「光る君へ」第14回「星落ちてなお」
あらすじ:
相関図:
公式サイトの第14回まとめ:
永祚2/990年
前回のラストから引き続き
倫子のもとから帰ろうとして道長と鉢合わせたまひろ
「北の方様のところに以前より出入りしておる、前蔵人式部丞、藤原為時の娘にございます」さすがこういう家に仕えている人はちゃんと覚えている
たぶんこの4年来てないよねまひろは
副音声「頭を下げ、脇へよけるまひろ」道長は無言で通り過ぎる
速足に橋を渡るまひろ
「お父上のお帰りでございますよ」と呼びかけている声が聞こえる
彰子が乳母と一緒にいるところへ、道長と倫子が入ってくる
「ほら、彰子。父上よ」「ちちうえ」「言えた~! 偉い偉い」「殿も褒めてやってくださいませ」
「ん?」心ここにあらずの道長
「いかがされましたの?」「そうか。よかったな」ぶん殴るぞおまえ
彰子は毬をぽんぽんしている
「あちらで遊んでおいで」と彰子を遠ざけて
「お着換え、お手伝いいたします」「よい」縁に出て「ああ、よい風だ」別に誤魔化せてませんからね?
はぁ〜〜ん…そうか!!
道長は屋敷で従者に
「先の蔵人の式部の丞、藤原為時の娘です」
と紹介されて
『まひろはまだ未婚である』
と分かって倫子の話も耳に入らず、安心したような朗らかな顔してたんだ。
おーまーえーーーー!
まひろは「断られた」ということにしたらしい
「されど、あちらからのお話でございましたよね?」うん、この言い訳は苦しい
「許しておくれいと。いとの願いに応えられず」いとに罪悪感を抱かせて誤魔化したな?
兼家がよろよろと息子たちの前に現れる
「出家いたす」
道隆・道兼は衝撃があるようだけど、道長はそうでもない?
「出家する」こと自体は普通なので、衝撃といってもそれほどのことはないのかな
「わしの跡は…」道兼の期待に満ちたまなざし
「道隆。おまえが継げ」まあ順当よね
道隆にピントが合ってる奥で、道兼がショックを受けている
「父上は正気を失っておられる!」「父上の今日あるはわたしの働きがあってこそ、何ゆえ兄上に」
まあそれはそれで一理あるのだが
「黙れ」「正気を失っておるのはおまえの方じゃ」「おまえのような人殺しに、一族の長が務まると思うのか!」
道兼の何かがガラガラと音を立てて崩れていっていそうだ
「人殺し…」その件は知らない兄上
そして知ってる道長
「大それた望みを抱くなぞ許し難し。下がれ」
一瞬泣きそう?
「父上こそ!」円融院のことも忯子のことも兼家がやったと弾劾する道兼
「殺め奉った」がまた「奉るってつければいいもんじゃない」と言われてそうだな
副音声「狼狽える道隆」
「道隆は何も知らずともよい」円融院のことと忯子のことは知ってますよ?
でも実際知らないみたいなリアクションしてるな
「おまえはまっさらな道を行け」第1回からこのスタンスは一貫している
「道兼はこれからも我が家の汚れ仕事を担って、兄を支えて参れ」
この流れで兄を支えてくれるわけないと思うなあ!
「それが嫌なら。身分を捨て、どこへでも流れてゆくがよい」
道長がまひろと生きるために選ぼうとしていた道はつまりこういうこと?
陰謀に加わるのが嫌で、藤原を捨てて遠くの国へ行こうとしていた
「この、老いぼれが…」「とっとと死ね!」
この顔の歪め方も声の絞り出し方も口の開け方もすごいな…
ちょっとの間だけ泣きそうになって
口が不自然なくらい大きく開いたように見えたけど、生身なのだから不自然に大きく開くわけがないのだった
そして出ていく道兼
「以上である」
…あれ、道長に言うことは特になし?
この間言ったからか?
力が抜けた感じだ
立ち上がってよろめいたので慌てて支える二人
「道隆。道長。今より父はないものと思って生きよ」
副音声「家司に支えられ、去っていく兼家」
何を歌ってるんだろう
道長、少しだけ追いかけて見送る
ふと見ると背中を丸めた道兼
「これ以来、道兼は参内しなくなった」
「ちやはを殺した」という設定でもつけないと、道兼への仕打ちがあんまりにも酷すぎるってことだったのかな
道兼が頑張ったのに「何ゆえ兄上に」と怒っていたのは史実らしいし
道長は道兼の姿を見て何を思ったのか
まひろの母親を殺した、まひろとの間を最初に引き裂いた人間だけれど
いとが思いつめた様子で為時のもとへ
「殿様。お暇をいただきとうございます」
書を置く為時、半分取り落としたような感じだった
とまで言うと言いすぎか
「ま、待て。いきなり、いかがいたしたのじゃ」
「わたし…食べなくても太ってしまう体でございますので、何というか、居場所がないというか」
…これは、食べ物がいっぱいあるわけでもないのに乳母は肥えてるね~みたいな視聴者の声にあらかじめ対処しておいたとかそういう…?←
「いや今さら、何を申すか」為時がツッコミを入れている
この家の財政が悪化の一途を辿っているので「もう…わたしがお暇をいただくしかあるまいと…」
為時やまひろ以上に生活のことを気にしていたいとさん、主人たちの生活のために自分が犠牲になろうと
庶民に文字を教えることに「何の足しにもならない」といい顔をしなかったり、「間者を続けてくださいませ」と泣いたりする辺りは無理解な感じのキャラだけど、ここで自分が犠牲になろうとする人でもある
いとも仕立物で稼いでいたのね
ちやはも「もっと仕立物に精を出さねば」と言ってたっけ
「行く当てなぞないであろう」
「惟規の乳母となって、この家に来たのは、おまえが、夫と、生まれたばかりの子をはやり病で亡くした直後であった」
子供の世話になるということもできないわけだ
「ゆえにおまえは、惟規を我が子のように慈しんでくれた」
「この家は、おまえの、家である」「ここにおれ」
幾つかのツイートで指摘されていたけど、我が子である道兼を突き放した兼家との対比になっているのね
「道綱。道綱。道綱。」「聞こえますか?」ひぃええ
眠る兼家に対して相変わらずの寧子
怖くて目を覚ましたときにそばにいてくれるわけではないにせよ、見舞いには普通に来られる
「母上もうおやめください」うつけだと自分で言うような道綱でもこれは居たたまれないようだ
道綱ひそひそ声
兼家の先が長くないことはわかっているので、道隆にもよく言っておいてねという方向になる
「道綱」「お加減のお悪いときに、そんなことを申されるのは」
「あっ、お気づきになられた」「殿様!」そこでぱっと手を握るのは、母としての寧子より女としての寧子が出た感じ
そこで兼家「嘆きつつひとり寝る夜の明くる間はいかに久しきものとかは知る」
「殿…」「今の歌、何?」「わたしの、蜻蛉日記よ」
蜻蛉日記である前に、寧子から兼家に送った歌なのでは?
蜻蛉日記に載せているということは、たくさん送っただろう歌の中から厳選したものではあるか
ああ、寧子が涙を滲ませている
「道綱の両親」としてでなく、兼家と寧子として向き合えたのかしら
「あれは、よかったのう…」「輝かしき、日々であった」
そして呪詛中の明子女王
そこに呪詛重ねてくる?
BGMもそのままで
台? の上に兼家の扇を広げて設置してある
左右に脚付きの鏡
明子女王の顔がゆがんで映ってめちゃこわい
明子女王の左右辺りに灯り
眠る兼家
呪詛を続ける明子女王
夜になった
晴明「今宵、星は落ちる」「次なる者も長くはあるまい」
従者さん、ちょっと経ってから「えっ?」という感じで見上げた
兼家がまた彷徨している
道長も眠れないようだ
兼家、道長
兼家が裸足のまま庭に出た
橋の方へ
橋か!
口を開けて三日月を見上げ、微笑む
月が赤く染まる
ぎやー
副音声「兼家の顔から笑みが消える」
どんどん赤く
明子女王が立ち上がっている
「ソワカー!」扇吹っ飛んだぞおい
?子の霊は偽物であるような世界観の中で、明子の呪詛は扇を吹っ飛ばす効果があるの
はっとなる明子女王
大雨
お腹を抱えて転がっている
だから俊賢兄上が言ったでしょうが!
子供が犠牲になった≒呪詛が成功した、と明子が確信できる
自然死じゃなくて自分が呪い殺してやったんだ、と
夜が明けて、橋のたもとに横たわる兼家
橋は結局渡らなかった?
橋を枕にしている感じ
道長が発見した「父上!」
顔の横に青い花が散ってる
膝をついて、恐る恐る手を取る
抱きかかえた
「父上」「父上…!」「父上!」
愛憎入り混じった、という表現を貰った
17分ぐらい
全体の半分も行ってない
タイトルで予想できたことだけど、兼家の死後にけっこうウェイトが置かれている
「兼家様、三日前に身まかられたそうだ」宣孝が知らせに来た
いとさん、お茶を出して去り際に「よっしゃ」みたいな動きしたぞ
為時は「激しいご生涯であったのう」
「知らせは、もう一つある」「わしは筑前に下ることとなった」
筑前守が病気でやめたので、後任が回ってきたそうな
宣孝視点ではそうだけども
前筑前守が何をしたというんだ
宣孝を筑前守にしてあげるために、前筑前守を病気にしたというのか、御嶽の神さまは
めでたいことだが「さみしくなるのう」
為時ってあんまり人付き合いがなさそうだから、宣孝が来なくなったら本当に寂しくなりそう
まひろもちょっと寂しそう
「わしも、為時殿の一家を置いていくのは忍びないと思っておったが」これも結構な言われような気がするが
「運良く、さきの関白様が身まかられて、これから、家運も上向くであろう」
確かにそうなんだよなあというか
実際、「わしの目の黒いうちは、そなたの父が官職を得ることはない」とまで言われていたので
さきの関白様が身まかられないことには、この家の家運は上向かないのよなあ
宣孝が帰るのをまひろが送りに
「殿様」一人になった為時にいとが声をかけるが「一人に…してくれ」目頭を押さえる
いとの方はまー嬉しそう
「殿様のあれは、嬉し涙でございますよね?」この辺はやっぱりわからない人なのよねえいとさん
兼家パッパが死んだことでまひろの周囲の人が大半嬉しそうな中、一人涙流す為時パッパ、本当平安貴族社会で生きにくい人柄してる
明子女王を見舞う道長
起き上がろうとする明子を「そのままでよい」と言いつつ支える
「殿のお子を…」「お許しくださいませ」
「生まれいでぬ宿命の子もおる。そなたのせいではない」おお
寝かせた
「喪に服しておいでのときに、敢えて穢れの身をお見舞いくださるなんて…」
穢れの身なんだなあ
喪服着てないけどね、という指摘が幾つか
皆様指摘しているが、兼家薨去による服喪の描写がなかったのが残念。道長兄弟には父の死だから重服、つまり1年間の最も重い服喪になる。
なお源氏物語では、葵上喪中の光源氏が桐壺院に参上した場面で「無紋の表の御衣に、鈍色の御下襲、纓巻きたまへるやつれ姿」とある。妻の喪は3ヶ月。
参考に2009年の風俗博物館展示「藤袴」から、祖母大宮の喪に服する夕霧と玉鬘。父方祖母は5ヶ月、母方祖母は3ヶ月だが、夕霧は外孫ながら特に可愛がられたため鈍色も濃い。そして室内の調度まで全て喪の色。道兼があれだけに、道隆には嫡男としても服喪のお手本を見せてほしかった。
お、画像貼ってくださっている
そうなのよ今回1番残念だったのはこれだわ… 実子はもちろん実子の配偶者も3ヶ月の服喪のはずなので倫子も明子も繁子もみんな喪服なはずではと思うのよ…
「仕来りなぞ気にするな」
「ゆっくり養生いたせ」あ、もう帰るんだ
でも一度振り返って「また参る」
副音声「体を起こし、道長を目で追う明子」「微かに戸惑う」
道長の気遣いが今初めて響いたか
復讐を終えて、復讐以外のことに意識が向くようになったためか
子供を亡くした傷ゆえに、気遣いがこれまでになく身に染みたか
まあ道長は明子へのいたわりゆえに仕来りを無視してくれたわけでもないんだけど
直秀の件以来ね…
兼家のことも穢れを厭うこともなく抱きあげたし
「お帰りなさいませ」迎える倫子様
「明子様はいかがでしたか?」「しっかり、お慰めしてあげなければいけませんわね」ここまではよいとして
「でも、明子様はお若いから、これからお子は幾らでもできましょう」倫子様らしくもない…
「あちらとは文のやり取りがあったのね!」なんて思っていなければ、こんな言い方はしなかったんじゃない?
お若いといったって、倫子様とは1歳差でしょう
「わたしもせいぜい気張らねば」こわいよう
「関白・藤原兼家の喪に服して、都はしばらく静まり返っていたが」
「世の中は 夢か現か 現とも」女を集めて歌い舞っている道兼
道兼がこんな感じで楽しい宴会だったわけはないと思うけど、キャハハと笑っていられる辺り、彼女たちもプロだなあ
副音声「酔っ払った道兼の前に、妻・繁子」あの動きはやっぱり酔ってるのか
「なんだ?」「お暇を頂戴いたします。尊子も連れて参ります」ばっさり
「関白の妻でなければ気に入らぬか」わかりやすい投影!
関白になれたところで、繁子も尊子も別に道兼を好いてはくれなかったろうに
「次期関白という地位を目当てに道兼と一緒になった」として、繁子を悪者にしようとしてる面もあるか
「好いた殿御ができました」これはそれなりにショックなんだろうか道兼
「関白を兄に取られたせい」という逃げ道がなくなった
「地位目当ての妻なんてこっちから願い下げだ」という方向にも持っていけない
繁子の笑みがこう、復讐的なというか
道兼とは別に恋愛結婚ではないんだろうなー
なお繁子が離婚したのも再婚したのも事実
「お父上の喪にも服さぬような、あなたのお顔はもう見たくもございませぬ」
「あなたの顔は見たくない」好いた殿御以前にこっちがメインだろうな
「ならば。尊子は置いていけ」
「尊子は先に家から出しました」まあそうよね
「わたしと参りたいと申しましたので」まあそうよね
藪をつつかなければ、「娘はあなたのもとにはいたくないそうですよ」とはっきり聞かされずに済んだかもしれないのにねえ
副音声「直衣や烏帽子、酒の散らかる部屋」「鼠の這う床に、虚ろな目の道兼」
何もなさがすごい
副音声「碁を打つ公任」
「我が父も見る目がなかったな」そのことを認められるだけまだいいか
「おまえに誘われて道兼様についたりしなくてよかった」碁の相手は斉信
「これからは、道隆様に真剣に取り入らねば」ストレートに「取り入る」言いますね
「尽くせよ。俺に」はガン無視
「実の父上の喪にも服さぬ道兼様は、あまりでございます」行成にも繁子と同じことを言われている
行成は何か読んでる
「こうして群れておる我らも。似たようなものだが」
斉信の父・為光は兼家の異母弟なので、斉信にとっては伯父の喪中ということに
異母兄弟の場合にどのくらい親族意識があるのかは知らないけど
「なるほど我らも不謹慎ではあるが、まだまともな方だ」不謹慎ではあるんだ
行成は、碁みたいな遊びに興じているわけではなさそうだけど
道隆が後を継いだことについて、「普通に考えれば」「順当」「なるようになった」と畳みかける行成
公任と頼忠がdisられていませんか?
「摂政となった道隆の、初めての公卿会議が行われた」道隆が白い服を着ているわ
「蔵人頭、参れ!」おっ元気のいい声だ
伊周が現れ、公卿たちが動揺
公卿たちはここで初めて知ったのか
「道隆は、まだ十七歳の息子・伊周を、一足飛びに、蔵人頭に任命した」
伊周、女官たちには人気
「お美しい…」はともかく、「漢詩も和歌も笛も弓も誰にも負けない腕前なんですってよ」はどこから聞いてきた評判なのか
道隆が流した噂かもしれないではないか
帝と定子は双六中
「あーあ! またお上の勝ちでございます」「わーい!」
定子、わざと「お勝たせ」するのがうまいのかもしれない
で、何故か定子の背中に乗っかりに行く帝
罰ゲームのつもりなのかしら?
「ああ! お上! 重とうございます」「ああ降参でございます、お上」
甘えまくって嬉しそうな帝を見るにつけ、これまでの抑圧が想像されるというか
笑顔で見ている伊周と貴子
そこへ詮子登場
「みなみなお揃いで。賑やかでよいのう」相変わらずにこりともしない
「お上。そのような乱れた姿を見せてはなりませぬ」確かに服がぐしゃぐしゃである
「お許しくださいませ、わたくしが」「そなたに言うておるのではない」取り付く島もない
「出直して参る」「それまでにお上は、お心を整えなさいませ」
「見苦しや」と吐き捨てていった
詮子がこの調子じゃ、定子も伊周も貴子も、これで我が家は安泰! とも思えないんじゃないかしらん
詮子姉さんがますます息子夫婦に対する目が険しくなるの、勿論姑根性や円融帝との関係に比した嫉妬の類もあろうけど、道隆が兼家の庇護の元労せずしてただ乗りしてきやがったなという地味に積もった怒りもあるような気がしてきた。蔵人頭として伊周がいる、どこの家だってなるもんな… #光る君ヘ 詮子は兼家から家運を背負わされて入内した訳じゃん。帝を愛したのは事実でもそうあるように努めて、尽くして、出産した上に兼家と不仲になった帝に疎んじられ兼家が毒を盛って決定的な破滅を得た訳じゃん。で、嫡男だから知らされず知ったとしても詮子を庇ってくれず、出世の為には使う訳じゃん。
詮子が背負った「家」は兼家家であって、道隆家ではないけど、さも当然顔して兼家から継いだ以上は俺が「家」ですよって、弟も妹も当然父と同じように自分を奉って尽くすものだと信じて顧みない所があるでしょう道隆。これ例えば蔵人頭が道長だったらちょっと違った奴では。
この考察がとてもしっくり来た
道兼も似たようなことを思ってるかもしれない
道兼が汚れ役をやらされるのは自業自得だけども
とはいえ道隆がタダ乗りしてきてるのは変わらない
副音声「若妻の婉子の酌で、酒を飲んでいる実資」
伊周の蔵人頭任命が大いに不満「異常!」「全く以て異常!」「異常中の異常!」
「恥を知らない身内贔屓だ」「放っておけば、内裏の秩序は乱れよう」
そこに「何とかせねば…」と続くところが真面目というか
一方、婉子女王の方は「ん~、この張り具合…」とか言いながら実資のお腹をさすさすしている
まさかの女性サイドからのセクハラ
藤原実資の後妻(婉子女王(為平親王の娘))が実資のお腹を触ってニコニコするの、「この時代はある程度太っていることが美男の条件のひとつだった」という説をとっている、ということなんでしょうね。
このお腹がお好みだとしたら、花山天皇のお腹はお気に召さなかったかもしれないわね
「腹をつかむなぁあ!」さすがに嫌になってきたらしい
「もうそのお話は明日の朝、日記にお書きになればよろしいでしょ」
実資の妻のセリフ、どれだけひっかかった人がいたか分かりませんが、日記は、「翌日の朝」に書かれるという当時のしきたりが踏まえられていて、脚本の方と考証の方はさすがだと思いました。
当日の夜に日記を書く現代と違い、
平安貴族は翌朝に前日のことを日記に書き記したようです。
「何と。先の妻も同じことをよう言うた」歴代の妻の総意である
「日記に書けばと」そこで目を剥きますか
「ま!」「先の奥方はわたしよりも遙かに身分が下」「その方のことを、わたしの前で懐かしむとは(ぷい)無礼千万!」
「懐かしんだわけではない、同じだなーと言うただけじゃ」w
「そなたは、為平親王の姫で、花山院の御代の女御様であった」「わたし好みの、高貴な高貴な、妻である」
為平親王は円融天皇の兄で、源高明の娘婿
皇太子になりそうだったのになれなかった人
婉子女王は世が世なら皇女だったかもしれなかった
天皇の女御も再婚できるんですね
身分の高さを鼻にかける嫌な感じの姫ということなのかと思ったら、実資好みの高貴さなので問題ないのだった
そりゃまひろとの縁談は気に入らないわけだ
丁寧に説明してると思ったけど、実は婉子女王自身の名前は出てきてない?
字幕には出てる
ご機嫌を直して「では。もうあちらに参りましょ」ラブラブですね「ああわかったわかった」
「明日、このことは日記に記そう」「関白、藤原道隆の横暴」次回作のタイトルみたいな言い方を
伊周、貴子、道隆で食事中
淡路守の送ってきた鯛が美味しい
「淡路は下国ゆえ、早く都へ帰りたいのであろう」おっと伏線かな、「淡路は下国」
伊周の婿入り先を探す気になった貴子「蔵人頭ともなれば」
「おまえはそれを望んでおるのか?」「父上と母上に、お任せいたします」「ひとごとじゃのう」
この親任せも後々効いてくるかな?
「父上のため、一族のために生きるこの使命は。幼い頃よりの母上の教えにございますゆえ」ふーん?
和歌の会を開くことに
「伊周の妻となるおなごであれば、和歌くらいちゃんと詠めねばなりませぬゆえ」
「既に母が考える姫様たちの他に、漢詩の会のときのあの二人を呼びましょう」
「あの二人? …ああ、あの出過ぎ者の」その出過ぎ者が将来あなたの家の好感度を引き上げるんですよ?
そして和歌の会
ききょうも来ている
「お変わり、ございませんでしたか?」「いいえ、いろいろ変わりました」
ききょうの父・元輔は「この六月に、身まかりました」あら
5年前もお爺さんだったものなあ
兼家の父親・師輔と同い年らしい
そりゃ年だ
「肥後守として下向していた彼の地で…」「都を離れがたく、年老いた父を一人で肥後に行かせてしまったことを悔いております」
これは為時が下向するときにまひろもついていく伏線かな?
「御夫君もおありですものね」「夫のことはどうでもよかったのですが」容赦ない
「それよりも…」とかじゃなくて「どうでもよい」とはっきり言っちゃう
「都にいないと、取り残されてしまいそうで…」「愚かでした」
清少納言も子供の頃は父親について地方に行っていたんだっけ
地方と都の違いを経験しているからでもあったのかも
まひろは「生きていると、悔やむことばかりですわね」
「今日も恐らく伊周様の妻選び」「わたくしたちはただの賑やかしですわ、あほらしい」
貴子はそうでもないかもしれませんわよ?
「聞こえますわよ!」「おでましを」聞こえたね「聞こえたわね」
副音声「集まった姫たちを、御簾越しに見る伊周」
ききょうとまひろの後ろから見る格好になる
この二人の顔は見えなくてもいいものね
貴子が目をやって頷き合う
「では、お題を」貴子が促して、ききょうがお題の紙を掲げる「お題は、『秋』にございます」
姫たちが歌を書いた後、読み上げるのはまひろ
漢詩の会では為時が読み上げる役だった
お題の発表は元輔だったっけ、どうだっけ
「秋風のうち吹くごとに高砂の尾上の鹿の鳴かぬ日ぞなき」
ききょうコメント「威厳に満ちながら、秋にふさわしい涼やかな響きのお歌でございます」
漢詩の会のときの「白楽天じゃないでしょ~元微之でしょ」みたいなノリのことはさすがに言わない
後日かな、子供に字を教えているまひろ
「な、れ、ゐー、て!」まで書けた
「かーんぺき!」感心した風に褒めてくれる
「たつじ」「いわ」とトトとカカの名前を書く女の子
応用を利かせられるようになっている
「じ」は当時まだ濁点がないし、ほぼ縦線一本?
「すごいじゃない、もう何でも書けるんじゃない?」「賢いのねーたねは」「教えた甲斐があったわぁ」まひろも嬉しそうだ
たねちゃんというんだ
「もう帰らないと」「じゃあ、帰ったらトトさまとカカさまに名前書いてみせてあげて」
「ととさま」「かかさま」と全部ひらがなにしたら読みにくかった…
二人とも褒めてもらえる気満々
たねと入れ替わりにききょう登場
市女笠の布をめくって「まひろさまっ」
「きーちゃった?」って感じ
「誰ですの? 今の汚い子」それでこそ清少納言だ
「文字を教えている子です。それはもう賢くて」自慢の弟子
「あのような下々の子に教えているの!?」「なんと物好きな…」目ひんむいてる
主人公と仲がいいからといって、別に主人公のやることに何でも理解を示すわけではない
「先日の和歌の会はつまらぬものでございましたわね」「あのような姫たちがわたしは一番嫌いでございます」「より良き婿を取ることしか考えられず、志を持たず己を磨かず、退屈な暮らしもそうと気づく力もないような姫たち」
ぐさぐさぐさ
「そこまで仰らなくても…」もっともな反応
しかしそこまで言うのが清少納言である
「まひろ様だってそうお思いでしょ?」「…少しは…」
ききょうはどうして、まひろを同類扱いしてるんだろう?
男からの文を三連続も漢詩で打ち返したと知ったら拍手してくれそう
「わたしは。宮中に女房として出仕して、広く世の中を知りたいと思っておりますの」
「それは、ききょう様らしくてすばらしいことでございます」自分はやりませんよ、という含みがあるような
ききょう、まひろ様も出仕なさいません? と誘いにでも来たのかしらと思ってしまった
でも誘われてうかうかその気になるような人はそれはそれで軽蔑しそうだ
「まひろ様に、志はないの?」
「わたしの志は、先ほども申しましたように、文字の読めない人を少しでも少なくすることです」
「…この国には、我々貴族の幾万倍もの民がおりますのよ」「そのこと、ご存じ?」
壮大すぎる夢を聞いたような
「存じてます」「されど、それで諦めていたら、何も変わりません」
「そうでございますか…」ききょう、引いてる?
少なくとも思ってたのとかなり違う方向に行っただろう
宮中に出ていこうと上を見ているききょうと、庶民に文字を教えようと下を見ているまひろ
「わたしはわたしの志のために」「夫を捨てようと思いますの」
「夫は女房に出るなどという恥ずかしいことはやめてくれと申しますのよ」怒りが蘇ってきているようだ
「文章や和歌はうまくならずともよい、自分を慰める女でいよと」
清少納言の夫は実際に和歌が苦手だったとか
「どう思われます?」「下の下でございましょ」ウイカさんすごくいい顔する
軽蔑や嫌悪の入り混じって籠もった「げ」
この怒りに共感してくれそうなのはまひろだと思ったわけね
「されど、…若君もおられますよね」
「息子も夫に押っつけてしまうつもりです」「息子にはすまないことですが」
ききょうも息子のことは引っかかっているようだけれど
「わたしは、わたしのために生きたいのです」
「広く世の中を知り、己のために生きることが、他の人の役にも立つような」「そんな、道を見つけたいのです」
まひろ、感銘を受けたか
まひろに劣らず壮大というか、ちょっと聞くと虫のいいようなことを言ってる
理想
「自分のために生きたい」に留まらず、「他の人の役にも立ちたい」
自己中心でもなく、自己犠牲でもなく
適材適所…と言うとそれはそれで何だか卑近な感じだけど
たねちゃんが来ない
どうせお金になるわけでもないのだからと言ういとに「そんな、宣孝様みたいなこと言わないで」宣孝ってそういうポジションなのね
副音声「村を訪ねるまひろ」村だったのか
たねは両親と畑を耕している
「休むんじゃねえ!」まあっ何をするんじゃたつじ
「たね!」「せんせい」
「あんたがうちの子に文字を教えてるおなごかい」「余計なことはやめてくれ!」このときはまだ睨んでるまひろだが
「文字なんかいらねえ」これだけならまだしも
「俺ら、あんたらお偉方の慰みもんじゃねえ!」これはショックだ
貴族のお遊びにすぎなかった…?
字が書けるようになったたねが、自分から書きたかった最初の字はトトとカカの名前だったのに
一方の道長は、道隆に呼び出されたのかな?
「おまえはまた、検非違使庁の改革案を出しているようだな」
「幾度も却下したではないか!」「諦めません」
これ相手が実の兄だから食い下がれるっていう面もありそう
他人だったら関白様の不興を買うのは怖かろう
「検非違使庁のしもべは裁きの手間を省くため罪人を、密かに殺めておりまする」
「そのような非道を許せば、国は荒みます」「民が、朝廷を恨みます」そうだそうだ
「身分の高い罪人は、供もつけて流刑に処し、時が過ぎれば都に戻るようになっておる」
それが今何のフォローになると思っているのですか道隆は
貴族の間で、一般的には通用するんだろうけど
それで納得する道長なら改革案を何度も出したりはしないよ
「身分の高い者だけが! 人ではありませぬ」
「おまえはもう権中納言ぞ」
「二十歳にもなってまだそんなことしてるのか」とか「いい大人が言うことじゃない」とかいう方向のニュアンス?
「定子様を、中宮にする」「……えっ?」何ですか藪から棒に
話を一方的に切り替えた
独裁に通じるか
「円融院の遵子様が、中宮としておられますが」咄嗟に「話を逸らすな」でなく真っ当なツッコミをいれてしまう
「中宮の遵子様には、皇后にお上がりいただき、定子様を中宮に成し奉るつもりじゃ」
「皇后と中宮が並び立つ前例は、…ありませぬ」
ちょっとここわかりにくいんじゃないかな?
これだと「皇后と中宮という2つのポストがあって、両方が同時に立つことはない」という言い方になる
「中宮は皇后の別名ですよね…?」という問題なのでは?
「前例とは何だ?」「そもそも前例の一番初めには、前例なぞなかったであろうが」
こう聞くと屁理屈に聞こえるなあ
「前例がなければ作ればいいと思います!」って「あぐり」では主人公の友達のセリフだったぞ
「公卿たちを説得せよ」あ、「根回しをしておけ」と命じてはいるのか
「できませぬ」「これは相談ではない」「摂政の命である」
夜、まひろ
たつじの言葉が脳裏に浮かぶ
月をみつめる
道長も月を見ている
「俺は何一つ成していない」大丈夫まひろもだよ
まひろが挫折するとき、道長もまた挫折しているのだ
再びまひろへ
定子の件、実資はやっぱり反対
顕光さん「ありえぬ」他の人も「ありえぬ」「ありえぬ」
「中納言殿」実資の呼びかけに、道長も目を閉じて「ありえぬ……と存じます」
為光さん「皇后は、『先の先の』帝の后、中宮は今の帝の后ということであるならば、あるやもしれませぬがな」先の先の帝の后は太皇太后だけどね
あの左大臣様まで「ありえん」て言ってる!
道隆じゃなくて兼家が言い出したことだったらきっとこんなにきっぱり反対できなかったと思う
締めに実資も「断じて、ありえませぬ」
めちゃくちゃな話だとわかっている道長、辛い立場
道長もそう思ってるよねということが他の公卿たちにもわかっていそうなことが救いかな
「そして、その数日後」
「定子様を、中宮にお立てすることと致します」「お上、いかがでございましょう」
「朕は、定子を、中宮とする」帝の方に否やはあるまい
「道隆の独裁が始まった」専制かもしれない
あーつまり、義懐は無理を通しきれなかったところを、道隆はやってのけたということになるんだ
兼家パパ、長男道隆を綺麗に育てすぎて「何かやる時は他の偉い人たちに先に話を通しておくんだよ」ってことすら教えないまま後継にしちゃったのか
パパはその辺全部道兼にやらせてて、それすら分かってない道隆は道兼を手放したせいで公卿たちからヘイトを買うことに……
道隆も定子の件については、道長に「先に話を通しておけ」と命じているけど
伊周の件は勝手にやったようだけど
清濁を合わせ呑みくだす兼家を好演した段田安則さんが、約20年前には紫式部の弟、惟規を気弱に演じていたのは感慨深いですね。どんな役にも化けられる役者のすごさよ。
惟規をやってたんだ