注力する方針を確立するには、マジョリティー(大多数)を納得させなければならない。
達人のレビュー(31) Guru Review
マネージャーや他の開発者向けの新しいアイデアを評価してもらうために、味方となった達人や、関心を持っている同僚を集めよう。
新しいアイデアの有用性を分かりやすく示すために、うまくいった人には経験の共有を促そう。
みんなを巻き込む(33) Involve Everyone
新しいアイデアが組織全体で成功を収めるには、誰もがイノベーションを支える機会を持ち、それぞれに貢献できるようにすべきだ。
新しいアイデアの難解なコンセプトを周囲の人に理解してもらうには、まずは簡単なイントロダクションから始め、受け入れ側の準備が整ってから追加の情報を伝えるようにしよう。
身近な支援者(35) Local Sponsor
一番近いレベルのマネージャーに協力を求めよう。直属の上司が新しいアイデアの導入活動を支持してくれれば、もっと効率的に活動できる。
場所重要(36) Location, Location, Location
割り込みが入ってイベントの流れを断ち切られる事態を避けるために、仕事の現場を離れて重要なイベントを開催してみよう。 プロジェクトに新しいアイデアの導入を始めたいなら、そのアイデアを理解していて、チームを手助けできる人に来てもらおう。
謁見(38) Royal Audience
組織の管理者やメンバーが、著名人を招く(27)の招待者と一緒に過ごす時間をお膳立てしよう。
厳しい状況のとき必要以上に落ち込まないよう、新しいアイデアの導入で、同じように困っている人たちと話す機会を見つけよう。
カードボード・コンサルタントパターン
成功の匂い(40) Smell of Success
あなたの取り組みがなんらかの目に見える結果を残した時、あなたと話したがる人がぞろぞろと現れるだろう。その機会を活かして教育に力を入れよう。
勢いの持続(41) Sustained Momentum
組織内で、新しいアイデアに対する興味を持続させる、という現在進行形の仕事に積極的にアプローチしよう。
トークン(42) Token
新しいアイデアを人の記憶に生かし続けるために、伝えた話題に紐付けられるトークンを渡そう。
抵抗と付き合うためのパターン
橋渡し役(43) Bridge-Builder
新しいアイデアをすで受け入れた人を、まだ受け入れていない人と引き合わせよう。
あなたのアイデアに懐疑的なオピニオンリーダーに、「公式な懐疑派」の役割を演じてもらうよう、協力をお願いしよう。彼らの懐疑的な姿勢を変えられないとしても、あなたの取り組みを改善するために、その意見を活かそう。
根回し(45) Corridor Politics 重要な決議が行われる前に、意思決定者や影響力のある人々に非公式に接触し、それぞれの意思決定の先に何が待っているのか、彼らが十分に理解しているかどうかを確かめよう。
怖れは無用(46) Fear Less #抵抗勢力 抵抗勢力を新しいアイデアの強みに変えよう。
組織が新しいアイデアの導入に前向きではない場合、少しの間だけ試験的に使ってもらい、その結果を観察することを提案しよう。
将軍の耳元でささやく(48) Whisper in the Generalʼs Ear
集団の場ではマネージャーを説得しにくいことがある。その場合は他の人がいない場を設定して、懸念点を教えてもらう。