最後に鴉がやってくる
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書誌情報
原題 : Ultimo viene il corvo
発表年 : 1949年
※ 同名の短編集は1949年に発表され、「司令部へ」など、作家としてのカルヴィーノの活動の中ではもっとも初期に書かれた作品を多く含んでいた。これら30編から既訳作品を除いたうえ、より遅い時期に書かれた未訳作品「工場のめんどり」(1954)「計理課の夜」(1958)を加えたものが邦訳版である。
内容
配列を追うようにして作品の舞台をとりあげてみても、農村(「裸の枝に訪れた夜明け」「父から子へ」など)から戦場(「司令部へ」や表題作など)そして都市(「工場のめんどり」「計理課の夜」など)への移り変わりがわかる。 手法の上でも題材の上でも複層的。鮮やかなリアリズムと民話的な(巧みに速さが制御された)語りが、たがいちがいに繰り出されるのがわかるはずだ。 収録作品
「ある日の朝、アダムが」
「裸の枝に訪れた夜明け」
「父から子へ」
「荒れ地の男」
「地主の目」
「なまくら息子たち」
「羊飼いとの昼食」
「バニャスコ兄弟」
「養蜂箱がある家」
「血とおなじもの」
「ベーヴェラ村の飢え」
「司令部へ」
「最後に鴉がやってくる」
「三人のうち一人はまだ生きている」
「地雷原」
「食堂で見かけた男女」
「ドルと年増の娼婦たち」
「犬のように眠る」
「十一月の願いごと」
「裁判官の絞首刑」
「海に機雷を仕掛けたのは誰?」
「工場のめんどり」
「計理課の夜」