2011年の履歴
2011年12月20日 18:00-??
忘年会
2011年12月13日 17:30-19:00
発表者:水沼 登志恵(エジンバラ大学 博士課程3年)
タイトル:英国Alice HoltにおけるPENカメラによる観測の状況報告
2011年12月6日 17:30-19:00
発表者:村上和隆(筑波大学)
タイトル:菅平高原での3Dレーザースキャナによる測量模様の報告
概要:先週、筑波大学菅平高原実験センターのアカマツ、ミズナラ混交林で3Dレーザースキャナによる測量が行われました。その作業に参加してきましたので、菅平の森林の様子と合わせて報告します。
発表者:秋津朋子(筑波大学)
タイトル:EKO製 PARセンサの角度特性
概要:EKO製 PARセンサの角度特性検査の結果について報告いたします。
2011年11月29日 17:30-19:00
発表者:間野正美(農業環境技術研究所)
タイトル「定点観測カメラを用いた水稲植生高の連続測定の結果」
発表者:間野正美(農業環境技術研究所)
タイトル:「定点観測カメラを用いた水稲植生高の連続測定の結果」
概要:植生高は生態学的調査の基本的な測定項目であり,フラックスの計算に必要なパラメータの一つでもある.そのため,短期間に植生高が大きく変化する農耕地では高頻度の植生高の測定が要求される.しかし,実際には,観測に費やすことのできるマンパワーの制限により,測定頻度が制限されているのが現状である.そこで,市販されている安価な防雨型の定点観測カメラを用いて,水稲の植生高の連続測定(1日ごとの測定)を行い,上記の問題の解決を試みた.(基本的には)測定に成功したので,その結果と得られた若干の知見(測定に関するTips的な情報を含む)を報告したい.
発表者:野田響(筑波大学)
タイトル:「高山出張報告」
概要:11月25ー27日に高山サイトに出張しましたので、報告いたします。
2011年11月22日 17:30-19:00
発表者:小池 百合子 (筑波大学大学院生命環境科)
タイトル:モンゴル北部における降水の逆追跡
概要:バックトラジェクトリ‐解析という手法を用いて、モンゴルの降水がどこから来るのかを解析しています。現在までの結果と今後の課題についてお話させて頂きます。皆様のご助言をよろしくお願い致します。また、夏に国立科学博物館で開講されたサイエンスコミュニケーター養成講座に参加して参りましたので、そちらで学んだことを簡単にご報告させて頂きます。
2011年11月15日 17:30-19:00
JAXAで行われるGCOM-PR「総合的な陸域生態系情報の開発」の中間報告会に合流します。
2011年11月8日 17:30-19:00
発表者: 奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル: 高校生へのリモセンのアウトリーチ
概要: ここ2週間のうちに, 奈佐原は, 2つの高校で,衛星リモセンに関する「出前授業」を行います。高校生に,衛星による地球観測をアピールするには,どのような切り口が有効なのかを,皆さんと一緒に考えたいと思います。「こんなネタいいんじゃない?」というのをお持ちの方は, ぜひ飛び入りでもいいのでご披露下さい。
2011年11月1日 17:30-19:00
発表者: 秋津朋子(筑波大学)
タイトル: 日射に対するPAR比の測定~高層気象台と国立環境研究所の日射比較~
概要: 日本における日射に対するPAR比は、古いロシア系のPARの定義に基づいて測定されているが基準とされている。そのため、新しい基準での日射に対するPAR比を測定している。日本で最も正確な日射測定は高層気象台において直達散乱分離方式で測定されている。我々は、そこに近い国立環境研究所の屋上で日射の分光測定と日射測定を行なっているが、この2箇所のデータを用いて正確なPAR比としても良いかどうかを検討した。また、分光放射計の波長校正を行なったので、報告する。
発表者: 本岡毅 (JAXA/EORC)
タイトル: ALOS PRISMによる森林キャノピー高さ計測
概要: 本研究の目的は、ALOS PRISMの立体視計測によって得られたDSM(Digital Surface Model; 地表の高さ地図)を用いて、森林キャノピーの高さや地上部バイオマスを推定することである。今回は、本研究の概要と予備実験結果について紹介する。
2011年10月25日 17:30-19:00
発表者:野田響(筑波大学)
タイトル:PRIMULASのご紹介
概要:リモートセンシングによって、植物群落の葉の量を推定するには、その群落を構成している植物の個葉の分光反射率・透過率は欠かせない情報です。そして個葉の分光特性はその植物種のfunctional typeによっても大きく異なり、さらに季節変化します。そこで、全球の任意の地域において優占するfunctional typeの、任意の季節における個葉の分光特性を当てるモデルとして、PRIMULASを開発しました。まだまだ発展途上のモデルですが、現バージョンのPRIMULASのご紹介と、今後の課題と野望についてお話したいと思います。
2011年10月18日 17:30-19:00
発表者:華 凡(筑波大学・生物資源学類4年)
タイトル:リモートセンシング工学技術による、中国北部の植生観測
概要:中国北部にて、1978年より行われてきた「三北防護林」プロジェクトが2006年を持ちまして、終了が宣告されました。しかし、植林が行われた地域では、場所によって(特に西側)は、むしろ地下水(土壌の含水率)が低下しているとの報告もあります。NASAが公開している画像データ(GLDAS_NOAH)では、すでに減少が見られています。原因の一つとしては、新に植えた樹木が本来生息していた草本類等よりも水を消費すると考えられていて、その結果を人工衛星GRACEのデータを使い、植林と地下水位の関係を探りたいと思います。沢山のアドバイス、よろしくお願いいたします。
2011年10月11日 17:30-19:00
発表者:林真智(国立環境研究所)
タイトル:ICESat/GLASデータを利用した 森林樹高の計測
概要:ICESatはNASAが運用していたLiDAR搭載衛星です。名前が示す通り氷床の観測が主目的ですが、地表面から反射されたレーザ光の波形データを森林の樹高計測に応用した研究例も多く報告されています。特に途上国など森林情報が十分ではない地域で、樹高や地上バイオマス量を効率的に観測するのに有効と考えられます。そこでまずは北海道の釧路川流域で、波形データから樹高を算出してみました。さらに、現地調査により樹高を実測して算出結果を検証しましたので、これらの結果を報告します。
2011年10月4日 17:30-19:00
発表者: 藤平 啓 (筑波大学 生物資源学類4年)
タイトル :衛星リモートセンシングを用いたエジプト・ナイルデルタの土地被覆判別~ 高分解能衛星データ利用の検討 ~
概要 :エジプト現地調査によって, ナイルデルタの特徴的な農業体系を体感してきました.ある地域では作付作物は年によってかわり, 3年周期で営農されています.このようにダイナミックに変化する土地利用では, 作付時期や収穫時期を特定することが難しい.このような特徴的な地域の抽出, 作付パターンの規則性の有無を把握するために, 高分解能衛星データ(分解能数メートル程度)の購入について検討しています,皆様のご助言をよろしくお願い致します。
2011年9月27日 17:30-19:00
発表者 : 田中健太郎 (筑波大学修士2年)
タイトル : 土地被覆分類における高分解能衛星センサの複合利用
概要 : ALOS衛星搭載の3種センサ (AVNIR-2, PALSAR, PRISM) を用いた土地被覆分類の研究をしています。今回の発表では、修士論文の中間発表が近いため、これまでの解析内容を整理したものを発表する予定です。主に1. 河川抽出 (川幅50m以下)、 2. 対象物の形状から河川と湖沼の分離抽出、3. AVNIR-2とPALSARを組み合わせた水田の抽出、4. 地上検証情報を用いた精度評価についてお話出来ればと考えています。皆様のご助言をよろしくお願い致します。
2011年9月20日 17:30-19:00
発表者:幕田裕貴(筑波大学生物資源学類)
タイトル:TRMM/PRを用いた熱帯・亜熱帯における植生変動推定
概要:筑波大学4年の幕田と申します。トラノアナでの発表は2回目ですが、今回も私の卒業研究の研究内容について発表します。熱帯域では、農地化・都市化などの土地利用の変遷により、森林面積が減少しているといわれています。この植生の変化を、TRMM衛星搭載降雨レーダのマイクロ波を用いて観測されたデータを使い解析しています。たくさんの助言をお待ちしております。
2011年9月13日 17:30-19:00
発表者: 村上和隆 (筑波大学)
タイトル: SAILモデルを用いたLAI推定結果(ver. 0.1)
概要:SAILモデルと実際に測定した植生タイプごとの葉の分光特性、MODISの反射率データを用いたLAI推定結果について紹介します。現時点では、ようやく結果が出たという段階で精度についてはまだまだ改善すべき点がかなりあります。今回の発表では、2009年の日本における推定結果を中心にして簡単に紹介しようと思います。
発表者: 野田 響 (筑波大学)
タイトル: チベット出張報告
概要:現在、全球でのすべての場所における、すべての季節の個葉の分光反射・透過特性のモデル化に取り組んでいます。様々な植生タイプのうち、全球スケールで「草原」と分類される地域については、日本のススキ草原などとは異なることが予想されたため、今年7月に中国の青海チベット高原へ行き測定を行いました。この出張の報告をさせていただきます。
2011年9月6日 17:30-19:00
発表者:井手 玲子(国立環境研究所)
タイトル:カラマツ林GPPの変動の評価における可視分光植生指標の有効性
概要:陸域炭素収支に係わる植生の葉面積指数LAIや光合成有効放射吸収率FAPARなどを推定する際に、NDVIやEVIなどの分光植生指標が一般に利用されていますが、フェノロジーやGPPの把握には不十分であるという指摘があります。そこで、これら従来の可視・近赤外の波長による植生指標と、最近使われるようになった可視域の波長による分光植生指標(GRVI、GR)との比較を行いました。北海道苫小牧のカラマツ林において、MODISの植生指標とCO2フラックスの観測から得られた光合成量(GPP)の季節変動との関係、2004年台風による森林倒壊前後の植生指標の変動、さらにデジタルカメラの利用などの観点から、可視分光植生指標の有効性について考察しました。
発表者:秋津朋子(筑波大学)
タイトル:九州大学北海道演習林出張報告
概要:北海道演習林における落葉広葉樹林・常緑針葉樹林・落葉針葉樹林の各林床におけるPARセンサ(8社)の応答について報告します。
2011年8月30日 17:30-19:00
発表者: 真板英一 (国立環境研究所)
タイトル: スマートフォン用定点フェノロジー画像閲覧アプリの開発
概要: ここ数年の間に、スマートフォンやタブレット型端末など、高機能の携帯情報端末が相次いで発売され、広く利用されるようになってきた。これらの機器は、小型コンピユータと言っても良い程に処理能力が高く、またインターフェイスとして、表現力の高い細密なディスプレイと、感度の高いタッチパネルを備えており、指で画面を触って直観的に操作できるという特徴がある。さて一方で、自然科学の分野では、研究に用いるデータ量が年々増大しており、大量のデータを簡便に取り扱う手段が求められている。そこで今回は、PEN(Phenology Eyes Network)で取得された画像ライブラリを対象に、Androidスマートフォン上でフェノロジー画像を閲覧するためのアプリを試験的に開発した。アプリの基本機能としては、指の動きに合わせてフェノロジー連続写真を自由に早送り・巻き戻しができる操作を想定した。開発に用いた機器は au IS06 (Pantech Sirius α)である。開発機の画像処理能力は、PENのサムネイル画像(120x120 px)を毎秒数十枚程度表示できるほど高かった。そのため、指の動きに合わせて表示画像を高速に切り替えることができ、フェノロジーの連続的変化を画面上にスムースに表示できることがわかった。発表会場に開発機を持参するので、直接アプリを使ってみて欲しい。またアプリの取説等を以下のブログに記したので参考にされたい。
発表者: 小野祐作 (JAXA)
タイトル: 雲識別ワークショップの報告
概要:第1回GCOM-C個別課題ワークショップとして2011年08月24日と25日に実施された”雲識別ワークショップ”の報告をする。
2011年8月23日 17:30-19:00
Spealer: HsuehChing Wang 王雪卿 (National Taiwan University 国立台湾大学)
Title: Remote sensing estimation of typhoon-induced litterfall inTakayama forest ecosystem
Abstruct: Typhoon is the most frequent natural disturbances in Asia Pacific having tremendous impacts on forests. Typhoons can induce large amounts of litterfall representing the major inputs of C andnutrients to forest floors, which are the pivotal biogeochemical components in the forest ecosystems. Therefore, the goal of this study is to conduct a research to estimate typhoon-induced litterfall by combining field observations and multi-scale remote sensing techniques. The Takayama site is one of the most important long-term ecological research sites in Japan, and there have many kinds of instruments to continuously measure forest characteristics for potential observation of typhoon-induced litterfall such as Photosynthetically Active Radiation (PAR), canopy spectral reflectance and so on. Leaf, stem and ground reflectance in Takayama site were used to simulate canopy reflectance from SAIL canopy bidirectional reflectance model. Different simulations of leaf area index (LAI) with 0.1 interval in the range of 0.1 to 10 were set to get various canopy reflectance. These canopy reflectance were used to calculate vegetation index such as normalized difference vegetation index (NDVI), enhanced vegetation index (EVI), green-red vegetation index (GRVI) and green ratio (GR). The relationships between these vegetation indices and various simulations of LAI showed that GRVI and GR were more sensitive than NDVI and EVI. Moreover, I also reduced the LAI (0.5, 1.0, 1.5 and 2.0) as impacts of typhoon to calculate vegetation indices in SAIL model. The results also showed that GRVI and GR were more sensitive to capture the reductions of LAI. In the meanwhile, the in situ canopy reflectance from spectroradiometer was another approach to calculate the changes of vegetation indices after nine typhoon events in 2004. Comparing changes of four vegetation indices and changes of LAI from hemispherical photographs after typhoons, NDVI, GRVI and GR had similar patterns with LAI but had no significant correlations (r=0.29 - 0.45) between them.
2011年8月9日 17:30-19:00
宮田 明(農業環境技術研究所)
タイトル:AsiaFlux Short Course 2011の報告
概要:2011年7月にソウルで行われた「AsiaFlux Short Course 2011」の報告を行う。
2011年8月 2日 17:30-19:00
発表者: 田中健太郎 (筑波大学 M2)
タイトル: Mun川 (タイ) の土地被覆分類についての進捗
概要: ALOS衛星のAVNIR-2およびPALSARのデータ (PRISMデータ使用予定)を用いて、土地被覆分類図を現在作成しています。今回の発表では、分類の中でも力を入れている 1. 河道網の抽出, 2. 河川と湖沼の分離を中心に、現在の進捗や課題などをお話できればと考えています。また分類図の精度評価のための検証情報 (ポイントデータ)を近日中に取得する予定であり、その観測計画についても紹介致します。皆様のご助言を頂けると幸いです。
2011年7月 26日 17:30-19:00
発表者:幕田裕貴(筑波大学生物資源学類4年)
タイトル:TRMM/PRを用いた熱帯・亜熱帯における植生変動推定
概要:筑波大学4年の幕田と申します。今回は私の卒業研究の研究内容である、衛星搭載降雨レーダで植生変動をいかに見るか、という内容を発表致します。たくさんの助言をよろしくお願いします。
2011年7月 19日 17:30-19:00
発表者:華凡(筑波大学生物資源学類)
タイトル:リモートセンシング工学による東アジア太平洋地域の植生観測
発表者:大平佳矢子(筑波大学生物資源学類)
タイトル:山岳写真のデータベース化
2011年7月 12日 17:30-19:00
Speaker: Hsueh-Ching Wang 王雪卿 (National Taiwan University 国立台湾大学)
Title: Assessing typhoon-induced lifferfall in forest ecosystems usingsatellite imagery.
Abstract: Typhoons are the most frequent natural disturbances in Asia Pacific having tremendous impacts on forests, which are the major carbon (C) pools of the biosphere. Typhoons can induce large amounts of litterfall representing the major inputs of C and nutrients (mainly nitrogen N) to forest floors, which are the pivotal biogeochemical components in the forest ecosystems. Recent observations revealed that climate change may exacerbate the intensity of typhoons in the past decade, which the ramifications may be irreversible and beyond the resilience of systems. Therefore, the goal of the proposed study is to conduct a large scale, synoptic sensing research to estimate typhoon-induced litterfall by combining field observations and multi-scale remote sensing techniques. The enhanced vegetation index (EVI), photochemical reflectance index (PRI) and photosynthetically active vegetation (PV) from a probabilistic spectral mixture analysis model were used to estimate litterfall in this study. However, there have no significant relationships between field litterfall data and remote sensed indices. Finding out a suitable predicator of the remote sensed indices to estimate litterfall is important to understand large-scale litterfall dynamics and nutrients returns in forest floor. This proposed study will continually try to find a possibility of using remote sensing to assess the dynamics of litterfall, which makes it possible for the regional monitoring of metabolism of forest ecosystems. 2011年7月 5日 17:30-19:00
発表者:村上和隆(筑波大学)
タイトル:MOD15 ATBD (MODIS LAI&FPAR推定プロダクト)のレビュー
概要:LAI/FPAR推定アルゴリズム開発のために、MODISではどのようにLAIが推定されているかをレビューします。今回は、全体的な概要について話す予定です。
2011年6月 28日 17:30-19:00
発表者:瑞慶村知佳(農村工学研究所)
タイトル:東日本大震災による農地の塩害被害~宮城県亘理町、茨城県稲敷市の報告~
概要:現在、東日本大震災による農地の塩害被害の調査をしています。宮城県亘理町は津波による塩害被害について、茨城県稲敷市は液状化による塩分の混じった砂の噴砂による塩害被害について、写真等でご報告いたしま す。データをどう整理すべきか模索中ですので、色々とアドバイスをいただければ幸いです。
2011年6月 21日 17:30-19:00
発表者:秋津朋子(筑波大学)
タイトル:直達散乱分離測定での分光測定の実験計画と現在の進捗状況
概要:直達散乱分離方式での分光測定を開始しました。本測定の目的は、地上におけるPAR絶対値の標準的な測定方法を提唱し、PARセンサの校正方法を確立すること、そして日本におけるPAR特性を明らかにすることです。今回は、実験計画と現在の進捗状況についてお話したいと思います。まだ、十分に解析できるだけのデータはとれていませんけれども、今の段階でのデータもお見せしたいと思います。
発表者:野田響(筑波大学)
タイトル:全球の個葉の分光データモデルの進捗状況
概要:現在、全球のすべての地域における代表的な植生の個葉の分光反射率・透過率を、すべての季節について当てるモデルの構築を試みており、進捗状況と、今後の計画についてお話します。
2011年6月 14日 17:30-19:00
発表者:三枝信子(国立環境研究所)
タイトル:FLUXNET LaThuile Dataset の改訂について(FLUXNET-SpecNet Workshop 参加報告・その1)
発表者:小野圭介(農業環境技術研究所)、三枝信子(国立環境研究所)、永井信(JAMSTEC)
タイトル: FLUXNET-SpecNet Workshop 参加報告
概要:6日7~9日にBerkeleyで行われた本ワークショップに参加したので、会議の目的、議論の内容、感想を簡単に報告する。
2011年6月 7日 17:30-19:00
発表者: 本岡 毅(宇宙航空研究開発機構 地球観測研究センター)
タイトル: ALOS PALSARによる森林伐採抽出
概要: 現在、JAXAでは、ALOS PALSAR(フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ)のデータを用いて、毎年の25m分解能全球モザイクデータセットを作成している。 PALSARの観測データは、雲を透過して取得できること、森林バイオマスと正の相関を示す傾向があること、ポラリメトリ(偏波)やインターフェロメトリ(干渉)によりさらに多くの情報が得られる可能性があることなどから、森林観測への活用が盛んに研究されている。本発表では、2007 年~2010年のPALSARモザイクデータを用いたスマトラ島中心部における森林伐採域の抽出結果について報告する。
2011年5月31日 17:30-19:00
発表者:高梨聡(森林総合研究所)
タイトル:安定同位体比測定による森林炭素動態の評価
要旨:炭素固定や蒸散の際に生じる同位体分別を利用して、炭素放出の起源推定や、根呼吸・土壌微生物呼吸の分離、水利用効率の推定、吸水深度の推定など、通常の二酸化炭素や水蒸気の濃度・フラックス観測からは得られない情報を得ることができる。近年では、赤外光の代わりにレーザーを用いたガス分析計により、前処理なしの気体同位体分析が行えるようになってきている。本発表では富士吉田アカマツ林での観測例およびモデル化について紹介する。
2011年5月24日
東大(弥生キャンパス)で開催された「新たな宇宙からの地球観測を考えるワークショップ」に合流とさせていただきました。
2011年5月17日 17:30-19:00
発表者:奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル:将来の生態観測衛星はどうあってほしいか?に関するブレーンストーミング(4)
2011年5月10日 17:30-19:00
発表者:林 真智 (国立環境研究所)
タイトル:REDD+の概要とリモートセンシングの活用
概要:将来の生態観測衛星を考える奈佐原さんのシリーズでの議論の助けとなるよう、REDD+の概要を解説します。REDD+は、途上国での森林の減少や劣化を防いだり、森林を管理することで温室効果ガスの削減に寄与しようというもので、そのモニタリングにはリモートセンシング技術の活用が必須と考えられています。また、REDD+への取り組みでは先進的とされるベトナムでの事例についても紹介します。
発表者:奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル:将来の生態観測衛星はどうあってほしいか?に関するブレーンストーミング(3)
概要:JAXAでは, 「新たな宇宙からの地球観測を考えるワークショップ」を来月,開催することを企画しています。そこでは、将来(10年以上先)に実現したい地球観測衛星について,議論が行われます。その準備として、生態系研究で「欲しい」衛星について、トラノアナで議論したいと思います。前回(4月28日のトラノアナの続編になります)
2011年4月26日 17:30-19:00
発表者:奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル:将来の生態観測衛星はどうあってほしいか?に関するブレーンストーミング(2)
概要:JAXAでは, 「新たな宇宙からの地球観測を考えるワークショップ」を来月,開催することを企画しています。そこでは、将来(10年以上先)に実現したい地球観測衛星について,議論が行われます。その準備として、生態系研究で「欲しい」衛星について、トラノアナで議論したいと思います。このような議論は、2010年3月30日のトラノアナでも行われましたが、継続・発展させたいと思います。
2011年4月19日 17:30-19:00
発表者:野田響(筑波大)
タイトル:均等拡散面における放射発散度と放射輝度の関係
概要:4月5日のトラノアナで奈佐原さんがプランクの法則の導出についてお話しましたが、このとき、奈佐原さんが導出した式の形は、Jones and Vaughan "Remote Sensing of Vegetation."の11ページに書かれている式とは形が異なっています。Jones and Vaughanが示した式も間違いではありませんが、式の説明には誤りがあります。そこで、今回は、この異なる二つの形の式についての説明と、Jones and Vaughanの説明のどこに誤りがあるのかについて説明を行いたいと思います。
2011年4月12日 17:30-19:00
発表者:下野綾子(筑波大)
タイトル:過去の記録としての山岳写真の活用
概要:高山帯は、将来の温暖化の影響が最も出やすい生態系の1つだとされています。世界の高山生態系では、植物の分布標高のシフト、群集構造の変化など温暖化影響の報告が相次いでいます。その影響は日本の高山帯でも現れ始めているものの、過去の自然環境の記録が限られているため総括的な見解が得られていません。そこで過去の記録として山岳写真を活用したいと考えています。山岳会に呼びかけ、過去に撮影された日時と場所の分かる山岳写真を収集し、それらの写真をデジタル化し、データベースを構築できたらと思っています。データベース化の作業や方針、収集した写真の活用等について助言頂けると幸いです。
発表者:村上和隆(筑波大)
タイトル:北海道及び高山での活動報告
概要:三月上旬に行ってきた北海道大学中川研究林での活動報告と三月下旬にメンテナンスしてきた高山での報告を行います。
2011年 第12回 2011年4月5日 17:30-19:00
発表者:奈佐原顕郎(筑波大)
タイトル:黒体放射の法則(プランクの法則)の導出
概要: 黒体放射の法則(プランクの法則)は、リモセンや陸面過程の基礎中の基礎ですが、その導出には量子力学と統計力学が必要であり、多くの教科書はその説明を省いています。今回は、量子力学の原理に遡って、プランクの法則を丁寧に導出します。2009年02月24日のトラノアナのリバイバルです:
タイトル:今年度のトラノアナの進め方について
概要:今年度の第1回目として、今年度のトラノアナの進め方について、みなさんと議論を行いたいと考えています。また、今年度は教科書の読み合わせも行うことを計画しています。現在、私たちで候補としている教科書はHamlyn G Jones and Robin A Vaughan "Remote Sensing of Vegetation.Principles, Techniques, and Applications"です。もし、他にも候補となるいい教科書をご存知の方は、お持ちくださると嬉しいです。
2011年 第11回 2011年3月29日 17:30~
地球温暖化研究棟の正面玄関は閉鎖中。北側玄関(駐車場側)が開いてます。
建物内外に立入禁止区域があるのでご注意下さい。
暖房は停止中のため防寒の用意をお勧めします。
廣瀬保雄(国環研 地球環境研究センター)
タイトル:分光放射観測の課題について
概要:分光放射計(MS-700)を用いた放射観測の問題と今後の課題について、最近までに行った試験や情報収集の結果を報告します。
三枝信子(国環研 地球環境研究センター)
タイトル:富士北麓サイトの計画停電対策
概要:震災による電力不足のため始まった計画停電を富士北麓サイトでは4回経験しました。これまでに行った試行錯誤の停電対策や、長期の電力不足に備えて進めようとしている省電力化の取組について報告します。
今回もスカイプ会議のセッティングを行います。 音声のみですが、スカイプでの参加を希望される方は、17:00までに三枝さん(n.saigusa@nies.go.jp)にスカイプIDをメールでお知らせ下さい。 17:15から接続テスト始めます。
トラノアナでは、節電・省エネルギーのため今後本格的に遠隔参加の仕組みを整えたいと考えています。 今回のそのための試行と位置づけていますが、なにぶん開催サイドも慣れていないところがありますので、今回はスカイプによる参加者を最大でも10名程度としたいと思います。 また、お待たせしたり、最悪の場合スカイプ接続を断念したりすることもあるかもしれませんが、あらかじめご了承下さい。
2011年 第10回 2011年3月22日 17:30~
会場: 各機関の拠点
農環研 17:30までに167号室にお集まり下さい。(小野)
国環研 17:30までに地球温暖化棟2階セミナー室にお集まりください。(三枝)
筑波大 村上和隆さん(kazutaka.murakami@gmail.com)にコンタクトを取って下さい。
JAXA 17:30までに村上 浩さんの近くにお集まり下さい。
タイトル: 近況報告 概要: 最初に各々の状況をお知らせいただき、その後、計画停電中の観測について情報交換したいと思います。
議事メモ
17:25 コール
17:30~18:15 開始(三枝、村上浩、野田、村上和、小野、岩男、秋津、市井)
接続確認を兼ねた自己紹介
地震の時の状況、被害、対応、困ったこと等(個人レベル;研究所レベル)
農環研:出張・外勤禁止
国環研:断水(数日かけて建物毎に復旧)
JAXA:断水(復旧済み)
筑波大:学群生は入構禁止
福島大:市井研究室のサーバー停電せず(4月23日から始業予定)
計画停電と観測について
富士北麓サイトでの1週間 by 三枝
試行錯誤の連続(PC等が正常に自動復帰しないことが問題)
測定は最低限の項目に限定
記録系には大型UPSを導入
2011年3月15日(震災のため中止)
2011年 第9回 2011年3月8日 17:30~
近藤雅征(福島大学)
タイトル:陸域炭素収支モデルを用いたフラックス観測サイトに於ける森林成長と炭素収支解析
概要:近年までのモデル解析はフラックス観測との適合性に焦点を置いてきましたが、今回フラックス観測と共にバイオマスとの適合性をも加味したモデル結果を紹介します。解析に使用するサイトを樹齢、または伐採・再植が行われた年が明らかになっているものに限りることで森林成長曲線をモデルシュミレーションから導き出すことが出来ます。当面の研究課題として、1.成長に於ける現状把握(現在どの成長時期にいるのか?)、2.森林が持ちえる最大バイオマスと到達年数推定、3.サイト毎の森林成長効率、4.森林成長とNEPの関係性(どの成長過程でNEPが安定域に達するのか?)などに取り組んでいますが、今回はこれらの解析結果の一部を紹介します。
2011年 第8回 2011年3月1日 17:30~
齊藤 誠(国立環境研究所)
タイトル:全球陸域生態系モデルの最適化と問題点など
概要:GOSAT L4プロダクトの作成に関連して現在私が取り組んでいる,陸域生態系モデルに大気輸送モデル及び逆推定手法を組み合わせ,全球の大気CO2濃度変動や陸面炭素循環,植物群落構造等の再現性を高めることを目的とした研究と,その問題点を中心に話題提供させていただきます.
2011年 第7回 2011年2月22日 17:30~
会場:筑波大学 生物農林学系B棟 B400(ラウンジ)
奈佐原 顕郎(筑波大学)
題名: Cool Japanで行こう! 日本の衛星リモートセンシング
要旨: 人工衛星による地球観測(衛星リモートセンシング)は、地球科学・環境科学において不可欠なツールになっている。人工衛星は、世界中のあらゆる場所を観測できるため、一国の打ち上げた人工衛星が多くの国々に利益をもたらす。幸い、日本は、自前で人工衛星を設計・開発し、打ち上げ、運用する能力を持つ、世界でも数少ない国のひとつである。この講演では、衛星リモートセンシングにおける日本の貢献を振り返り、現在進行中の計画について解説する。今後の日本の衛星リモートセンシングの戦略に関して、皆さんと意見交換したい。
2011年2月15日 17:30~
野田 響(筑波大学)
タイトル:分光計(FieldSpec)の校正結果とLeaf Clipによる個葉の分光測定法の問題点
概要:私たちのGCOM-RAでは、昨年の春から、千葉大学の本多先生・梶原先生の研究室からFieldSpec FRをお借りして、個葉や地表面の分光スペクトルを測定してきました。先日、この機械をJAXAで校正していただいたのですが、使用している機械には、測定値に大きな問題があることが分かってきました。この校正結果をもとに、今後、FieldSpecはどのように使用すればいいのか、また、これまでの測定値をどのように扱えばいいのか、皆様のお知恵を拝借したいと考えています。分光測定について詳しい方、ぜひともよろしくお願いいたします。また、合わせて、FieldSpec用のLeaf Clip(ASD社製)を使用した個葉の分光スペクトルの測定の問題点についても、ご報告します。
滝本貴弘(農業環境技術研究所)(発表キャンセル)
タイトル:真瀬サイトにおけるGPP,REの年次変動とその要因(その2)
概要:前回に続き,2002~2010年の解析結果を簡単に紹介する。特に,REの小さかった2010年の生育期間について,前回指摘のあった点を解析した結果を発表する。具体的には,湛水期間のREに対する温度依存係数を生育ステージごとに年次間で比較した。
小野圭介(農業環境技術研究所)
2010年11月に岡山県で圃場の野焼きについての調査を行ったのでその概要を紹介する(結果は現在鋭意取りまとめ中)。
2011年2月8日 17:30~
村上和隆(筑波大学)
タイトル:タイサイト(サケラート、メクロン)の見学の報告
概要:先月16日から25日まで、産総研の前田さんにタイのフラックスサイト2ヶ所を案内していただいたので、その報告を致します。サイト周辺の様子を多くの写真を交えて、報告したいと思います。
滝本貴弘(農業環境技術研究所)
タイトル:真瀬サイトにおけるGPP、REの年次変動とその要因(その1)
概要:標題について、2002~2010年の解析結果を簡単に紹介する。真瀬ミーティングで指摘があった2010年(暑夏年)のREについて議論を深めたい。
2011年2月1日 17:30~
羽田野 真由美(筑波大学)
タイトル:日本における将来の展葉日の高解像度予測
概要:近年,地球温暖化にともなって,落葉樹の展葉日が早期化しているが,展葉日の変化は陸上生態系に大きな影響を与える.そこで本研究は,人工衛星と大気モデル(水平分解能20km)を用いて日本における2090年代の展葉日を予測した.その際,冬芽の休眠打破における低温依存性や,エコタイプを考慮した手法をとった点がいままでの発表と多いに異なる点である.
コメント:このテーマで論文を投稿することを考えています。みなさまの助言をいただければ幸いです。
熊谷俊明(筑波大学)
タイトル:人工衛星による2010年ロシアでの小麦凶作の観測
概要:2010年の世界平均気温の平年差は+0.36℃で,1891年以降では1998年の+0.37℃に次いで第2位の高い値になった (気象庁,2010).ロシアは,2010年の猛暑によって耕作地域の干ばつ被害に見舞われ,穀物の輸出禁止措置を取った.輸入大国の日本にとって,海外の穀物凶作は,食料安全保障を考える上で重要な問題である.本研究では,高頻度で観測し,逐次データを提供している人工衛星であるSPOT-Vegetationを主に使用し,ロシアでの穀物凶作の状況を把握することを目的とした.平均気温の平年差が高かった1998年と2010年の衛星データを比較することにより,気象条件と衛星データの関係を調べた.
2011年1月25日 17:30~
江原洋平(筑波大学 生命環境学群)
タイトル:デジタルカメラを用いた時系列自動三次元計測
概要:私が大学の卒業研究で行っているデジタルカメラによる三次元計測手法の開発に関する研究の報告です.具体的には植物の樹冠領域の高さを計測対象とし,その計測精度について検討します.
秋津朋子(筑波大学 生命環境科学研究科)
タイトル:分光放射計校正見学の報告
概要:1/19にJAXAで行われた積分球による分光放射計校正の様子を報告致します.
小野圭介(農業環境技術研究所)
タイトル:真瀬ミーティング2011の報告
概要:去る1月20日に真瀬サイトの状況を話し合う真瀬ミーティングを開催したので、その報告と、そのときできなかった共同研究者との意見交換を行いたい。
2011年1月18日 17:30~
会場:筑波大学 生物農林学系B棟 B400(ラウンジ)
鈴木智恵子(筑波大学 陸域環境研究センター 研究員)
タイトル:中部日本における積雪分布の数値モデルによる再現と衛星観測による検証-多雪年と少雪年の比較
概要:冬期の降積雪現象は地域ごとのばらつきが大きく,現在までにGCMを使用して行われている多くの温暖化予測実験は,中部山岳域の降積雪を再現するには水平解像度が十分とはいいにくい.今回は領域気候モデルを用いた冬期降水の再現実験結果と,空間解像度の比較的高い衛星画像データ(宇宙航空研究開発機構(JAXA)/東海大学(TSIC/TRIC)提供のJASMES/MODIS積雪マップ)との比較を通して,積雪分布の再現性検証を試みた結果を紹介する.
2011年1月11日 17:30~
奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル:基礎講座: 壁面乱流の混合距離理論と対数則
概要:大気陸面過程においてエネルギーや物質の交換量(フラックス)を検討する際の最も単純な理論である、壁面乱流に関するプラントル・カルマンの混合距離理論を、分子拡散のアナロジー等の基礎から解説する。摩擦速度の解説と、対数則の導出までを行う。時間が許せば、バルク式やペンマン・モンティースの式を導出する。フラックスの概念・変数分離型常微分方程式の解法・剪断応力の概念を理解している方々を前提とする。