パロマー
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書誌情報
原題 : Palomar
発表年 : 1983年
目次
Ⅰ パロマー氏の休暇
Ⅰ・1 浜辺のパロマー氏
Ⅰ・1・1 波のレクチュール
Ⅰ・1・2 あらわな胸
Ⅰ・1・3 太陽の剣
Ⅰ・2 庭のパロマー氏
Ⅰ・2・1 亀の恋
Ⅰ・2・2 クロウタドリの口笛
Ⅰ・2・3 はてしない草原
Ⅰ・3 パロマー氏空を見る
Ⅰ・3・1 昼下がりの月
Ⅰ・3・2 惑星と眼
Ⅰ・3・3 星たちの瞑想
Ⅱ 街のパロマー氏
Ⅱ・1 テラスのパロマー氏
Ⅱ・1・1 テラスにて
Ⅱ・1・2 ヤモリの腹
Ⅱ・1・3 ホシムクドリの襲来
Ⅱ・2 パロマー氏買物をする
Ⅱ・2・1 鵞鳥の脂肪一キロ半
Ⅱ・2・2 チーズの博物館
Ⅱ・2・3 大理石と血
Ⅱ・3 動物園のパロマー氏
Ⅱ・3・1 キリンの駆け足
Ⅱ・3・2 シラコのゴリラ
Ⅱ・3・3 鱗の秩序
Ⅲ パロマー氏の沈黙
Ⅲ・1 パロマー氏の旅
Ⅲ・1・1 砂の花壇
Ⅲ・1・2 蛇と頭蓋骨
Ⅲ・1・Ⅲ 不揃いなサンダル
Ⅲ・2 パロマー氏と社会
Ⅲ・2・1 言葉をかみしめることについて
Ⅲ・2・2 若者に腹を立てることについて
Ⅲ・2・3 きわめつけのモデル
Ⅲ・3 パロマー氏の瞑想
Ⅲ・3・1 世界が世界をみつめている
Ⅲ・3・2 鏡の宇宙
Ⅲ・3・3 うまい死に方
内容
「事物の表面を知った後ではじめて」と、彼は結論を下す。「わたしたちはその下にあるものを求めるところまでは行き着くことができる。だが、事物の表面は無尽蔵なのだ」
(「Ⅱ・1・1 テラスにて」より)
カルヴィーノ本人を思わせるパロマー氏の観察と思索だけが幾重にも書き連ねられる、筋書きらしい筋書きを持たない小説。
気まぐれな物思いにつきあう気持ちがあれば、きっと楽しんで読めるはずだ。