レヴィ=ストロース『野生の思考』
器用仕事=ブリコラージュ
具体の科学としての神話的思考
器用人=ブリコルール
科学的認識と神話的呪術的思考
トリンギット族の棍棒
海の怪物の形に彫られている
魚を叩き殺す道具として人が使いやすいようにできている
物体と機能と象徴が重なり合って閉じた体系を形成している
美術的制作の異なる三つの相
感想
ようやく背伸びせずにこの本を読める時が来た
群論の興味からレヴィ=ストロース(『親族の基本構造』ブルバキのヴェイユが協力)へ ミシェル・ド・セルトー『日常的実践のポイエティーク』との接点
自分の修士制作は担当教官にブリコラージュであると言われた
当時は意味が分かっていなかったし、教官もあまり深く教えてくれなかった
押しつけられた法や制度や表象を受け入れながらも、その意味や機能の潜在的な多義性を引き出して流用していく
「正当な」コンピュータサイエンスを内面化せずに続けるプログラミング
エリート文化のヘゲモニーに服従せざるをえない民衆たちが、支配的文化のただなかで行なうブリコラージュというやり方にこそ、民衆的なるものを特徴づける独自性が現れている
副読本
小田亮『レヴィ=ストロース入門』
レヴィ=ストロースのいうブリコラージュを、彼の記号と概念の区別や真正さの水準という観点と切り離さないのが重要
資本主義による商品化における混淆や支配的文化の行う異種混淆との混同を避ける
中沢新一『100分で名著 レヴィ=ストロース 野生の思考』