なぜ古典を読むのか
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書誌情報
みすず書房、1997年
原題 : Perche leggere i classici
内容
カルヴィーノがさまざまな媒体に発表してきた小説評論を、没後に刊行したもの。
序文として挿入されている表題のエッセーは、ペンギン・モダン・クラシックスの目録に付されてもいる。
正直なところ、言及されている作品を読まずにこれを読んでも得るところは少ないのではないか。
逆に、この本を理解できないフラストレーションを補助輪にして言及されている作品を読めてしまえば、この本を読んだ意味もあろうというものだが。
目次
なぜ古典を読むのか
オデュッセイアのなかのオデュッセイア
クセノポン『アナバシス』
オウィディウスと普遍的なつながり
天、人間、ゾウ
『狂乱のオルランド』の構造
八行詩節の小さなアンソロジー
ガリレオの「自然は書物である」
月世界のシラノ・ド・ベルジュラック
『ロビンソン・クルーソー』、商人が守るべき徳性についての帳簿
『カンディード』あるいは速度について
ドニ・ディドロ『運命論者ジャック』
スタンダールにおける微細な認識の方法について
『パルムの僧院』入門 はじめて読む人たちのために
バルザックのなかの小説都市
チャールズ・ディケンズ『我らが共通の友』
ギュスターブ・フロベール『三つの物語』
レフ・トルストイ『ふたりの軽騎兵』
マーク・トゥエイン『ハドリバーグを堕落させた男』
ヘンリー・ジェイムズ『デイジー・ミラー』
ロバート・ルイス・スティーブンソン『砂丘のあずま屋』
コンラッドの船長たち
パステルナークと革命
世界はチョウセンアザミ
ガッダ『メルラーナ街の厄介きわまる件くだんのごたごた』 エウジェニオ・モンターレ「たぶんある朝、歩いて」
モンターレの岩礁
ヘミングウェイと私たち
フランシス・ポンジュ
ホルヘ・ルイス・ボルヘス
レーモン・クノーの哲学
パヴェーゼと人身御供