ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか
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目次
第1章 先延ばし人間の実像―逃避行動と衝動の関係は
第2章 先延ばしの方程式―行動主義心理学が解き明かすタイプ別症状
第3章 さぼる脳のメカニズム―先延ばしの起源は9000年前だった
第4章 現代社会は誘惑の巣窟―フェイスブック断ちが長続きしないわけ
第5章 私たちが失うもの、悔やむもの―キャリアも財産も健康も危ない
第6章 企業と国家が払う代償―アメリカで1年間に生じる損失は10兆ドル
第7章 自信喪失と自信過剰の最適バランス―「どうせ失敗する」を克服する
第8章 やるべきことに価値を吹き込む―「課題が退屈」を克服する
第9章 現在の衝動と未来のゴールを管理する―「誘惑に勝てない」を克服する
第10章 さあ、先延ばしを克服しよう―必要なのは信じること
誘惑との戦いについては、以下の本に関連する
僕らはそれに抵抗できない
依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実
時間の使い方への意識については、以下の本に関連する
限りある時間の使い方
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
古来から人間は先延ばし体質があったことが研究から分かっている
だから締切を設けて、締め切りがあると無理やり完成させられるを実践してきた
研究から分かっている先延ばしの最大の要因は、衝動性
「SNS依存」という状態異常
ゲーム、お菓子、ポルノ、動画、インターネット、…などなど
僕らはそれに抵抗できないのは、衝動性に負けてしまうから
他の先延ばしの要因
どうせ失敗すると決めつける
学習性無力感
課題が退屈でたまらない
大学のレポート課題が先延ばしされる3つの主要要素 p59
レポートを書くのは苦痛だし(=価値の小ささ)
努力が報われる保証がなく(=期待の低さ)
しかも締切は遠い先だ(=遅れの大きさ)
これはとても分かるkidooom.icon
締切が遠いと、余裕があって先延ばしするだろう
そもそも楽しい行為じゃないし、書いたところで成果の期待値は低い
このレポート課題を先延ばしにせずにできる人間は、本当に凄い
できるようにするテクニックやヒントが本書の後半で紹介されている
筆者もゲーム中毒となり、先延ばしをしまくって経験があるようだ
資本主義の根本的な問題点である p109
企業は、市場で主流のニーズにこたえて商品を開発しているにすぎない。市場の見えざる手が「辺縁系天国」をつくり出しているのだ。
企業が望むままに消費を煽られて人が溺れないように、ある程度規制は必要だと感じられる
ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益でそのような主張があった
人が欲望に溺れないように手を緩める優しい企業は、資本主義社会では生き残れない
私たちの人となりは、いよいよ、誘惑をどれだけ拒否できるかによって定義されるようになりつつあるのだ
資本主義社会では、個人が誘惑をどれだけ拒否できるかにかかっている
職場での先延ばしが生み出す経済損失X円などのデータが示されているが、こういうデータ意味あるのか?と毎回思うkidooom.icon
「ヒマな時間があれば人はよりよい行動をするなんて思い上がりさ・・・その時できる一番汁の出ることをやるだけよ」
みんなが先延ばしをせずに機械のように集中して働いたら経済効果本当に上がるの?
集中とは「機械のように働く」こと
むしろ、先延ばしによる早すぎる最適化を避ける効果とか、先延ばしの間に発生する雑談が実は大事だったりしないのか?
雑談>振り返りぐらい雑談は大事
働きアリの法則は、トレースしてみると交代で休みを取っていた
サボりや先延ばしは、ある程度は働きアリの法則によるものじゃないだろうか
先延ばし克服の行動プランが13個紹介されている
1. 成功の螺旋階段
少しずつ強くなるのパターン
とにかくやれ!!にも近い
やってみたら、意外とうまくいって自信がつく
2. 鼓舞される物語・仲間
成功物語に触れて自分を鼓舞する
自己啓発書やビジネス書は一つの素材
なぜビジネス書は間違うのかにあるような、後付けのハロー効果には注意
映画やゲームに影響されても良い
XXになったつもりになるシリーズを構築していく
3. 脳内コントラスティング法
キャメロットの方法と類似している
理想の未来像を思い浮かべ、現実とのギャップを意識して行動する
4. 失敗を計算に入れる
失敗許容主義
許容し得る失敗を繰り返すのが小さな賭けの原則
p186
アメリカのウェスタン小説作家ルイス・ラムーアの言葉を引用しよう。「大きな勝利を手にするための道は、1キロずつではなく、1メートルずつ歩まなくてはならない。小さな勝利を遂げ、足場を固めて、また次の小さな勝利を遂げることを繰り返すのだ」
小さな賭けの小さな勝利では自分の正しさを証明するのではなく、別のやり方を見つけるきっかけを得る
一発逆転を狙うのでなく、〈スモールステップでできることを少しずつ着実に増やす〉という戦略を取る
5. 先延ばし癖を自覚する
人は、基本的に先延ばし癖があることを自覚する
自分を変えるな、環境を変えろ
1日遅れたら、「遅れた」という事実は消せないので、どうせならどんどん遅れてもいいやと思ってしまいがち
それは悪循環を生む
6. ゲーム感覚・目的意識
ゲーミフィケーションにする
退屈な課題には、勝手に自分でルールをつければい
タイムアタックや、文字数ランキング、どれだけScrapboxにメモを生めるかなど
将来の目標に何かしら紐付ける
7. エネルギー戦略
身体予算管理領域(body-budgeting regions)を考慮すること
午前中にとりかかる
午後になるほど体力が消耗されて先延ばししがちになってしまう
運動をする
ジョギング程度の軽い運動による頭部への衝撃が体に良い
食後に眠いのは筋力不足が要因説
体を動かして血液を循環させる
睡眠
8. 生産的な先延ばし
先延ばししないことにこだわりすぎて、優先度を考えないのは逆効果
優先度が低いものは先延ばしをして、その結果不要になったり消え去っても良い
9. ご褒美効果
課題をやり遂げた後のご褒美を決めておく
課題を取り組むのが楽しくなりような方法を考える
お気に入りの曲を聴きながら作業をする
作業をするだけ飲める、良いコーヒー、飲み物などを用意しておく
10. 情熱を燃やせる仕事
ずっと仕事がつらいと思っていたら、思い切って転職や異動願いを出せばいい
人生のレールを降りてみると、意外と大したことないことに気づく
レベル50まで育ててようやくメイン技のれいとうビームを覚えると思いきや、現実はレベル3ぐらいでれいとうビーム覚えたりする
11. プレコミットメント戦略 p236
もっとも厄介な、衝動性に立ち向かうための重要な戦略
誘惑を手の届かない場所に追いやる。せめて、なるべく遠ざける。たとえば、コンピュータゲームのソフトウェアを削除したり、インターネットの接続を切断したりしてもいいし、スマートフォンの電池をはずしたり、テレビの電源コンセントを抜いたりしてもいい
耳に蝋を詰めてセイレーンの歌を聞き流すの戦略
SNSをやってて、少しでも嫉妬を感じたらすぐに閉じる
スマホをいじったり、動画を見たり、ゲームをしたり、音楽を聞いたりすることは、休憩に入らない
寝室にスマホを持っていかない
欲求が大きくふくれ上がって課題遂行の妨げになる前に、欲求を満たすように心がける。たとえば、遊びのスケジュールを先に決めておくほうが、仕事がはかどる場合も多い。
これも地味に重要だと思う。
食欲をある程度満たしてからスーパーマーケットに行くと、買う量が減る
いつ遊べるか分からなくてソワソワしてしまうよりも、遊ぶ時間を決めておいたほうが、それ以外の時間はメリハリつけて課題に取り組める
12. 注意コントロール戦略
11 の戦略と似ている
「誘惑の対象を連想させるきっかけのイメージを悪くしておく」とのこと
それができれば苦労はしねェ!!!?
例えば、誘惑に負けて先延ばしをした場合の最悪のシナリオを想像する
「ここでゲームをして仕事が遅れたら、クビになって、一家離散して、二度とゲームができるメンタルで無くなる」とか
13. ゴールを設定する
p262
長期のゴールを短期のサブゴールに分割する
これが重要だと思う。
短期のゴール・タスクに分解さえできれば、後は淡々とやるだけモードに入りやすい
分解作業が最も大事
ちょっとだけやるつもりで着手したらどんどん進んでいく効果もある
やる気が出ない人の65%はタスクを1つに絞れていない
教えるとは、プロセスを分割すること
忙しいときほど,一つ一つ丁寧に仕事をした方が良い。もし手戻りや不具合が発生したら,かえって貴重な時間を失う
「早く出来るように頑張る」ということが理解の速度を落としてしまう