人工天使:第3回
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『そしてその夜から、僕は神様に祈るのを止めた』
『「もう、実験は全て終わったのだ! もう二度と、二度とあれの様な者を生み出してはならん!!」
博士の言葉が未だ耳について離れない。そして、その研究の成果は、もうこの世には存在しない
「それ」は自らのいるべき所に帰ったんだと、そう僕は思っている』
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<西ビクトリア病院にて>
GM: 「患者は興奮しています! ボガード先生、お願いします!」とボガードに看護婦が叫びます。君たちは揃ってブラウンリング博士の病室の前にいます。
ジェフリー: 「鎮静剤を持ってきてくれ」と、看護婦に叫んで部屋の奥へ入っていきます。
GM: 「わかりました!」と看護婦はぱたぱたと走っていきます。病室は凄まじいことになっています。まず、血の匂いが廊下まで漂ってきます。鼻に鉄臭が届いています。
ジェフリー: 「ブラウンリングさん、落ち着いて下さい!!」と近くで言ってみます。でもあんまり近くじゃないです(笑)
GM: 壁といわず、天井といわず、血が散っています。壁はモップで塗り広げたかのように、血がべったりとついています。
ジェフリー: 「サリー君は止血の支度を!!」
サリー: 「は、はい!」止血のために博士に駆け寄ります。
GM: えーとですね。サリーさんは止血しようとして身体に触れると、ショックを受けます。体格でロールしてみて下さい。
サリー: 「きゃっ!」体格……4ですか。2Dふるのでいいのかな <6.gif> <4.gif> 目の和 10 基本値+4 達成値 14 (2個振り)
GM: 【基本値はいつも通り、能力値は適当に自分の方で準備して下さい。後でメールしていただければ、ページに貼ります。>all】
マリア: 怖れる様子もなく患者に近寄って「落ち着いて下さい!」と叫びます
GM: 「くくくくく」ブラウンリング博士は、低く笑っています。
マリア: 「博士? ここがどこだかわかっていますか?」
ジェフリー: 「マリア先生、患者を押さえるの手伝って下さい」と言って博士を押さえようとします。
GM: 【博士に触れようとした人は全員『体格』でチェックをして下さい】
マリア: 「博士、落ち着いて下さい」と言って押さえつけようとします <6.gif> <3.gif> 目の和 9 基本値+4 達成値 13 (2個振り)
ジェフリー: 体格……ですね。 <6.gif> <2.gif> 目の和 8 基本値+6 達成値 14 (2個振り)
GM: 全員、叩かれたようなショックを感じます。
マリア: 「きゃっ!」悲鳴を上げて飛びのきます。
サリー: はたかれたのかと思ってはっと手を押さえて患者を見ます。
ジェフリー: 「痛っ……僕らだけじゃ押さえきれないか」と顔を少し歪ませながら言います。
GM: 触った人は、彼の肉が金属製の部品に置き換わっていることに気付きます。その金属を覆っている皮は所々縫い止めてありますが、今はもうずるずるに切れてます。そこから血が流れたようです。
サリー: (いや〜ん、気持ち悪い〜(涙))こんな患者の止血ってできるのかしらと不安になりました。
マリア: 注射針をさせるところを探します。
ジェフリー: 博士はまだ笑っていますか?
GM: 「医者だと、医学だと!? そんなもので私の身体を治せるというのかね!? ……くくくくく。面白いじゃあないか!?」彼の精神がどこか逸脱しているのは確かなようです。
ジェフリー: 「人の体を治すのが医者の仕事です、それがたとえどんな人であっても……全力を尽くすだけです」と一言。
GM: 「人は、もう限界なのだよ、医学?! そんなものは止めてしまえ! 止めてしまえ! こうだ!!」と叫ぶと、彼は腕を振り上げると、窓ガラスに叩き付けました。ガラスが舞います。
サリー: 「きゃあっ!!(汗)」あわてて近くから飛び退きます。
GM: 博士は君たちに背を向けて、「こうだ!! こうだ!」と叫びながら自傷行為に及んでいます。
マリア: 「きゃぁっ!!」飛び散る硝子から顔をかばいます。
ジェフリー: 「サリー君、手の空いている男の医者を……誰でも良いから、早く!!」 博士の方に行こうにも足はすくんでいます……。
サリー: 「わかりました!」指示を幸い、血に足を滑らせながら病室を飛び出して行きます。
GM: 博士は依然、狂ったように肌を傷つけています。
マリア: 「博士! 落ち着いて、落ち着いて下さいっ!! そんな事をなさらずに……」行為を止めようとして再び抑えこもうとします。
GM: 博士に触れてもマリアは今度はショックは受けません。が、どうやら包帯の下の身体を冷たく感じます。
マリア: 冷たい、と思いながらも後ろから羽交い締めにしますね。
ジェフリー: 「チャールズめ……口ばっかりで肝心なときにいやしない……マリア先生、手伝います」と僕も駆け寄ります。
GM: 二人が博士に手をかけると、博士の背中が震えているのを感じます。博士は二人の行為におとなしく従います。博士の身体から力が抜け、「……あれは、もう私の所には帰ってこない……」と一言ぽつりと呟きます。その顔はただの老人の顔です。
マリア: 突然の変化と博士の台詞に首をかしげながら「さあ、もう落ち着きましたか? 貴方がどのようにおっしゃろうとも、貴方の身体を治すのが我々の使命ですから……」
<暗転>
サリー: 「だっ誰かっ! 先生〜!」ぱたぱたぱた……。
GM: 「どうした、博士は無事か?!」と外科局長が走ってくるサリーに言います。
サリー: 「大変なんです! 自分でどんどん傷を作っていて……手に負えません! いっしょにいらしてください!」と局長に訴えます。
GM: 「チャールズ君がいるはずだが、彼はどこだ!?」と局長は言います。彼は太り過ぎで走れません。
サリー: あわてて周囲を見回してチャールズ医師を捜します。
GM: あたりを見てもチャールズ医師は見当たりません。いるのは出入りの導引機械技師だけです。サリーと彼は顔見知りです。
レイデス: 僕は病室の近くをうろついているんでしょう。「この辺かな? 博士の病室って」
サリー: 「あ、レイデスさん!」
レイデス: 「あ、サリーさん。ちょうどいいところに……」
サリー: (男の人ならお医者さんでなくても呼んじゃおうかしら)という考えが頭をよぎりました。
レイデス: 「ジョン・ブラウンリング博士がここに入院してると聞いたんだけど……」
サリー: 「そう、その博士なんです〜! よかった! 今ちょっと困っているんです。手伝ってくれませんか? 博士が暴れ出しちゃって……」と勝手に頼みます。
レイデス: 「博士が暴れ出したぁ? まぁ、そりゃ女の人には無理だろうなぁ。手伝うよ。場所は?」
サリー: 「助けてください! こっちです!」っと、返事も聞かずに病室へと走り出します。
レイデス: うわーい(笑)じゃ、サリーさんについていきます。
GM: 「ああ。済まないが……一人にしてくれないか……。」と博士は血まみれの布団に腰を下ろします。
マリア: 「貴方がそうおっしゃるなら……。でもまず止血と、それからシーツを取り替えなければなりませんね」包帯を巻き直して止血しますね。
ジェフリー: 博士の体に鎮静剤の注射を打てそうな部位は?
GM: 注射を打てそうな部位は見当たりません。肌がぐずぐずになっていて、その間を赤黒い血が半分固まりながら流れているような状態です。
ジェフリー: 「打つ必要も無い……か。とにかく、私たちを信じて下さい。今はそれしか言えません」と博士に声をかけます。「止血と処置が終わったら、席は外しますよ」とマリアの処置のサポートをします。
GM: 包帯を解くと、その下からは黒色に変色し、半分壊死した肉を糸で縫い合わせた肌が出てきます。四肢はそんな感じですが、首から上は火傷の傷です。
マリア: 縫い合わせた感じはどうですか? 手際が良さそうとかわかりますか? それと、いつ頃縫い合わせたのかもわかりますか?
GM: 縫い目は偏執的に縫い合わせた感じです。 気になって気になってどうしようもないという感じだったようです。 縫い合わせた時期はおそらく三日以前〜一週間以内でしょう。肉はまだ繋がってはいません。
ジェフリー: 「応急処置で済むような状態じゃまりませんね……どうしましょうか?」
<暗転>
サリー: 「もうこわいのなんのって!! ……あ、ここです! この病室!」とレイデスさんに答えながら病室のドアに飛びつきます。
GM: 病室へ向かうと、レイデスとサリーは先程のような狂乱ではなく、むしろ沈み込んだような空気を感じます。
レイデス: 「……博士、ホントに暴れてるの?」
サリー: 「ばた〜ん!」とドアを開けて……。「遅くなりましたぁ! ……あら?」中の様子が違うのでとまどいます。
レイデス: サリーさんの後ろからひょいと顔を覗かせます。
GM: 病室はガラスの破片が飛び散り、血まみれで、ただ、ベッドに肩を落とした老人が腰掛け、医師が二人付き添っています。老人は君たちに気を払うこともしません。半分放心しているようです。
マリア: ドアが開いたんですよね。じゃあそっちを見て「サリーさん、すぐに縫合の用意を」と言います。
サリー: 「は! 縫合ですか? わかりました!」とりあえず指示に従って、廊下の医療用具棚に向かいます。
レイデス: (アレが本当にジョン・ブラウンリング博士? なんかがっかりだな……)と思っています。
ジェフリー: マリアの手際の良さに感心しながらも何もできないでいます。そんな自分が悔しいと思いながら……。
マリア: 「もう遅いでしょうけどね……できるだけのことはやりましょう」半分、というかほとんどあきらめています。
<暗転>
『その金属は正統科学の元では存在しないことになっているらしい
空より降る『天使の髪の毛』に由来する金属だと考えられているが、勿論それが正しいのかどうかは我々には解らない
雷電により宙に浮く巨石の話は、おとぎ話の中だけのできごとだと、誰もが考えている
しかし、我々の目が見たものをきちんと説明してくれる科学者も、宗教学者もいなかった
これからも謎のままだろう』
<暗転>
博士の手術は困難を極めた。まず壊死した肉を除去し、金属に締め付けられる部分は、調整を行ない、適切な縫合処置を行なった。しかし、謎なのは博士の腕だ。『なぜこのような電気を蓄積する装置を身に内蔵する必要が有る』のか? その答えは今は静かに寝ている博士自身が語る以外に求めるすべは無いからだ。
GM: なお、この緊急時に局長とチャールズは出払っています。手術は完了しました。患者は個室に戻る手はずになっています。
ジェフリー: 看護婦に麻酔で寝ている患者を部屋まで送るよう指示を出します。
マリア: 「ふぅ……それにしても」手術室から出て看護婦と共に患者を個室に戻します。しばらく患者に付き添おうと思っています。
サリー: その看護婦は、患者を部屋まで運んだら、ちゃっちゃと周りを片づけて、看護婦室でひと休みしようという考えで頭がいっぱいです(笑)
ジェフリー: 一番最後に手術室を出たら、シャワーを浴びた後、仮眠室のベッドに「つかれた……」と、倒れ込みます。
レイデス: 僕は博士の病室の外で待ってます。
GM: 病室の前で待っていると、看護婦が博士の移動ベッドを押してきます。女医と、見知った看護婦(サリー)も一緒です。
マリア: 私もレイデスさんと顔見知りですか?
GM: 出入りの業者ですから、知っていると思いますので、オッケーでしょう。
レイデス: サリーに声をかけよう。「博士は大丈夫なんですか?」
サリー: 「あら、レイデスさん、博士いま寝てますよ。……手術、ひどかったわ」
レイデス: 「そうか、じゃぁ、博士は大丈夫なんだね?」
サリー: 「ええ、マリア先生とジェフリー先生とっても必死だったわ。そうだ、マリア先生まだ博士に付き添ってらっしゃるからごあいさつしてみたら?」
GM: 話が終わったら、手早く患者の周りを片づけて、サリーは個室から出ます。女医は患者に付き添うようです。
サリー: 二人の背中を見送って、看護婦室を目指します。「はぁ〜、おなかすいちゃった……」(笑)
<暗転>
『同じ頃、倫敦警察に、身体から金属棒を生やした少年を見かけたという通報が入った事を、神ならぬ四人は知る由も無かった
その少年が四人の運命を変えるという事もまた……』
<暗転>
<スタッフロール 音楽:『戦斧(作曲:アーサー・ガゥアー)』>
『本日の上演はここまでです。次回をお楽しみに』
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