無症候性検尿異常
#蛋白尿　#血尿
【鑑別】年齢、急性か慢性か、蛋白尿・血尿の有無
#糸球体疾患　：尿沈渣で変形赤血球や赤血球円柱、蛋白尿でAlb主体であるとき強く疑う
#尿細管間質性腎炎　：でも蛋白尿・血尿は認めるけどね
＜中等度以上の蛋白尿を伴い，血尿が陰性〜軽微な腎疾患＞
微小変化型ネフローゼ症候群，膜性腎症MN，巣状分節性糸球体硬化症FSGS，糖尿病性腎症，アミロイド腎症
【問診】
浮腫はいつから：
急性→微小変化型ネフローゼ症候群
慢性→慢性腎炎症候群、膜性腎症MN
既往歴：糖尿病→糖尿病性腎症、高血圧
随伴症状：呼吸困難感（胸水）、腹部膨満感（腹水）
家族歴：家系内に複数の腎機能障害や透析治療を行う者→多発性嚢胞腎
【身体所見】
扁桃：腫大・発赤→IgA腎症
両下腿や眼瞼の浮腫
呼吸状態
皮疹
湿性ラ音の聴取
リンパ節腫大
関節炎
【検査】
尿検査：尿沈渣、尿蛋白定量
変形赤血球と赤血球円柱→糸球体由来
蛋白尿，尿潜血（/血尿）、赤血球円柱（→糸球体腎炎の可能性）
尿糖
血液・生化学検査：BUN、Cr、Alb、HbA1c
尿素窒素、クレアチニン：正常→腎機能
尿蛋白/クレアチニン比≧3.5g/gCr→ネフローゼ症候群
免疫学的検査
MPO-ANCA，抗核抗体（→膠原病，ANCA関連血管炎は否定的）
IgA：正常・高値→IgA腎症
腹部超音波検査→形態的異常・腎萎縮の有無（多発性嚢胞腎）
→症候診断：症状・所見・経過（腎生検適応の判断）
腎生検
→組織診断
光学顕微鏡
蛍光抗体法
電子顕微鏡
Congo-Red染色陰性（→アミロイド腎症は否定的）
→病因の検索（一次性または二次性）
→治療方針の決定
＜腎機能低下のリスクファクター＞
血清クレアチニン
収縮期血圧
尿蛋白