メモ活
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いわゆるメモ術についての本を思いきや、その手法は実にオーソドックスというか、奇を衒ったところは一つもないし、正直主張としてはおとなしい。A4のノートを多用しつつ、基本アナログベースでメモを取ることを推奨しているくらいで、あとはあんまり尖った主張はない。 私がやっているのは、ややこしいメモ術ではありません。 とにかくメモする。 いつでもどこでもメモする。なんでもメモするのです。メモ活 / 上阪徹 4ページ 推奨するのは、スケジュール帳もノートもA4サイズです。 一般的に使われているコピー用紙がA4サイズであることもそうですが、言ってみればビジネスの標準サイズだからです。メモ活 / 上阪徹 30ページ だが、メモがどれだけ仕事に効いてくるか、人生に効いてくるかについてはこれほど「腑に落ちる」本もないかもしれない。特に後半、文章を書くとか結局、そのほとんどが素材集め、つまりいかにメモを取るかにかかっているのだという話にいたっては、大変説得力のあるライティング読本になってる。 著者の上阪徹は昔は文章を書くのが苦手で全然書けなかったという。文章の表現をどうしようかばっかり考えていたから。でも、表現なんてぶっちゃけどうでもいいというか......素材の裏付けがあればそれをそのままストレートに書けば「伝わる」。 逆にゴミみたいな文章や企画書は形容に逃げる。だから「形容詞は禁止」くらいまで著者は言う。
素材さえよければそれをあとは並べるだけで文章が書けてしまう。ってことは素材集めをきちんとすれば=メモを普段からとれば、文章を書くのは短時間で済む、というわけ。このあたりの説明は本当大変素晴らしいのでみなさん読んでください。
自分も文章は素材が9割と常々言ってきたことで。いい素材集まってればあとはなんとでもなるんだよなー。逆に「どうにも素材が薄い」ときにこそ、なんとか形容詞や文章力で誤魔化すという感じに近い。 企画書もとどのつまり「課題と解決の提示」にすぎないと著者はいう。だからいかに正確に深く課題を捉えるかが大事なのであって、キラキラした言葉を使ってる時点で「じゃあダメだ」って話。