ベスト積読2023 | taizooo
概要
2023/12/22 記
ベスト積読が、書かれる予定です。 taizooo.icon 2023/12/24 記
振り返ってみると、全然読んでないし、物理的には積んでもいなかったりするけど、
ある意味、ずっと読んでいるとも言える
それは amazon のページだったり、twitter のタイムラインだったり、インターネットに転がっている書評だったり、そういう想像の本だったりする。
2023/12/30記
記録
2023/01
振り返ると一番読書から遠ざかってた
2023/10 に新型コロナウイルス感染してから体調がイマイチで読書どころではなかったっぽい
記すべき記録が一切ない
2023/02
「 公」が始まった
松尾芭蕉『おくのほそ道』
橋本進吉『古代国語の音韻に就いて』
奈良時代には現代よりはるかに多くの音が言い分け,聴き分けられていた.万葉仮名に整然たる使い分けがあるのはその反映である.
「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方
ヒトの文化を形成する社会的能力の1つ、文字操作の始まりは、今から5,000年ほど前。その後、文字の社会的意義、文字を操作する手段、そして文字の形態そのものも絶えず変化し、それに合わせて脳機構も変化を遂げてきたはずである。
ヒトが日常生活において行っている何気ない行動。その一つひとつが、実は遺伝子や脳の構造に依存している。
2023/04
チャールズ・テイラー『〈ほんもの〉という倫理 ─近代とその不安』
〈ほんもの〉というのは authenticity の訳語であるが、これが少し難物である。硬く訳せば「真正性」であろうが、いずれにしてもニュアンスが分かりにくい。
ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』
遮蔽幕、フロイト、無意識
ティム・インゴルドとレヴィ=ストロースを接続する
群論の興味からレヴィ=ストロース(『親族の基本構造』ブルバキのヴェイユが協力)へ
生きていることも、人類学とは何かもそうなんだけど、ティム・インゴルドが直接、レヴィ=ストロースに言及することはなくて、ラドクリフ=ブラウンやエドマンド・リーチをふまえて呼び出される
2023/05
この決定的なヤツは2023/01に書かれてる。その意味が理解できるまでには時間差があった
Joshua Tree Principal
彼は、自分が住む町の図書館で植物図鑑をたまたま見ているときに、Joshua Tree という名前の木があることを始めて知りました。図鑑に写真入りで解説されて いるその木は、彼が長く住むこの町では見たことがない。しかし図書館から自 宅への帰り道、至るところでJoshua Treeを発見する。今まで一度も見たこと がない、と思っていた木を。
パンチラインは読み手によって見出される
柄谷行人『 探求 I』
柳田国男
日本民俗学では、早く (昭和初期)から、人びとの生活の構造を解明すべく命名研究が行われてきた。命名研究を先導したのは柳田国男である
『地名の研究』 では、地名や地形から地域開発の履歴や可能性が考究された
『蝸牛考』、『野草雑記』、『野鳥雑記』では、 生物の名前の分析から、生物に対する人びとのまなざしが明らかにされた
さらに柳田は、各地域の物・行為・行事に関する言語表現資料集成である「分類習俗語彙集」を編纂執筆した。 柳田の命名研究は、名前にとどまらず、人びとの造語力を追求した。
2023/06
以下の2冊は、ウクライナとロシアの戦争から想起された
ヴィクトール・フランクル『夜と霧』
アゴタ・クリストフ『文盲ーアゴタ・クリストフ自伝』
生きるために選んだ言葉で生活し、仕事をしているけれど、まだ完璧とはいえない、間違うし、辞書が手放せない。一方母語の方は、使わないうちに錆びつき、忘却の彼方へと去っていく。移民の人のエピソードとしてよく聞く話です。
30年間その言葉を話し、20年間その言葉で作品を書いていても、かつて母語で書いていたようには書けない、という現実。
2023/07
「 公」が一番大詰めだった時期に一番骨太のヤツに手をつけていた
クロード・フィッシャー『電話するアメリカ』
2023/08
「 公」が一番大詰めだった時期に一番骨太のヤツに手をつけようとして、結果的には読書が止まった
アルマン・マリー・ルロワ『アリストテレス 生物学の創造』
2023/09
一番キツくて実際の本は全く読めなかった
イアン・ボーディング『スケートボーディング全史』
aesthetic
神経美学
2023/10
「 公」が終わって、イスラエルとパレスチナの戦争が始まった
ファッションと哲学
しかし重要なことは、かつて社会学者ゲオルク・ジンメルが指摘した「同調化」と「差異化」という2つのベクトルが、いかなるスタイルの形成においても見られるということであろう (ジンメル 1911=1976: 31-61)。
流行、ファッション、消費
ハビトゥスとファッション
ゲオルク・ジンメル
取っ手
橋と扉
額縁- ひとつの美学的試み
2023/11
2023AC2023
11月は例年通り、読むよりも書くことが優先された
記すべき積読山脈なし
2023/12
2023AC2023 が始まって( 書き終わって)、
アルマン・マリー・ルロワ『 アリストテレス 生物学の創造』を、ふたたび、みたび、読み始めた。そこから興味が広がって( 脱線、妄想が拡がって)、
憲法学の散歩道/長谷部恭男、対応説、日常言語哲学、ジョン・L・オースティン、ピーター・フレデリック・ストローソン
言語哲学
文章を書く感じになっていないけど、あの記事*1を書いてからもうだいぶ違うところに流されていて、見える景色はすでにだいぶ変わってきている。
「自然に切れ目を入れる」という言葉*2と「分節化されている世界」という言葉*3が繋がってしまって、哲学から逃れられない。 言葉は境界となって世界を二つに分ける。「Aである/Aではない」。境界が引かれれば現実が立ち上がり事実が生み出される。世界を分けることは人間の認識の根幹に関わる
僕らは生きていくために境界を引いて世界をバラバラに解体する。そして同時に断片を束ねつなぎ合わせ、立ち上がり飛び跳ね歌を歌い手を叩き境界を溶かし、世界を一つにしようとする
*2: アルマン・マリー・ルロワ『アリストテレス 生物学の創造』「イルカのいびき」より
*3: 野矢茂樹『語りえぬものを語る』より
来たるべき2024年に向けて( 呪いをかける)
https://gyazo.com/a342edca4a2393b340866b035cf12728
https://gyazo.com/c42e8f9ba96a48e4502e2abc0b5fa187
https://gyazo.com/df7e9c53819d1b2f02499dd3d4e9b655
2024年にかけられた呪いについて(答え合わせ)
2024年、『アリストテレス 生物学の創造』から始まったこの流れは、帰納と演繹、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』、論理学と真理と真偽、イアン・ハッキング『言語はなぜ哲学の問題になるのか』、観念論と光学と "Enlightenment" 、サラ・ベイクウェル『実存主義者のカフェにて』、朱喜哲『〈公正〉を乗りこなす』、自由と善と正義、ジョン・ロールズ『正義論』、社会契約論と功利主義、そしてミシェル・フーコーとイマニュエル・カントへと、猛烈な濁流となりました。もう手遅れです。 「ご愁傷さまです。チーン。」