カルヴィーノはどれから読めばいいのか
短い答え : どれでもいい。
でもそれではあんまりなので、少しは手引になりそうなことを書いておこう。
カルヴィーノ作品はざっくりと何グループかに分けられると思っている。
a. 現代(20世紀以降)を舞台にした、主にリアリズムの手法を用いた作品(主に活動の初期から中期)
b. 歴史を題材にとったファンタスティックな作品(中期)
c. 実験的、非リアリズム的な手法を中心的に用いた作品(後期)
d. その他の作品
小説であれば、どれでもいいからまず気になった1冊を読んでみて、それが気に入れば同じカテゴリ(a~c)のものを、ピンとこなければ別のカテゴリのものを読む、というのがひとつの手だろう。
三部作とかシリーズという括りで紹介しているものもあるが、個々の作品どうしは展開の上でまったくつながっておらず、連続性を考慮に入れる必要はない。