大動脈炎症候群(高安動脈炎)
#免疫アレルギー
＜Qアシ＞20231118
大動脈と主要分枝の炎症→狭窄や拡張
原因：不明（感染に基づく自己免疫が関与？）
好発：若年女性
【臨床像】
初発症状：fevers, 易疲労感fatigability, 全身倦怠感fatigue
血管病変の症状（狭窄・拡張）
拡張病変：
大動脈瘤
大動脈解離
大動脈弁輪拡大（→AR｜→予後不良因子＜過去問18＞20231124＞）
狭窄病変：
脳虚血症状（失神・視力障害）：総頚動脈狭窄による
狭心症
腎血管性高血圧：腎動脈狭窄により、腎血流低下→レニン↑→Ald↑・AT↑
狭窄部位の血管雑音
脈拍欠失：鎖骨下動脈狭窄による。別名「脈なし病」
上肢の冷感・しびれ　など
※血圧の左右差を認めることもある。
皮膚病変：
壊疽性膿皮症：無菌性。（炎症性腸疾患・大動脈炎症候群(高安動脈炎)・MDS(血液疾患)が鑑別）
結節性紅斑
【検査】
血液検査：CRP↑・赤沈↑（＝血管炎）、WBC↑、γ-グロブリン↑
MRI・CT・血管造影：動脈の狭窄・閉塞を確認
【治療】
ステロイド療法
※ARや大動脈狭窄、動脈瘤が認められる場合には外科的治療を考慮する。
生物学的製剤：IL-6受容体阻害薬製剤
【お話➀】113A55
29y, woman. fevers➀, fatigue左上肢。感冒薬がきかない。
血圧右上肢92/46, 左上肢64/34ー②
左頸部に血管雑音を聴取→大動脈炎症候群(高安動脈炎)
橈骨動脈の触知に左右差
胸部造影CTの水平断像A 및 環状断像B
https://scrapbox.io/files/6559e59a9ed79f001bdce2cc.jpg
最も考えられるのは？
→高安動脈炎・大動脈炎症候群(高安動脈炎)☕
【お話②】222D33
34y, woman.（＝若年女性➀）労作時の息切れと動悸、呼吸苦が強くなってきた。心胸郭比58%。＝心不全
右上肢血圧130/50, 左上肢血圧86/42ー②
体温37.8℃ー③
左頸部から左鎖骨上窩にかけて血管雑音を聴取ー④
胸骨左縁第3肋間を最強点とするⅢ/Ⅳの拡張期雑音（＝AR）左総頚動脈の狭窄
赤沈↑110(3-15)、CRP↑9.3(<0.3)＝炎症反応
大動脈弓部と頸部血管の再構築画像
https://scrapbox.io/files/6559e9012d67c0001c111c0d.jpg
利尿薬を投与、息切れは速やかに改善。
次に行う治療？
→副腎皮質ステロイドの投与☕
※if 心不全のコントロールができなかったら ope.
【お話③】105D26
26y, woman(＝若年女性). 高血圧→大動脈炎症候群(高安動脈炎)？聴診してみる。
上腹部に血管性雑音。
Ald↑60(5-10), 血漿レニン活性PRA↑
diagnosis?
→大動脈炎症候群(高安動脈炎)☕
※Liddle症候群：Ald↓Lenin↓
※Bartter症候群：血圧正常
※原発性Aldosterone症：Aid↑→Renin
【お話④】95A54
35y, woman. 左手のしびれ, fatigue. fevers.
左鎖骨下動脈部位に血管雑音を聴取
赤沈↑95(3-15), CRP↑5.6(<0.3)
→大動脈炎症候群(高安動脈炎)
みられるのは？
→失神発作∵総頚動脈狭窄により脳血流低下。
→腎性高血圧
→胸部大動脈瘤☕