プレゼンとは「課題とその解決」である
まず、そもそも企画書とは、企画を記したもののことです。 企画について記した書面が企画書ですから、そもそも企画とはなんぞや、 ということを考えていく必要があります。 先にも触れていますが、 企画とは「課題があって、それを解決するためのもの」 です。 ただ面白いものを考える、というわけではない。むしろ、思いつきの企画など、提案してはいけないと私は思っています。 なぜなら、課題も解決法もないから。それでは、企画として何も達成できないからです (思いつきが求められているなら別ですが)。メモ活 / 上阪徹 302ページ 強調引用者
一方で、やってはいけないのは、企画書で「盛ってしまうことです。 なんとかいい企画に見せようとして、自分の企画をヨイショする。 なんとか背伸びさせようとする。 企画書で、たいがい使われるのが、「形容詞」です。 先に 「できるだけ使わないほうがいい」と指摘した言葉です。 企画書が書けない、苦手という人は、この形容詞を考えるために時間を費やしている人がほとんどだと思います。 しかし、これはむしろ逆効果です。 盛った企画書は得てして厳しい評価になります。 自画自賛する人は、 あまり好まれないことは言うまでもありません。 企画書に必要なものは、 形容する言葉、表現する言葉ではなく、「課題」をしっかり書くことであり、 それが 「解決」 できることをしっかり示すことです。 企画書もゼロから書くわけではありません。 「課題」 と 「解決法」 を考え、メモすることで、企画書をつくるための 「素材」 が出てくるのです。メモ活 / 上阪徹 304ページ 強調引用者
企画書について著者は話をしているが、プレゼン全般に言えることかなと。
大事なのは課題の整理と理解。だから本当の課題は何か、話を聴きながら整理し、理解を深める部分がほぼすべてで、ここでも文章は素材が9割と同じで、プレゼンは素材が9割。素材とは「相手への徹底したヒアリング・調査」である。
プレゼンは2部に分かれる。
①課題の提示
②その解決。
①で課題をきちんと言語化してあげる。「要はこういうことでしょ?」ができるかが勝負。そこで「うんうん」「そうなんだよ!それが解決したいんだ!」とわかってくれてる感があるかどうか。ここで刺さらないとその後、どんなに何を言っても一切相手に刺さらない。プレゼンは絶対に失敗確定。
単に課題を言い当てるだけでなく、相手と同じ文脈、同じ視点で言い当てるのがポイント。
そうでないとお気楽に上から目線で解決策を提示するだけになっちゃう。「お前は他人事だからそんなふうに言えるんだよ!」ってなる。
②のその後の解決策は当たったほうがいいけれど、外してもまだ取り返しがつく。というのもプレゼンしながら、お客さんが「うーん......」「なんか違うなあ」って顔をしていれば「解決策に不満がありそうですね。どこが不満ですか」と聞くことで、さらに課題解決のためのヒントにできるし、人は課題まで正確に深く理解してもらえていれば、そこからズレてもそれくらいは許せるから。
むしろ②については、最初に「あくまでいくつか思い浮かんだ私流の解決策の案です」「みなさまからのご意見をいただきながら、一緒に考えていきたいです」くらいあらかじめ言っちゃっても全然いい。
解決策については一つだけでなく、何個か対策を打てるので、一つ二つはずしても平気。