2010年の履歴
2010年12月21日 17:30~
片桐秀一郎(JAXA/EORC)
タイトル:高い雲のお話と雲エアロゾルミッション(EarthCARE)のお話
概要:計算機の進歩により気候モデル・大循環モデル・雲解像モデルなどのモデルを用いた地球環境の研究が急速に発展してきている。それに伴い、地球全球規模の雲・エアロゾルの観測がモデル側からも要求されるようになり、EarthCAREプロジェクトをはじめ、多くのプロジェクトで衛星リモートセンシングとモデルの相互利用の重要性が認識された。本発表では昔研究していた高層の雲についてと、EarthCAREプロジェクトについて雑談をしたいと考えています。
2010年12月14日 17:30~
真板英一(国立環境研究所)
タイトル:JaLTER ASM 雑感、およびエコインフォマティクスの概観
概要:今月上旬、福岡で JaLTER All Scientists Meeting が開催された。今回の ASM のターゲットは JaLTER アクションプランの作成であったが、時間の不足のため、若手中心のワーキンググループが作成作業をするということで散会となった。そこで演者なりに考えた「JaLTER の今とこれから」を述べる。また、来春の生態学会で自由集会「Ecoinformatics: 情報科学でやる生態学」が採用された。演者はイントロダクションを担当する予定である。その内容を予稿的に発表する。
2010年12月7日 17:30~
羽田野 真由美(筑波大学)
タイトル:雨龍研究林フェノロジー写真データセット作成報告と画像解析の試み
概要:北海道大学の雨竜研龍林では、1993年から今まで、ミズナラやホオノキなどの落葉樹のフェノロジー観測を行っており、長年の写真の蓄積がある。しかしながら、初期の写真はマウントフィルムでしか残っていないため、そのデジタルデータ化が望まれていた。今回は、国立環境研究所の小熊さんのもとで、フェノロジー写真データセットを作成した報告を行う。また、そのデータセットを使用して、RGB解析と2値化の2通りの画像解析法で展葉・落葉の程度を定量化するという試みの結果を発表する。
熊谷俊明(筑波大学4年)
タイトル:人工衛星による2010年ロシアでの小麦凶作の観測
概要:2010年夏は世界規模で厳しい猛暑に包まれた.ロシアは猛暑によって,耕作地域の干ばつ被害に見舞われた.これまでの研究では、人工衛星Terra/MODISのデータを使用し,ロシアでの穀物凶作の状況を把握するために,NDVIを用いて解析を行った.今回の発表では,衛星センサーSPOT-Vegitationを用いた対象地域の解析結果や,各月 (5,6,7,8) の偏差を計算した結果を発表する.
滝本貴弘・宮田 明・小野圭介(農業環境技術研究所)
タイトル:AsiaFlux Workshop 2010の参加報告
概要:2010年12月1~4日に広州(中国)行われた「AsiaFlux Workshop 2010」およびA3のワークショップに参加したので、その報告を行う。
2010年11月30日 17:30~
江原洋平 (筑波大学)
タイトル:光源の位置がステレオマッチングに及ぼす影響
概要:私は大学の卒業研究で画像のステレオマッチングによる時系列三次元計測を行っており、いずれは野外で植物等の観測を行いたいと思っております。2台のカメラで撮影した画像をステレオマッチングする際、物体への光の当たり方によって影ができ、影によって対応がうまく取れるピクセルとそうでないピクセルが生じます。 本研究では、屋内で植物に様々な角度から光を当てていき、それによるステレオマッチング結果の変化から野外での観測時に影による影響がどの程度生じるか検討します。
熊谷俊明(筑波大学)
タイトル:2010年ロシアでの小麦凶作のに関するレビュー
概要:2010年夏は世界規模で厳しい猛暑に包まれた.ロシアは猛暑によって,耕作地域の干ばつ被害に見舞われた.これまでの研究では、人工衛星Terra/MODISのデータを使用し,ロシアでの穀物凶作の状況を把握するために,NDVIを用いて解析を行った. 今回の発表では、2010年のロシア西部でのNDVIが、2009年に比べて減少している結果・考察を示した後に、インターネットのニュースなどを用いたレビューを紹介する。
2010年11月16日 17:30~
小野祐作(JAXA/EORC)
タイトル:植生の立体構造を考慮した双方向反射率のシミュレーションに関する研究
概要:GCOM-C1/SGLIでは、直下視と斜方視(進行方向±45度)の光学センサで取得された双方向反射率の特性を利用して、植生の立体構造を考慮した地上部バイオマスを標準プロダクトとして生成する予定である。このアルゴリズムを開発および検証するためには、植生の立体構造を考慮した双方向反射率をGCOM-C1/SGLIの観測幾何条件でシミュレーションする必要がある。放射伝達モデルを利用すれば、植生の立体構造を考慮した双方向反射率をシミュレーションすることができる。しかしながら、単葉の反射率、透過率、葉面積密度および葉面角度分布などの入力値を現地で正確に取得することは極めて困難である。そこで、本研究では、線形混合モデルを利用して、植生の立体構造を考慮した双方向反射率をシミュレーションする方法を構築した。線形混合モデルを利用することで、入力値を現地で取得することが可能になった。今回は、構築したシミュレーションの方法について述べた上で、実際にシミュレーションした植生の双方向反射率の精度について検証した結果について述べる。
羽田野 真由美(筑波大学)
タイトル:衛星リモートセンシングと有効積算温度を用いた将来の展葉時期の予測
概要:有効積算温度という指標を用いて、将来気候下での日本国内の展葉時期がどの程度変化するのかを予測した。今回の発表では、将来気候モデルによる予測結果の違いや、時系列定点写真による有効積算温度の基準値の検討などの話題を提供する。
江原洋平 (筑波大学)
タイトル:コンピュータビジョンライブラリOpenCVによるデジタルカメラ撮影画像の歪み補正
概要:デジタルカメラによって取得された画像は様々な現象の解析に用いられるが、定量的な解析を行うにはカメラレンズの歪みを考慮しなければならないことが多い。今回の発表では、コンピュータビジョンライブラリOpenCVを用いた画像の歪み補正について紹介し、その精度について検証する。
2010年11月9日 17:30~
高橋厚裕(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:北海道苫小牧カラマツ林における航空機搭載L-band SARを用いた森林攪乱前後の森林バイオマス・構造変化に関する研究
概要:カラマツを優占種とする北方林において、中規模攪乱である間伐と大規模攪乱である台風による森林バイオマスと森林構造についてLバンド航空機搭載合成開口レーダ(SAR)の後方散乱係数(σ0)を用いて調べた。間伐では本数間伐率で約26%の樹木が伐採され、σ0の3成分(HH, HV, VV)はすべて減少を示した。その変化は1dB以下と小さかったが、HVの変化が比較的大きく、HHの変化はもっとも小さかった。台風による倒木の場合では、HHとHVではσ0は減少し、間伐の場合と同様に変化は小さかったのに対し、VVのσ0では逆に増加し、変化はHH、HVと比べて大きかった。VVだけ異なった変化を示した要因としては、倒木の方向が北東に集中していたことが影響していると考えられた。発表では、現在開発を進めているマイクロ波散乱モデルについても概要を説明し、森林構造が変化したときのσ0の変化について行った数値計算の結果の一部を示す。
小川安紀子(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:AsiaFlux データの品質管理と欠測補完について
2010年11月2日 17:30~
江原洋平(筑波大学4年)
タイトル:デジタルカメラを用いた時系列自動三次元計測
概要:高精度な測量機器は数多く存在するが、一般的な測量は短い計測間隔の時系列データを得るのは難しく、連続観測には不向きである。本研究では、デジタルカメラを用いた写真測量を全て自動化することによって、時系列で三次元計測を行い、その精度と応用の可能性について検討した。
熊谷 俊明(筑波大学4年)
タイトル:人工衛星による2010年ロシアでの小麦凶作の観測
概要:2010年夏は世界規模で厳しい猛暑に包まれた.ロシアは猛暑によって,耕作地域の干ばつ被害に見舞われた.その被害により今年のロシアの穀物収穫量は,従来の約3分の1に減った(ロシア農業省)本研究では,人工衛星Terra/MODISのデータを使用し,ロシアでの穀物凶作の状況を把握するために,NDVIを用いて解析を行った.
2010年10月26日 17:30~
羽田野 真由美(筑波大学4年)
タイトル:有効積算温度を用いた将来の展葉時期の予測
概要:有効積算温度という指標は、植物の生育状況をよく表すといわれており、展葉や落葉などの植物フェノロジーモデルに使用される。本研究では、この有効積算温度を用いて、IPCCの排出シナリオに基づいた将来気候下で、日本国内の展葉時期がどの程度変化するのかを予測した。
2010年10月19日 17:30~
秋津 朋子 (筑波大学)
タイトル:PARセンサーの比較実験と今年度の活動報告
概要:GCOM-C研究開発プロジェクト「総合的な陸域生態系情報の開発」の研究員として、PARセンサー(8社)の比較実験を真瀬サイト(全天)、高山サイト(林床)、(筑波大学陸域環境研究センター(全天、林床)において行っています。今回の発表では、これらの実験結果の報告と、今年度の秋津の活動報告を行います。
2010年10月12日 17:30~
野田 響(筑波大学)
タイトル:異なる植生における個葉の分光特性および生理生態学的特性の季節変化
概要:GCOM-C研究開発プロジェクト「総合的な陸域生態系情報の開発」の研究員として、今年度は、落葉広葉樹林(高山サイト)、草原(筑波大学陸域環境研究センター)、水田(真瀬サイト)の3サイトにおいて、それぞれの主要な構成植物種について季節ごとの個葉の分光特性および生理生態学的特性のデータを測定してきました。今回の発表では、これらのデータを中心に、これまでの野田の取り組みについてご紹介したいと思います。
2010年10月5日 17:30~
奈佐原顕郎(筑波大学)
タイトル:JAXA/GCOM-Cのための生態系情報の研究開発
概要:現在, 我々はJAXAの将来衛星"GCOM-C"のための研究開発プロジェクト「総合的な陸域生態系情報の開発」に取り組んでいる。その概要と, 実際のプロジェクト運営についてご紹介する。衛星のための研究開発でありながら, 多くの生態系研究者が参画し, また, JapanFlux, JaLTERといった地上ネットワークとも協働する点が特徴的である。その駆動力を担う研究員の奮闘と成長についてもご紹介したい。
2010年9月28日 17:30~
田中真哉(森林総合研究所)
タイトル:多時期のLandsatデータを用いた森林/非森林の分類
概要:リモートセンシングデータから作成された土地被覆分類図は陸域生態系モデルや広域の資源管理に対する最も基礎的な情報のひとつである。その一方で,ある一時期の観測データに基づいて土地被覆を分類した場合には,森林と非森林の分類においても精度が不十分な事例が見られる。本発表では,発表者が最近取り組んでいる多時期のLandsatデータを用いた森林/非森林の分類について簡単に紹介したい。
2010年9月21日 17:30~
奈佐原顕郎(筑波大学・JAXA/EORC)
タイトル:ALOS/AVNIR2を用いた日本全国土地被覆分類図の作成
概要:JAXA/EORCは, ALOS/AVNIR2を用いて日本全国の土地被覆分類図を作製し, 9/13に一般公開しました。それを作製するにあたっての過程や問題点、今後の改良の展望について論じます。
2010年9月14日 17:30~
村上 浩(JAXA EORC)
タイトル:色リモートセンシング概要とアルゴリズム開発
概要:海色リモートセンシングは、可視波長における多バンドの海面射出輝度(つまり海の色)を推定し、それを用いて海洋表層の色素(クロロフィルa等)による吸収や散乱物(懸濁物質)の量・種類を推定するものである。海面射出輝度は大気上端輝度の10%程度の大きさであるため、大気や海面反射の推定・補正を高精度で行う必要がある。これらの補正のためには、海洋で一般に低い値となる近赤外波長やエアロゾルの吸収に感度を持つ近紫外波長を活用する。推定された海面射出輝度から、従来はクロロフィルa等の濃度を経験的に推定してきたが、近年は、水中の散乱や吸収の光学特性を直接推定する方法が開発されている。JAXAでは従来の1km程度より細かい250m解像度で海色観測できるGCOM-C/SGLIの打ち上げを2014年に計画しており、それに向けて、複雑な分布と成分を持つ沿岸域における海色アルゴリズム研究を行っており、本発表で併せて紹介する。
2010年9月7日 17:30~
米村正一郎(農業環境技術研究所 大気環境研究領域)
タイトル:土壌ガス交換室内実験から見えてくること
概要:フラックスサイトが整備され、多くのサイトでガス交換量が測定されている。しかしながら、ガス交換と環境要因との因果関係は憶測にすぎない場合が多い。そこで、実験棟にてまず土壌のガス交換量測定システムを構築した。このシステムによって、どのようなことがわかりつつあるかについて紹介を行う。
2010年8月31日 17:30~
杉浦裕義 (果樹研究所)
タイトル:改造した土壌水分計による果樹の幹の水分測定と国際園芸学会の参加報告
概要:果樹の樹体水分情報は高品質果実生産の指標となる。今回は、土壌水分計の改造により、幹の体積含水率測定に利用できるかその可能性について紹介したい。また、この結果をリスボンで開催された国際園芸学会で発表したので、その参加報告をあわせて行う。
2010年8月24日 17:30~
松島 大(千葉工業大学)
タイトル:熱慣性を用いた土壌水分量の推定について
概要:熱慣性は体積熱容量と熱伝導率の積である。地表面温度の周期変化を境界条件とする熱伝導方程式の解を用いると、地中伝導熱が熱慣性と地表面温度に比例するという結果が得られることから、熱赤外線による地表面のリモートセンシング研究に用いられてきた。今回は、土壌の熱慣性が土壌水分量と相関を持つ性質を利用して、リモートセンシングによる土壌水分量推定等への応用可能性といくつかの結果についてお話ししたい。
吉澤景介(岡山大学 環境学研究科)
タイトル:2010大麦期間の粗大有機物分解量測定と2010.6月の収穫残渣採取結果
概要:岡山県南部の水稲・大麦二毛作耕作地にて行っている植物体サンプリング調査結果から得た2010年大麦期間における耕作地炭素量の変動について発表します。
梶原大輔(岡山大学 環境学研究科)
タイトル:HCH/OKY渦相関再解析(QC&補間)結果の検討
概要:岡山県に位置する水稲単作田(HCH)と水稲-大麦二毛作田(OKY)の2サイトでの渦相関法を用いた二酸化炭素フラックス再解析(QC&補間)結果の検討
2010年8月17日 17:30~
山本浩万(産業技術総合研究所・情報技術研究部門)
タイトル:PENなど地上観測データと衛星データの統合システム(SFI)の研究開発
概要:衛星リモートセンシング技術は環境に関わる地表面物理量を時系列かつ全球規模でモニタリングするのに極めて役立ち、気候変動把握の一翼を担っているといって過言ではない。通常、衛星プロダクトにおける校正検証作業においては衛星データ、地上観測データ両方を用いて初めてなされるものである。我々は、PENデータを始めとする地上観測データとMODIS等の衛星データをOGC標準規格化することによる統合システムの研究開発を進めており、今回はその概要・コンセプト等をご紹介したい。
Sarawut NINSAWAT(産業技術総合研究所)
タイトル:Open Standards for Easier Life, Case study : Estimated Surface Air Temperature (ESAT) map
概要:The utilization of satellite remote sensing image has been widely applied and been recognized as a powerful and effective tool in monitoring state of the natural environments. Except air temperature information is scarcely obtained from direct satellite observation. However, a strong correlation between Land Surface Temperature (LST), which is obtained by the mean of algorithms from Thermal Infra-Red (TIR) channel satellite observation, and air temperature already observed and analyzed by many scientists. Thus, the estimated air temperature of satellite data can be used as an alternative data source since it is intrinsically spatial. The GEO (Global Earth Observation) Grid is primarily aiming at providing an e-Science infrastructure for the earth science community. The GEO Grid is designed to integrate various kinds of data related to the earth observation using the grid technology, which is developed for sharing data, storage, and computational powers of high performance computing, and is accessible as a set of services. The success of prototype system will facilitate gathering and processing observation data from both of satellite image and ground sensor networks with minimum complex requirement for end users. In addition, the prototype systems developed in this research are scalable, robust and well suited for distributed geospatial modeling.
亀井秋秀(産業技術総合研究所)
タイトル:大気エアロゾルモニタリングツールの開発
概要:GEO Gridでは、OGCが定める標準規格に準拠した衛星・地上データ統合システム(SFI)を用いた、大気エアロゾルモニタリングツールを公開している。MODIS大気プロダクトとPhenological Eyes Network(PEN)やSKYNETのサイトに設置されたサンフォトメータ(スカイラジオメータ)により観測された大気エアロゾルデータを統合したツールで、全天カメラの画像によるデータ品質の確認も可能である。
2010年8月10日 17:30~
安立美奈子(国立環境研究所)
タイトル:陸域生態系モデルVISITを用いた熱帯林の土地利用変化に伴う炭素動態の推定
概要:東南アジアの熱帯林は森林伐採による炭素放出量が多い地域と推定されている。例えば、マレーシアではアブラヤシプランテーションの面積が増加しており、土地利用管理を含めた長期的な炭素収支の評価が必要となる。本発表では、VISITモデルを使った炭素収支の推定結果と、MODISデータ、フラックスデータとの比較を行った結果を紹介する。
丁 世彬 Shih-Bin Ding(國立臺灣大學)
タイトル:Estimating carbon loss under the influences of typhoon at a subtropical mountain cloud forest
概要:The typhoon is a frequent and important disturbance that influences the forest structure, functions and carbon budget in Taiwan. Such frequent typhoon events increased the amount of litterfall and changed the photosynthesis capacity that induce the carbon loss from forest ecosystem. In this study, we attempt to estimate the quantity of carbon loss including carbon release from forest to atmosphere and the GPP reduce by Typhoon Morakot in 2008.
2010年8月3日 17:30~
高梨 聡(森林総合研究所)
タイトル:群落微気象多層モデルを用いた炭素安定同位体比の推定
概要:二酸化炭素が化学反応する時や気孔を通過する際の速度の差によって、炭素安定同位体比は変化する。この同位体分別や同位体比の違いを利用して、水利用効率を推定したり、炭素ソース源の推定などが行われている。森林生態系においてはシンク・ソースの位置は複雑であり、同位体組成を理解するには統合的なモデルが必要となる。本発表では、気孔における同位体分別を組み込んだ群落多層モデルとレーザー分光法による同位体観測事例について紹介する。
2010年7月27日 17:30~
高田裕介(農業環境技術研究所 農業環境インベントリーセンター)
タイトル:カザフスタン北部における土壌有機炭素収支をリモートセンシングを用いて解析してみよう
概要:カザフスタン北部穀作地帯において、土壌有機物(SOM)資源の減耗が問題となっている。本発表では、リモートセンシング技術を用いた州域でのSOM資源の地図化手法、土壌有機炭素(SOC)動態のモデル化、SOC収支の時空間変動解析を地理情報システム上で行う。そして、本調査地域におけるSOM減耗を抑制するための輪作体系とは何かを議論する。
2010年7月20日 17:30~
本岡毅(筑波大学 日本学術振興会 特別研究員 PD)
タイトル: 高山サイトにおける、衛星観測と地上観測による各種分光指数の比較
概要: 岐阜県高山サイトの森林キャノピー上で測定された各種分光指数(NDVI、EVI、NDWI、LSWI)の季節変化、および、これらの値と衛星センサTerra/Aqua MODISによる観測値との比較結果について報告する。
羽田野真由美(筑波大4年)
タイトル:落葉樹の展葉日と有効積算温度との関係
概要:PENサイトにおける落葉樹の展葉日と有効積算温度との関係について発表する。
吉沢明希子(筑波大4年)
タイトル:未定
概要:卒業研究の計画について発表する
2010年7月13日 17:30~
Dr. Miaogen Shen(国立環境研究所)
タイトル:Difference in spectral reflectance between flower and green leaf: a case study on Halerpestes tricuspis
概要:Flower often differs in spectral reflectance from plant leaves, which may result in errors in biomass estimation using canopy reflectance. To know how flower may affect biomass estimation based on spectral reflectance, I conducted a field experiment in an alpine meadow by measuring the spectral reflectance of canopies with different coverage levels of Halerpestes tricuspis (Ranunculaceae) flowers. First, based on in situ hyperspectral data, I proposed an index to estimate effectively flower coverage (FC), which is the percentage of flowers area on the green background and can be potentially used for monitoring flower phenology by remote sensing. Second, effect of flowers on vegetation spectral reflectance was quantified for the Normalized Difference Vegetation Index (NDVI) and the Enhanced Vegetation Index (EVI). NDVI and EVI values were found to be significantly reduced by increase in the red reflectance caused by the yellow flowers of H. tricuspis. Third, effects of flowers were quantified on above ground biomass (AGB) estimation from NDVI and EVI. It was the FC variations among the quadrats that increased the root mean squared error in the AGB estimation from NDVI and EVI, suggesting that attention be paid on the spatial heterogeneity of flowers distribution.
江原洋平(筑波大学 生命環境学群 生物資源学類)
タイトル:衛星画像から見るアラル海周辺地域の時系列変化
概要:アラル海は近年急激な変貌を遂げており、特にここ数年の変化はかなり大きい。
2010年7月6日 17:30-
竹中栄晶(千葉大学 環境リモートセンシング研究センター)
タイトル:衛星観測データに基づく放射収支の推定
概要:地球は太陽放射を受けて温まる一方で,その温度に伴う地球放射(赤外放射)によって宇宙空間にエネルギーを放出している.これらの効果により地球は生命が生存可能な環境に保たれている.雲粒や大気中の微粒子であるエアロソルは地球の放射収支に強い影響力を持っているが,IPCCに代表される気候変動研究においても,その理解は温暖化ガスの効果などに比較して未だ低い水準となっている.本研究では地球の大気上端と地表面における放射量の衛星観測データに基づく推定手法と,その結果の考察について議論する.また,四大学連携VLプロジェクトによって開発された複数の静止気象衛星データを用いた全球放射プロダクトを紹介する.
Dr. Hasi Bagan(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:部分空間法の土地被覆分類への応用
概要:部分空間法は、適用が容易かつ高精度という特徴を有する。最近の研究によると、リモートセンシング画像の土地被覆分類で有効な手法として期待できる。本研究で、部分空間法のハイパースペクトル画像、マルチスペクトル画像とポラリメトリSARであるPALSAR画像への土地被覆分類を実施し、今後の課題を検討する。
2010年6月29日 17:30-
飯田真一(森林総合研究所 水土保全研究領域)
タイトル:「カンボジア常緑林における蒸散活動の種間差」ならびに「カンボジア落葉林における観測の紹介」
概要:カンボジアの中央部に位置する低地常緑林における樹液流速測定から蒸散活動の種間差が検出された。その場合の気孔コンダクタンスの差異や植物季節との関係を紹介する。また、落葉林において新たな観測を開始したので、その速報的紹介を行う。
2010年6月22日
会場:東京大学生産技術研究所(駒場)
AsiaFlux-FLUXNETに関係する7つのセッションがあります。
2010年6月15日 15:30-17:30
「陸域の広域炭素収支データに関する説明会」へ合流。
2010年6月8日 17:30-
秋津朋子(筑波大学生命環境科学研究科)
タイトル:「樹冠映像時系列解析を用いた植物季節の検出」と今後の実験計画(PARセンサーの比較実験)
概要:これまでの研究とこれから取り組む研究の紹介を行います。PARセンサーの実機と説明書を持参します。
2010年6月1日 17:30-
本岡 毅(筑波大学・日本学術振興会 特別研究員 PD)
タイトル:積分球を用いた個葉の分光反射・透過率の観測方法の検討
概要:多層放射伝達モデルを用いて植物群落の光環境を計算する際、重要なパラメータのひとつに、個葉の分光反射・透過率がある。今回の発表では、積分球を用いた分光反射・透過率の測定方法に関して、以下の2点について報告する。(1) 測定方法の概要と、その際に生じうるエラーとその補正方法:積分球を用いた測定方法について簡単に説明する。また、Li-Cor社およびASD社の積分球について、2社の製品の特徴、測定値の妥当性チェック、エラーの補正などについて報告する。(2) 細葉(針葉樹や草本植物の葉など)の測定方法の検討:細い葉っぱは、積分球の開口をすべて覆うことができないため、通常の使い方では測定できない。今回、Daughtry et al. (1989) を参考にして細葉の測定方法を検討したので、その結果について報告する。
高橋厚裕(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:富士北麓におけるカラマツの個葉の分光反射率測定
概要:今年の春から富士北麓において分光イメージャを用いてカラマツの個葉の分光反射率測定を行っており、その測定の概要を紹介する。また、4社の分光器の比較実験を行った結果についても紹介する。
2010年5月25日 17:30-
高橋厚裕(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:北海道苫小牧カラマツ林における航空機搭載L-band SARを用いた森林バイオマス・構造変化に関する研究
概要:本研究は、カラマツを優占種とする北方林において、森林攪乱の前後におけるSARのσ0と森林バイオマスとの関係について調べた。間伐では約26%の樹木が伐採され、σ0はすべて減少を示した。その変化は1dB以下と小さかったが、HVの変化がもっとも大きく、HHの変化がもっとも小さかった。台風の襲来後では、HHとHVではσ0は減少し、変化は小さかったが、VVでは逆に増加し、変化はHH、HVと比べて大きかった。VVだけ異なった変化を示した要因としては、倒木の方向が関係していると考えられた。
奈佐原さんの教科書レビューはお休みです。
2010年5月18日 17:30-
<<発表者が変更になりました 2010-05-17>>
間野正美(農業環境技術研究所 大気環境研究領域)
タイトル:農耕地・草地の植生高を無人撮影用カメラを用いて(半)自動化で測定する試み
概要:植生高は,生態系を特徴付ける最も基本的なパラメータであり,ほぼ全てのフラックス観測サイトで測定されている項目である.しかしながら,実際の測定に際しては,後述する多くの難点があり,植生高を,簡易に・高頻度で・正確に測定することは困難である.それらの難点を克服するためには,機器を用いた「測定の自動化」が必要である.2010年4月6日の虎の穴勉強会で柏浦氏が発表された積雪深計を用いる方法は,植生高の自動測定の一案であるが,実際的な適用にはもう少しデータの蓄積が必要と思われる.ここでは,より直接的に,無人撮影用カメラ(ガーデンウォッチカム,Brinno社)を用いて,植生高を(半)自動で連続的に測定することを試みる.なお,本発表は,今年度,真瀬サイトで開始したばかりの観測(の途中結果)の紹介であり,室内での予備実験の結果をメインに発表する予定である.(実際のフィールドでの観測結果の紹介がメインではないことをご了承頂きたい).植生高の測定上の難点:(1) 個々の測定者による測定上の「くせ」がある(メジャーをどの程度垂直にして測定できるかなど).この「くせ」の測定者間の違いをゼロにするためには,単一の測定者による継続測定の必要があるが,測定者の負担が大きい.(2) (意識しなければ)測定時に生育の良い植物個体を選び易い.(3) 高頻度(1日に数回の頻度)で測定できない(測定しようと思えば可能だが,労力の無駄).(4) 強風・暴風雨時の測定はできない(充分な気合いがあれば測定できるが,その場合でも誤差は大きい.そもそも,複数年の観測ではその気合いが持続できる可能性は小さい).(5) 平均的な植生高を得るためには,多くの測定が必要であり,労力を要する.etc.
桑形恒男(農業環境技術研究所 大気環境研究領域)
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年5月11日 17:30-
久米 篤(九州大学農学研究院 北海道演習林)
タイトル:光合成有効放射(PAR)センサーの評価は,何故必要で厄介なのか?
概要:PAR(光合成有効放射)観測は農業・林業,環境科学分野において基本的な測定項目となっている。市販されているPARセンサは,受光素子や構造も様々であり,通常の日射センサなどとは異なり世界的なスタンダードが規定されていない。そのため,LI-COR社LI-190などが校正基準として用いられることが多く,LI-COR社も,自社の優位性を誇示するレポートを発表し,最近,教育用ビデオも公開されている。一方,植生による炭素吸収量の正確な推定を行うことが今日の環境科学の重要なテーマとなっており,そのためには林外のPAR及び植生のPAR吸収の季節変化(FPAR)を現場で正確に把握することが不可欠である。このような測定は通常の露場における気象観測とは異なり,山岳,森林,草原などの遠隔地において植生内外で行われるが,測定に用いるPARセンサーに対して,単純な光学特性以外に,野外での使用条件を反映した設計,すなわちセンサの経時変化に対する安定性,メンテナンス性,幅広いデータロガーに対する対応などが要求される。これまでのPARセンサの信頼性や問題点を確認し,国際的に通用するフィールド対応型PAR計測のガイドライン,すなわち,長期間, 高精度の地上観測を行うために必要な条件について,改めて検討する。
有井基文(三菱スペース・ソフトウエア)
タイトル:ALOS-2を用いた植生分類に関する一考察
概要:ALOS-2のような高分解能フルポラリメトリックレーダで植生被覆地域を観測するにあたって、何を考慮しなければならないのかを、航空機SARによる実観測データを使いながら平易に説明する。なお、今回は、我々がレーダを用いてどのような研究に取り組んでいるかを紹介すると共に、参加者がレーダリモートセンシングについてどのように認識しているかを把握することも目的の一つとする。
2010年4月27日 17:30-
村上和隆(筑波大学生命環境科学研究科)
タイトル:地球温暖化シミュレーションのためのシンプル地球システムモデルについて
概要:名古屋大学で行ってきた研究についての発表します。温暖化シミュレーションを行うために、独自の南北一次元の地球システムモデルを構築しました。モデルの概要を紹介してから、その評価、複数の将来予測シナリオによる解析結果を示していきます。また、今年度から筑波大学でGCOM-Cの研究員になりましたので、そこでの研究計画について話します。
奈佐原さんの教科書レビューはお休みです。
2010年4月20日 17:30-
滝本貴弘(農業環境技術研究所 大気環境研究領域)
タイトル:岡山県南部の大麦-水稲二毛作地における炭素収支の評価
概要:博士課程で取り組んできた研究を発表する。具体的には大麦-水稲二毛作地において(1)渦相関法によるCO2交換量,(2)傾度法によるCH4放出量,(3)灌漑水中の溶存態炭素濃度測定による排水時の炭素流出量,植物体調査により(4)収穫による持ち出し量と(5)残渣焼却に伴う放出量を推定するとともに炭素収支を評価した。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年4月13日 17:30-
金 元植(農業環境技術研究所 大気環境研究領域)
タイトル:Fluxproを用いた温暖化適応研究センターとの共同研究計画
概要:フラックスモニタリングシステムであるFluxproに、観測サイトの運営スキームを取り入れるため、韓国農村振興庁温暖化適応研究センターとの共同研究を、濟州にある農耕地で行う予定である。そこで、これに関する紹介を行いながらご意見を頂きたい。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年4月6日 17:30-
柏浦 徹(筑波大学大学院 生命環境科学研究科 環境科学専攻)
タイトル:超音波積雪深計による植生高観測
概要:植生高は、大気陸面間のエネルギー・物質輸送モデルのパラメータとして使われている。柏浦(2009)では、これらのパラメータに帰着させることを目標に、気象研究所露場において2008年5月より超音波積雪深計を利用した植生高の連続観測を行った。また、植生高変化を地表面熱収支と対比させることにより、植物の生長や草刈の接地気象に及ぼす影響を評価した。今回は、この研究の概要と、植生高観測に関するノウハウそのものに重点を置き発表する。
奈佐原さんの教科書レビューはお休みです。
(2010年度の幹事は農環研の小野が担当いたします。)
2010年3月30日 17:15-
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
題目:将来の生態観測衛星はどうあってほしいか?に関するブレーンストーミング
概要:適当に呼び水的な話題を用意します。ALOS3もありますし。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年3月23日 17:15-
楊 帆(筑波大学 大学院 生命環境科学研究科 生命共存科学専攻 環境創生モデリング分野)
タイトル:日本の不浸透面(Impervious Surface Area)の推定
概要:不浸透面(Impervious Surface Area, ISA)は、コンクリート、アスファルトなど水が土に浸透できない人工地表面である。不浸透面率(%ISA)は、都市発展指標という役割に加え、流域環境評価の指標として提案された。いくつかの研究では、不浸透率が増加するにつれ、水循環と熱環境の特性が変わることが報告されている。今回は、MODISのVIプロダクトを用いて、日本の%ISAを推定してみたので、ある問題点について発表させていただきます。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年3月16日
つくばでの集会はお休みです(下記の学会に合流)。
第57回 日本生態学会東京大会(3月15-20日、東京大学)
2010年3月9日 17:15-
井手玲子(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:カラマツ林における光-光合成関数と分光植生指標を利用した群落光合成能力とGPPの推定
概要:リモートセンシングで得られる分光植生指標と森林の群落光合成能力の関係から、群落光合成量(GPP)を推定する方法を検討しました。群落光合成能力をCO2フラックス観測から得られた光-光合成関数の初期勾配と光飽和時の最大光合成量で表すと、その季節変動はRVIやEVIなどの分光植生指標の季節変動により評価できました。さらに気象条件による短期的な影響を季節変動に組み込んだ光-光合成関数を使って、GPPを細かい時間スケールで高精度に推定できることを示しました。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年3月2日 17:15-
大石 優(筑波大学大学院システム情報工学研究科)
タイトル:航空機リモートセンシング画像に写った雪の上の足跡の自動抽出とその利用
概要:野生動物の保護と管理を行う上で、対象種の個体数変動を把握することは不可欠である。しかし、大型哺乳類については夜行性のものが多いことと、分布域が広いために観察することが困難である。そのため、各種個体数推定法が考案されているが、様々な誤差が含まれ難しい課題となっている。そこで我々は、航空機リモートセンシング画像を用いた、個体数変動を把握するための新たな指標の開発を目的とし、航空機リモートセンシング画像に写った雪の上の足跡の自動抽出アルゴリズムを開発した。更に、足跡をつけた動物種の判別が目視では難しい場合に用いる、自動判別手法を開発した。そして統計的個体数密度推定法を適用することで、対象種の個体数密度推定を行った。こうして得られた個体数密度は、新たな個体数指標として有用だと考えられる。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年2月23日 17:15-
瑞慶村知佳(筑波大学生物資源学類)
タイトル:人工衛星を用いた水田地帯における耕作放棄地の判別
概要:卒業論文を投稿論文にまとめましたので、その投稿前査読を皆さまにお願いします。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年2月16日 17:15-
三枝信子(国環研地球環境研究センター)
タイトル:CarboEurope-IP (An Assessment of the European Terrestrial Carbon Balance)のレビュー
概要:AsiaFlux では、2011年までに 'Asian Carbon Budget Report' の第一号をまとめることを短期目標に掲げ、ワーキンググループをつくって準備を始めました。その最初の活動として、ただいま数人で手分けして各国(地域)がまとめた炭素収支関係のレポートのレビューを行っています。私は、欧州の炭素収支を様々な方法で評価したプロジェクトのレビューを担当しましたので内容をまとめて紹介します。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年2月9日 17:15-
赤塚 慎 (東京大学生産技術研究所)
タイトル:衛星リモートセンシングデータを用いた研究に関するこれまでの取り組みについて
概要:これまでに取り組んできた衛星リモートセンシングデータを用いた研究を紹介する。博士課程で行ったNOAA AVHRRデータを用いた陸域可降水量の推定とその時空間変動評価に関する研究を中心に、PALSARモザイクデータとMODISを用いたカリマンタン島の森林分布図作成に関する研究、GRASSを用いた衛星リモートセンシングデータ処理に関するトレーニングパッケージの開発に関して紹介する。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年2月2日 17:15-
橋本翔平 (筑波大学 生物資源4年)
タイトル: 衛星リモートセンシングによる融雪時期の推定
概要: 融雪時期の変化は, 周囲の環境にも影響を与えます。特に寒冷環境に成立する高山生態系は, 環境変動の影響を受けやすく,地球温暖化による生物多様性の減少が懸念されています。そこで, 本研究では, 対象地域を飛騨山脈 (北アルプス)に限定して,衛星リモートセンシングを用いた従来よりも精度の高い積雪マップの作成と融雪時期の経年変化の推定を目的としました。積雪マップの作成には, Terra/MODISのL1Bデータを使用しました。今回は, MODIS snowプロダクトと自作の積雪マップをALOS/AVNIR-2で検証した結果と過去10年間(2000-2009年)の融雪時期の経年変化を発表致します。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年1月26日 17:15-
高橋厚裕(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:可視・近赤外・マイクロ波を含む多波長・多偏波の3次元森林放射伝達モデルの開発
概要:昨今、国内外においてフラックス観測と生態学研究の地上観測ネットワーク化が進み、高分解能な衛星リモートセンシングを含めた統合的な研究が行われ始めている。本研究では、北海道と富士北麓の森林における長期地上観測データを用いて衛星観測に基づいた広域炭素収支評価の高精度化を行うために、可視・近赤外・マイクロ波を含む多波長・多偏波の3次元放射伝達モデルの開発を行っている。今回は、開発中のモデルの概要について説明するとともに、試行的に行ったシミュレーション結果も示す。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。
2010年1月19日 17:15-
野田 響(岐阜大学 流域圏科学研究センター)
タイトル:個体スケール,生態系スケールでの植物生理生態学
概要:植物生理生態学的な研究は,生き物である植物と,その周りを取り巻く物理的・化学的環境との接点に着目し,細胞から個葉,個体,生態系,地球に至るまでの広範な時空間スケールの生態現象の解明に迫る。例えば,植物個体の成長・生存と生育環境の関係について,光合成や成長に必要な資源の獲得と利用を司る形態的・生理的な機能の役割の理解をもたらすことができる。こうした知見は,様々な植物の成長・生存戦略,植生の遷移や更新機構などの生態学的な現象の理解をもたらすとともに,絶滅が危惧される植物やその生育環境としての生態系の保全策の策定に有効である。また,炭素循環などの生態系の機能は,その生態系を構成する植物の生理生態学的な特性に大きく依存する。そのため,温暖化などの気候変動と生態系機能との関係のメカニスティックな理解にも,生理生態学的な視点と知見は有効である。今回のセミナーでは,これまで野田が取り組んできた生理生態学的な研究として,絶滅危惧種サクラソウの生理生態学的特性についての研究と,高山サイトの落葉広葉樹林における主要樹種の個葉の生理生態学的特性のフェノロジーについての研究を紹介する。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。吸収線のpressure broadeningについて。
2010年1月12日
つくばでの集会はお休みです(下記のワークショップに合流)。
GCOM PIワークショップ(1月12-14日, 東京) または第3回CarboEastAsiaワークショップ(1月12-13日, 北京)
2010年1月5日 17:15-
加藤創史(国立環境研究所 地球環境研究センター)
タイトル:ASTERデータによる都市の地表面温度に対する日陰の影響評価
概要:ASTERにより観測される東京都の地表面温度は、周辺よりも低いことが多い。都市に存在する植生や河川、建物の高い熱容量といった原因に加え、高層ビルの日陰により温度上昇が抑制された結果と考えられる。しかし、ASTER TIRの分解能は90mであり、1画素内にそれらが混在してしまっている。特に大規模な日陰は高層ビルによるものであり、日陰と日向がミクセル化している可能性が高い。本研究では、分解能15mのASTER VNIRデータにより日陰、植生、水域を分類し、90m分解能の地表面温度との関係を解析し、その結果を基に日陰を含む1画素内の日向部分の地表面温度の抽出を試みた。
奈佐原顕郎(筑波大学農林工学系)
タイトル:教科書のレビュー
概要:Petty (2006) A first Course in Atmospheric Radiationのレビュー。