予定と履歴
過去の履歴
今年度(2023年度)の発表予定と履歴
2023年
04月04日 お休み
04月11日 17:30-19:00 薗部礼(静岡大学)
04月18日 お休み
04月25日 17:30-19:00 平山颯太(JAXA)
05月02日 GW休み
05月09日 17:30-19:00 丹羽英之(京都先端大学)
05月16日 お休み
05月23日 お休み
05月30日 お休み
06月06日 17:30-19:00 山本雄平(千葉大学)
06月13日 お休み
06月20日 17:30-19:00 一ノ瀬俊明(国立環境研究所)
06月27日 お休み
07月04日 お休み
07月11日 お休み
07月18日 お休み
07月25日 お休み
08月01日 お休み
08月08日 お休み
08月15日 お盆休み
08月22日 17:30-19:00 林志炫(農研機構)
08月29日 お休み
09月05日 お休み
09月12日 お休み
09月19日 お休み
09月26日 お休み
10月03日 お休み
10月10日 17:30-19:00
10月17日 17:30-19:00 松岡真如(三重大学)
10月24日 お休み
10月31日 17:30-19:00
11月07日 17:30-19:00
11月14日 17:30-19:00
11月21日 17:30-19:00
11月28日 17:30-19:00
12月05日 17:30-19:00
12月12日 17:30-19:00
12月19日 17:30-19:00
12月26日 年末休み
2023年10月17日
松岡真如(三重大学大学院工学研究科情報工学専攻)
静止軌道衛星と極軌道衛星のデータの重ね合わせ:幾何補正&反射率の比較
近年、静止軌道衛星と極軌道衛星のデータの相互利用に関する研究が活発に行われている。両者は観測幾何条件が異なるため、データを重ね合わせるためには幾何補正が必要である。また観測幾何条件の違いは反射率の違いを生み出す。この発表の前半では、静止軌道衛星と極軌道衛星の位置合わせの方法として、静止軌道衛星のオルソ補正について紹介する。アルゴリズムの概要を説明した後、オルソ補正の有無による影響について幾つかの例を示す。また発表の後半では、画像投影が静止軌道衛星と極軌道衛星の反射率の関係性に及ぼす影響について紹介する。Himawari/AHIをSentinel-2/MSIの投影に合わせた場合と、Sentinel-2をHimawariに合わせた場合の反射率の比較を用いて、静止軌道衛星と極軌道衛星を相互利用する際に配慮すべき点を考察する。
2023年08月22日
林 志炫(農研機構 農業環境研究部門 気候変動適応策研究領域 気象・作物モデルグループ ((兼)基盤技術研究本部 農業情報研究センター AI研究推進室 画像認識ユニット))
レジストレーションと反射率導出を中核とした多眼式マルチスペクトルカメラの画像処理方法
農業分野のドローン空撮で広く利用されている多眼式マルチスペクトルカメラは,各バンドの画像間に視差が生じる。そのため,植生指数を算出するなど複数バンドの画像を組み合わせて解析する場合には,初めに各バンド間の位置ズレを補正する必要がある。そこで本セミナーは,MicaSense RedEdge-3, Parrot Sequoia+, DJI P4 Multispectralで撮影した特徴量が異なる3セットの画像を対象とし,OpenCV(Open Source Computer Vision Library)を用いて位置ずれを補正するレジストレーション処理方法について検討した内容を紹介する。なお,この方法には,歪みなどのレンズ効果の補正,デジタルナンバーから輝度や反射率への変換,またその結果を位置情報と共に出力(保存)などが含まれる。
2023年06月20日
一ノ瀬俊明(国立環境研究所 社会システム領域)
リモートセンシング分野における都市熱環境研究のミスリード
衛星リモートセンシングの手法は都市熱環境研究の分野において盛んに用いられるようになっているが,近年では都市熱環境や気象学,地理学などのバックグラウンドを持たないリモートセンシング分野の研究者による都市熱環境,ヒートアイランド研究の論文が急増しており,重要なバッググラウンドの知識を欠いたまま分析を進めて書かれたと思われる残念な論文も散見されている。 大規模な都市内緑地・河川空間の存在による周辺地域の冷却効果(Spillover of Park Cooling Effect: PCS)は,地表面温度ではなくて気温に現れる。地表面温度にも冷却効果が見えると主張するならば,安定して出現しているわけではない冷気のにじみ出し効果が地表面熱収支に影響(気温が地温に影響)するか,もしくは土壌層内部における熱の水平拡散(伝熱)の効果が十分大きいということを示す必要がある(一般にこのプロセスは気象モデルには組み込まれていない)。衛星リモートセンシングの分野で「新発見」のようにもてはやされうる話の中には,気象学の常識的知見との矛盾を克服できていないものが存在する。もし正しいというならば,それは伝統的な気象学の教科書が書き換わるほどの話である。
2023年06月06日
山本 雄平(千葉大学 環境リモートセンシング研究センター)
気象衛星ひまわりの地表面温度データを用いた植生の乾燥化の検出
地球観測衛星による植生モニタリングは、植生の成長や環境応答に関する情報を様々な時空間スケールで提供できる。本研究では、気象衛星ひまわりの10分頻度の地表面温度データを活かした、温度日変化情報に基づく新たな植生モニタリング手法を提案する。地表面の温度は、水分量によって(熱慣性によって)変化のしやすさが変わる。ひまわり観測からリトリーブされた地表面温度の日変化の波形も乾燥化によって変化すると考えられ、この関係を利用した新たな植生の乾燥状態の検出が期待できる。本研究では、日変化情報を日最高温度・日較差・ピーク時刻・冷却時定数などで表し、どの日変化情報が乾燥状態の検出に有用であるかを、土壌水分量や潜熱量、光合成量、分光植生指標との関係に着目して調べた。その結果、日最高温度と日較差を活用することで、分光植生指標で判別が困難なレベルの乾燥シグナル(大規模な枯渇や変色には至っていないけれど、乾燥化が起きている状態)を検出できることが示された。
2023年05月09日
丹羽英之(京都先端科学大学バイオ環境学部)
タイトル:ドローンを使った生態系モニタリング
概要:森林におけるシカの剥皮害などを中心に、ドローンを使った生態系モニタリング事例について紹介します。応用可能性や新しい技術など、今後に繋がる議論をみなさんとできることを楽しみにしています。
2023年04月25日
平山颯太(JAXA地球観測研究センター)
タイトル:JAXA 日本域高解像度土地利用土地被覆図 v21.11の作成と評価
概要:土地利用・土地被覆(LULC)分類図は生態系サービス評価、農業、災害管理などに不可欠なデータである。JAXA/EORCでも過去にALOS/AVNIR-2などの衛星データを用いて、日本の高解像度なLULC分類図(HRLULC)を作成してきた。2021年11月に公開した最新のJAXA HRLULC-Japan v21.11プロダクトは、12カテゴリで全体精度88.85%を記録した。このv21.11は情報量・精度の面で非常に優秀なプロダクトであり、既に多くのユーザー様に利用いただいている。本発表では、v21.11の作成方法や評価結果、実際の利用事例等について紹介する。
2023年04月11日
薗部礼(静岡大学 農学部)
タイトル:マイクロ分光器を活用した作物のモニタリング
概要:分光反射特性による葉内クロロフィル含量の推定は昔から取り組まれてきた課題の1つである.しかし,市販の分光放射計は高価である上,外国製であることが多いため維持管理に多大なコストを要する.結果として,社会実装にはつながっていない.本発表では,静岡県の代表的な農作物であるチャ及びワサビのクロロフィル含量を安価なマイクロ分光器に基づくシステムで評価した事例を紹介する.
2023年01月31日
小林祥子(玉川大学農学部)
タイトル:Sentinel-1衛星画像を用いた稲作の生育モニタリング〜穂の水分量推定を目指して〜
概要:近年、イネの高温障害が全国的に発生し、それに伴う米の品質低下が深刻な問題となっている。対策の一つは、収穫適期に達した後の迅速な刈り取りである。本研究では、長野県佐久市の水稲圃場を対象に、Sentinel1衛星画像による生育モニタリングを行うことを目的とした。特にマイクロ波衛星データが植物の水分量に影響されることに着目し、マイクロ波の後方散乱強度と穂内水分量との関係性を解析した。現場調査データと衛星画像を解析した結果、出穂前においては草丈とVH偏波、出穂後においては穂内水分量とVV偏波に有意な相関が示された。籾の水分量は収穫期の判断に重要なパラメータとなることから、本研究は、衛星画像による水稲の収穫適期の推定に役立つ結果を示すことができたといえる。
2023年01月17日
彦坂修平(茨城大学大学院理工学研究科 社会インフラシステム科学専攻)]
タイトル:深層学習による道路検出に基づくリモートセンシング画像間の高精度レジストレーション手法の開発
概要:光学リモートセンシングによって観測された長期間に渡る膨大なデジタルアーカイブスを用いることにより、地表面の変化を知ることができ、これらは様々なアプリケーションで非常に有用な情報と言える。しかし、正確な変化抽出のためには、高精度な画像間レジストレーションが必要であり、対象が高分解能リモートセンシング画像で都市域を対象とする場合は特に顕著である。本論文では、多時期高分解能リモートセンシング画像から都市域における建物等の人工物の変化を抽出するケースなどを想定して、アナログフィルムで撮られた昔の航空写真のようにノイジーな画像に対しても適用可能な新たな画像間の自動レジストレーション手法を提案する。提案手法では、画像から2ステップで学習された深層学習モデルにより抽出された道路マスクに対し、テンプレートマッチングを適用することにより、画像間レジストレーションを行う。リファレンス画像と撮影時期が36年以上離れた画像を含む複数の時期の画像に対して提案手法を適用し、サブピクセルでのレジストレーション精度を実現することができた。