人工天使:第7回
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『一口に教会といっても多くの種類がある。裕福な教会もあれば、そうでない所もある。少年は、その数日、倫敦東の湾口町である犬島(ドッグアイランド)の小さな教会の物置きで息を潜めていたという。港で働く男達の声、鎖を引き摺る音、何か大きな機械がぶつかりあう音。どれも少年の生まれ育った環境では見ることが出来なかったはずだ』
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今日はまず、ローマンから導入を行ないます。前回、ローマンは何も情報を仕入れる事ができませんでした。
ローマンが『空飛ぶ雄牛亭』を出て、西ヴィクトリア病院の方に歩いて行くと、若い医者が数名、パブから出て行くところだった。そのパブにローマンは入り、情報をゲットしようとしている。
『倫敦郊外 西ビクトリア病院前 パブ「土星の環亭」』にて
GM: パブの親父が言います。「あんた、誰か待ってるのかい?」
ローマン: 「いや 特に待ち合わせではないんだがね」(小声で)「病院の事に詳しい人はいないかなぁ」
GM: 親父が「詳しい人……ねぇ」と余り興味なさそうに言うと、扉が開いて、ちょっとにやにやした感じを与える青年が入って来た。「ああ、あの人なら知ってると思うよ。あぁ、チャールズ先生! こっち来て下さいなぁ!」
ローマン: その男の方を見る……何か感じるかな?
GM: チャールズは、まぁ普通にさっぱりとした格好をしてます。彼は「何かな?」と言うと、ローマンの前に立ち、「おや、どこかでお会いしましたかな?」と丁寧に頭を下げた。そしてパブの親父に向かって、「そうそう、さっきここに来たと思うのだけど、ジェフリー先生とマリア先生はどこに行かれたか御存じですか?」と尋ねます。親父は「さぁ? 知らないよ」と応えています。
ローマン: 「病院の方ですか? 私はこういうモノです」と、『倫敦日報』と書かれた名刺を差し出します。「最近、病院の方でいろいろな噂を聞きましてねぇ。よろしければお話くださいますかな」
GM: 「患者の話以外で、私が答えられることでしたら」とチャールズは言います。「ああ、失礼。私は西ヴィクトリア病院の外科医担当のチャールズ・スターハートと申します。ほう、記者さんですか」と受け取った名刺をちらと見やり、「それで、お聞きになった噂とはどんな噂でしょうか?」と聞き返します。
ローマン: 「スターハート先生ですか。よろしくお願いします。そうですね、最近も病院内で事件があったとか……」
GM: 「ああ、こちらこそよろしく」と言って、「事件ですか? ああ。それは事件ではなくて事故のことでしょう。勘違いをされては困りますよ。ははは」と答えます。
ローマン: 「おや、そうでしたか、事故でしたか。何かの間違いですかねぇ。でも、どうなんですか詳しい所は?」
GM: 「病院内では人が死ぬ事は日常的なことですよ。そこを勘違いなされて、変な事件呼ばわりされては困ります。病院は人が安心して身体を預けられる場所でなくてはなりませんからな。勿論——医者が患者に深入りし過ぎて変な話をでっちあげることもあるでしょう。しかし、本質的に病院では事件は起こり得ませんよ」とチャールズは言います。
ローマン: 「警察では何と言ってましたかねぇ……」
GM: 「そうそう、先日高名な科学者が病院で死亡しましたが、その時も変なことを新聞に書かれました。しかし、シロウト目には奇妙に映っても、実際、医学的・専門的には何もおかしな所は無いんですよ」とチャールズは立て板に水という調子で話します。
ローマン: 「ちょうどその事故の時、変な光を見たという話もあるのですが……」
GM: 「光? 何の事でしょう??」とチャールズは聞き返します。「初耳ですな。詳しくお聞かせ願えませんか?」
ローマン: 「例の患者が死亡したと思われる時刻にですねぇ。病院の方から強烈な光を見たという話があるのですよ。最も、その光はそれ以前からも見られたようですがね」
GM: 「そんな話があったんですか……。そうそう、この近所で看護婦1名と医者2名という集団を見ませんでしたか? 僕は彼等に用があるんですよ。もし御存じなら一緒に彼等と話しませんか? 彼等が博士の担当だったのでね……。僕が話を通してあげますよ……」と、チャールズは口の端に笑みを浮かべてローマンを誘います。
ローマン: 「いえ、見ませんでしたが。そのような集団は。そうですか、博士の担当の医師ですか。えっと——お名前は何と言うのでしょう?」
GM: 「そうですか、見かけませんでしたか……。残念ですね。え、担当の名前? それは私の口からは何とも。色々ありましてね。ははは」と言うと、「ああ、マスター、僕はこれで」と言って去ろうとします。
ローマン: 「おや、もうお帰りで どうもありがとうございました。そうですか。ま病院で聞くことにしましょう」
GM: 【ローマンはパブの向かいの西ヴィクトリア病院へ向かった】
『再びパブ『空飛ぶ雄牛亭』にて』
GM: もうじき昼休みの時間が終わろうとしています。四人はまだ博士の手紙を囲んで話をしています。
レイデス: 「みなさん、時間は大丈夫ですか?」
ジェフリー: 「……そろそろ帰らないとまずいかな? マリア先生、サリー君。戻るとしましょう」
マリア: 「あら、もうこんな時間……」
サリー: 「わぁ、いつの間にこんな時間に(汗)」
ジェフリー: 「って、悠長に言ってないで急がないとやばいかな? いつもの店じゃないんだった……(苦笑)」
レイデス: 「あ、でも僕もシステムの話をしに病院に行かなくちゃいけないんだった。みなさんとご一緒してよろしいですか?」
GM: 計四名は、パブを出て、急ぎ足で病院に向います。病院までは歩いて10分程度です。午後の診察開始にはまぁ間に合いました。病院の待ち合い室を抜けようとすると、先程パブで話し掛けて来た新聞記者(ローマン)がいます。
マリア: ちょっとびっくりしたような顔でローマンを見ます。
レイデス: 新聞記者とは出来るだけ顔を合わせないようにします。
ジェフリー: やれやれ、と思いつつも気にせずに通り抜けようとします。
サリー: (あれ、さっきのひとだ……)こっそり見ながら通り過ぎます。
ローマン: 受け付けに聞いています。「例の患者の担当医と話したいのですが」
GM: 「先生方はただいまお食事に出られているのですが……。紹介状か何かお持ちですか?」と受付の看護婦に胡散臭そうに言われます。
ローマン: 「えっと、こちらに外科のスターハート先生がおられますかな? その方の紹介で……」
GM: 「当病院にもうスターハート先生はおられませんが?」と怪訝そうな顔で答えられます。
ローマン: 「えっ」と驚きつつ辺りを見回す。すると見慣れた一団が……
GM: 見なれた一団はやはり怪訝そうにローマンを見ています(笑)
サリー: 「マリア先生、あの人、さっきのパブで私たちに話しかけてきた人じゃないでしょうか?」
マリア: 「……そう、みたいね」一瞬考えた後、つかつかと受付に近寄ります。
ジェフリー: 「あ、マリア先生!!」
ローマン: 「おや 奇遇ですな またお会いしましたね」そちらの方へと歩み寄る。
マリア: 「あら、こんにちは」微笑みます。
ローマン: (微笑みかえして(^^;;)「こんにちは えっとぉ……」
レイデス: 後ろで事の成り行きを見守っています。
サリー: 技士さんの横で様子をみています。
マリア: 「どなたかお探しですの? ローマンさん」
ジェフリー: マリア先生の近くまで歩いて行きます。
ローマン: 「ちょっと こちらのスターハート先生を訪ねたのですが……どうやらもういないようですね。彼をご存じですか?」
マリア: 「スターハート先生……ええ、存じ上げてはいますけれど」少し口ごもります。
サリー: (やっぱりチャールズ先生が病院をやめたっていうあの話は、本当だったのかしら? ……でもどうして?)後ろから話の成りゆきに注目してます(笑)
ジェフリー: 「スターハートがどうかしましたか? ローマンさん」毅然とたずねてみます。
ローマン: (声を潜めて)「例の患者の件でちょっと用事が……」
マリア: 「例の患者? ……例の、といわれましても、私どもには一向に……」声がかなり震えています。
ローマン: 「ブラウンリング博士ですよ先ほど亡くなられた。ジョン・ブラウンリング博士です」
GM: 君たちがそんな会話をしていると、廊下をでっぷりでっぷりした男がゆさゆさと歩いて来ます。そして君たちを見つけると、「ああ、チャールズ・スターハート医師の行方を知っている人が来たというので急いでやって来たんだ」と言います。やって来たのは局長です。
ジェフリー: 「おや? 局長……どなたですか、その人は?」と局長に話しかけます。
マリア: 「あ、局長。どうなさったのです?」
GM: 局長はローマンに向かって、「ああ失礼、私はここの外科局長を勤めている者ですが、貴方がスターハート医師の消息を存じ上げていると今スタッフより聞きまして。突然で恐縮ですが、一体彼を最近どこで見ましたか?」と尋ねます。
ローマン: 「いえ、以前ちょっと知り合っただけですがね。彼なら先ほど近所のパブで見かけましたが……」
GM: 「あ、ここでは何ですから、まぁ、ちょっとこちらへ。マリア、ジェフリー両先生と、サリー君も来てくれたまえ。会議室がいいだろう」
ローマン: 「そうですか……では」
GM: 「ああ、レイデスさんは後程お願いします」
レイデス: 「あ、はい。じゃ、ここで待ちます」と局長にこたえます。
『西ビクトリア病院 会議室にて』
GM: ローマンは会議室に入り、自己紹介を終えた。局長はちょっと怪訝な顔をしたが、「このことはくれぐれも内密にお願いします」と言って話し出した。
ローマン: 「えぇ、もちろん、わかっていますよ」
GM: 「さて、スターハート医師——まぁこの病院ではチャールズ先生と呼ばれていたのですが——が失踪したという話は、まだ何処にも伝えてません。しかし、我々は現在、彼を必死で探しているのです。まぁ、当院の内情にも触れるので、余り深くは話せないのですが……」と汗を拭きながら続けます。
ジェフリー: 「チャールズが失踪? 局長、彼はこの病院とはもう手を切ったんだと言っていましたが……」
ローマン: 「昼過ぎにここの近所のパブで見かけましたがね。どうやら彼はこちらの先生方を探しているようでしたが、彼が何か……おっと、何でもありません」
GM: 「実は、先日報道された故ブラウンリング工学博士の担当であった医師と看護婦が、そこにいる三名なのですが、チャールズ医師もそのスタッフに属していたのです。しかし、彼は自分の義務を果たそうとせず、かつまた、博士の私物を奪い、逃走した形跡があるのです」
サリー: 「え! 博士の私物!」びっくりして局長を凝視します。
ローマン: 「ほぅ、それは……。博士はどのようなモノをもっていたんでしょうかね」
GM: 局長はここでゴホンと咳払いをして、話を続けます。「彼は同時に、病院の有力な出資者であり、博士の後ろだてでもある人物とも関係していたのです。その出資者の名前は言えませんが、まぁ、彼の失踪の後(それは博士の事故とほぼ同時だったのですが)、この病院はその出資者からの出資を一切打ち切られてしまったのです」と局長。
マリア: 呆然として何も言えません。
GM: 「え、君たち何か知らないか?」と局長は三人に尋ねます。
マリア: 「何も……チャールズ先生が失踪しただなんて」
ローマン: 「それは、大変ですね。事故にスターハート先生が関わっているとお考えですか」
GM: 「わかりません。ただ、博士が病院に遺した私物の中から、博士の家の鍵束がなくなっていたのです。入院時には確かにあったのですが……」と局長は言って頭を抱えて左右に振ります。
サリー: 「は、博士の家の鍵!? そこって、博士の研究室があるんじゃないのかしら!!」驚いて焦ります。
マリア: 「か、仮にも医師たる者が…か、患者の、患者の…」少し興奮して舌が回らなくなってきています。
GM: 「何がどうなのか私にはもう解らないよ。ただ、出資先を求めて私は倫敦を右往左往。やっと目処は立って来たが……。ああ、もちろんこのことは看護婦や医者には内密に。余計な心配を掛けたく無いのでね……」と局長は疲れたように笑います。
ジェフリー: 「そういえば……局長、彼は『狩り』がどうとか言っていたような気が……」
ローマン: 「『狩り』ですか。どういうことでしょう」
ジェフリー: 「つい先ほどのことですが……僕の行きつけのパブで、医学に携わる者ならこれを逃す手はない、と僕に持ちかけてきたんです」
GM: 「狩り? 彼の趣味じゃないだろう? 狩りなんてできる男かね。彼が」
ジェフリー: 「さぁ……? 確か彼は『狩り』が医学的に価値のある物とも……」
GM: 「しかし、彼に会ったのかね? どんな感じだった?」
ローマン: 「特に変わったようには見えませんでしたが……もっとも私は、彼のことをそれほどよくは知らないのですが……」
ジェフリー: 「彼はいつもと同じでしたよ、つかみ所がなくて……ニヤニヤしている。——病院と手を切ったという彼の言葉には正直耳を疑いましたが……」
GM: 「……彼は看護婦数名を丸め込んで、書類を偽造していたらしいんだ。その書類上では、彼はもうこの医院の医者ではないんだ……」と局長は真っ赤です。
サリー: 「そんな! それって犯罪じゃないんですか!(怒)」
ローマン: 「どうやら、何かあるようですな。今回の事件——おっと、あなた方には事故でしたね」
マリア: 「……そうだわ。そういえばたしか、チャールズ先生に宛てた博士の手紙が……」
GM: マリアがそう言いかけた時、突然局長は「うっ」と言って心臓を押さえます。苦し気に肩で息をしています。顔色はさっきと違って真っ青です。
マリア&ジェフリー: 「局長!?」
GM: 局長が白目を剥いてソファに倒れました。
マリア: 「き、局長!!!」駆け寄って手首を取ります。
サリー: 「きゃぁっ!!」遅れて局長に駆け寄ります。
ローマン: 「おや、大丈夫ですか」
GM: 局長の脈はとても速いです。
マリア: ざっと、簡単に診察(?)してみます。何か振った方が良いでしょうか?
GM: いえ、まぁ大丈夫でしょう。看護婦を呼んで病室に寝かせておけば良いと思いますが……。
サリー: 「どうしましょう、人を呼びましょうか!?」
ジェフリー: 「マリア先生、サリー君。ここは任せます。僕が人を呼ぼう!!」といって会議室を飛び出します。
ローマン: 「これだけ優秀な医師がそろっていれば、大丈夫ですね」
サリー: 「よいしょ! 局長、しっかり!」局長をソファにきちんと横たえようとしています。
マリア: 振ります。 <3.gif> <5.gif> 目の和 8 基本値+13 達成値 21 (2個振り)
GM: 局長は過呼吸で失神したようです。まぁ、血圧が高いので、予後は注意が必要でしょうけど、という診断結果です。
マリア: 「では、ビニール(あるのか?)とか、何か袋をかぶせて……」
GM: ジェフが移動ベッドを押す看護婦を連れて戻って来ました。
ジェフリー: 「とりあえず、空いている病室に……」
サリー: 先生方を手伝います。(うう、局長って、やっぱりすごい重い……。(^^;;;)
ジェフリー: 局長をベッドに移して——「君たち、後は頼んだよ」と看護婦を送り出します。
GM: 結局空いている病室は無く、局長は結局局長室のソファの代わりに移動ベッドを入れられています。しかし、まぁ気が付いて、すまなそうな顔をします。
ローマン: 「何か手伝いましょうか?」
ジェフリー: 「いえ、大丈夫ですよ……」とローマンにこたえ、局長には「過呼吸と高血圧の併発だそうです。しばらく病室でゆっくりしていて下さい」と。
マリア: 「気が付かれたようですね。局長、少し、血圧が高いですよ。気をつけた方がよろしいですわ」
GM: 「すまない……」と局長は言います。そして「……先ほどの話を続けるが、これはチャールズに渡されるはずのものだったが、どうだろう。私達に読む権利があると思うかね?」と胸ポケットからチャールズ宛の手紙を取り出します。
マリア: 「……この際、仕方がないのでは…」少しためらいを見せていますが、実はすごく読みたがっています(笑)
サリー: (うんうんうん!!!)強く首を縦に振っています。
ローマン: 「これは重要な証拠となるでしょうな。何か書かれているかも知れない」
ジェフリー: 「病院内にある彼の財産は放棄した物と見なしても良いのでは無いでしょうか?」と、局長に言います。
サリー: 「あ、そうですよ!私もそう思います!」(さすがジェフ先生!!と感心しています)
ローマン: 「肝心の当人がいませんからね。まぁ、構わないでしょう」
GM: 「では、この手紙を読んでみよう……」と局長が封を解きます。
『……もう全てが終わったのだ。君がどう言おうと、君がアレの力でどんな野望を果たそうとしても、私はアレを連れてこの世から去る決心だ。私は自らの罪に対して罰を受けねばならぬ。人間はまだ改革されるべき時を迎えては居まい。確かに機能は形態に優先する。『我々人間を天使の形態にしても、その機能は変化しない』という事が理解されるだろうか?
アレを触媒とする計画は全て終了だ。この計画は私の死を持って放棄されるものとする……。ジョン・ブラウンリング』
GM: 「何だ、訳がわからん」と局長はため息を吐きます。
ジェフリー: 「これは医学の分野の話ではないでしょうね……博士も機械方面の方でしたし」
マリア: 「チャールズ先生はいったい何を企んでいるのかしら……怖いわ……」
サリー: 「やっぱり、チャールズ先生宛のは私たちに宛てた手紙と内容が違ったんだわ。」
ローマン: 「おや、他に手紙があるのですか……?」
サリー: 「あっ!(^^;」
GM: 「私には意味が全く解らないよ」と局長が肩をすくめます。「ところで、たしか私はレイデス技師を待たせていたような気がするのだが……。彼に悪いことをしたな」と局長は言います。
サリー: 「そうだわ! レイデスさんに聞いてみましょうよ、先生、彼は導引機械技士ですもの、きっと詳しいと思います!」と提案します。
レイデス: 僕はそのころ待合室を出て、看護婦さんの部屋でお茶をよばれてます(笑)
GM: 「ではそこの気送管から呼んでくれたまえ。まぁ、受け付けで良いだろう。待たせて悪いことをしたな」と局長が言います。
サリー: 気送管へ「すいませ〜ん、技士のレイデスさんを局長室へお呼びして下さ〜い! さ〜い! さ〜い……(残響音)」
GM: 「はいー、はいー、はいー(残響音)」と返事が帰って来ます。ではレイデスは局長室に移動して下さい。
レイデス: 移動しました。「それでは早速……。あれ?皆さん」
GM: 「ああ、レイデスさん、どうも、ずいぶんとお待たせしてしまって。恐縮ですが、私がこんな事になってしまったので、本日の会議は中止ですよ。ははは」と局長は言います。「ただ、医師達が用があるようです。そこの手紙の事で」
サリー: 「あ、レイデスさん! ねぇ、この手紙見てみて!」
ジェフリー: 「ちょっと僕たちには理解できない内容なので……レイデスさん。お願いします」
レイデス: では、すばやく手紙に目を通しましょう——読みました。「こ、これは……」絶句しています。
サリー: 「どう、わかる?」そわそわと横からのぞき込みます。
レイデス: 「ええ、何とか理解は出来ました……。しかし、こんな……」
マリア: 「レイデスさん? どうなさったの?」
ローマン: 「一体 何が書かれているんだい」
レイデス: 「あ、いや。これは皆さんにも聞いていただいた方がいいでしょうね……。勿論、そこの記者の方にも……」興奮した口調で続けます。「 『人造人間に、天使物質を組み込んで、人工的に機能上の天使を作り上げる』——博士の研究は、簡単に言えばつまりそう言うことでした」
サリー: n(@_@)n興味津々です。
レイデス: 「そしてその研究の目的は、『現存人類の殲滅』」と言って自分の持っている手紙を開いて見せます。「だけど勿論そんなことは馬鹿げてる! 最後に博士は気が付いたんだ! 自分のしていることは間違ってるって! だから……」涙声で(声を落として)「……だから、博士は亡くなった」
サリー: 「……じゃぁ、だから、博士は私たちにあの天使を託したのかしら……。博士の手紙にあった『去らせる』って、そういうこと?」
レイデス: 「サリーさんの言うとおり、博士は僕たちに人工の天使を託し、それを去らせてやって欲しいと頼んでいる」
サリー: 「でも、あの天使、今はいったいどこにいるのかしら!? それに、チャールズ先生が、博士の部屋の鍵を……!!」興奮して声が大きくなってます
レイデス: 「え、博士の部屋の鍵を!? それじゃ早く行かないと! チャールズさんは博士が恐れていた”狂信的な一団”のメンバーだよきっと!!」
ローマン: (自分一人に聞こえるような小声で)「どうやら奥が深そうですな……この事件は……もっとよく調べねば……」
ジェフリー: 「——そうか! 『狩り』というのは……天使のことか……」
サリー: 「だめよ! あの天使は博士に頼まれたんだから! チャールズ先生になんて渡せないです!」
マリア: 「ああ、もう何がなんだか……とにかく博士の遺言を何とかして果たしたい」
サリー: 「あんな、あんなひどいこと、博士に言ってた人になんか……!(泣)」興奮しています。
GM: 「君たち、その話がどうあろうとも、この病院の医師として相応しい態度だと私は思う。さ、博士の遺志を無駄にはしてはいけない。今、この病院も厳しい時だが、きっと何とかしよう。だから、君たちも自分でできることをやってくれ」と局長がいいます。
ジェフリー: 「どうやら……博士の家に出向く必要がありそうだな」とぽつりと漏らします。
マリア: 「では…暫くお休みをいただきたいです」>局長
GM: 「ああ。行ってきたまえ」と局長は言います。
ジェフリー: 「我が侭を言うようで申し訳ないですが……僕もマリア先生と同意見です。しばらく休暇をお願いします」
サリー: 「私も行きます!!!」
ローマン: 「これは病院だけの問題ではありません。倫敦——いや世界を揺るがす大事件なのです」
GM: 「では、宜しく頼んだよ」と言うと、局長は「必ずこの病院に帰ってきたまえよ」と言います。
<暗転>
『最初は、誰もその解説を信じられなかった。自分の口でその解説を行なっている科学の徒も。理解しようと耳を傾ける明晰な頭脳を持つ天性の外科医達も。その場にいる誰もの理解を超えた『事実』が語られた。だが、現実にそんな事があり得るのか、それについては誰もが疑いを持っていた。
しかし、その『事実』に基づいて行動を起こす一団が存在し、またその『事実』を産み落とした老人はこの世を去った。
全ては老人の研究室に遺されている。その場の誰もがそう感じていた』
『各人の魂がそこへ足を運べと、そう語っていた』
<暗転>
<スタッフロール 音楽:『戦斧(作曲:アーサー・ガゥアー)』>
『本日の上演はここまでです。次回をお楽しみに』
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