鑑別疾患_随伴症状のない発熱
感染症の頻度が高いが,炎症性疾患,腫瘍性疾患の鑑別
感染性心内膜炎,感染性動脈瘤,骨髄炎,大動脈炎など
<Fever金原出版2015(250310マツケンカンファ)>
1.血管(内)に炎症のフォーカスがある
緊急性が高く、最初に鑑別すべき疾患群
ルーチンの全身CTなどでは検出できず、疾患名を意識した検査を行わないと診断に迫れない。
2.薬剤熱
頻度の軸から、次はこれ。一つでも薬剤やサプリメントをしている患者では必ず疑う。
疑ったら中止。72-96時間でほとんど解熱。
薬剤過敏症症候群(DIHS/DRESS)では薬剤中止後も長引くことがある。
抗菌薬、抗けいれん薬、解熱鎮痛剤、循環器系薬、抗悪性腫瘍薬、その他(インターフェロン、アロプリノール、抗ヒスタミン薬) 3.症状の出にくい臓器にフォーカスがある
画像検査:CT/MRI/FDG-PET/内視鏡
4.間欠的な発熱
知らないと診断できない。
5.疼痛を本人が訴えない
特に高齢者と小児。稀ではない!
6.特異的とはいえない症状が(複数)ある
頭痛、関節痛、筋肉痛、肝障害、リンパ節腫脹など他疾患でも頻繁にみるような症状の場合は診断につながりにくい。
7.フォーカスが存在しない
1~6に当てはまらないときに考慮
<20250401 金子先生@大町市立総合病院>
発熱?→感染症か非感染症か?
→感染症?5+1→肺、肝胆、尿路、皮膚、髄膜炎 +IE
入院中の発熱!→7D
→偽通風、深部膿瘍、管、薬、下痢、DVT、褥瘡、偽膜性腸炎 CD
かきくけ>
か 関節炎(偽痛風、痛風)
き 傷(褥瘡、膿瘍)
く 薬、管(CV、バルーン)
け 血栓 DVT、下痢 CD