リンクの設定
キャラクターは作成された時点で、すでに自らの人生を送っています。それは前節の「自由成長の設定」でも再現されています。しかし、プレイヤーキャラクターはスチームパンクスという『熱い魂』を持つキャラクターであるがゆえに、様々な『熱い魂』を持つ対象(それはキャラクターとは限らないかもしれません!)と特別な関係を構築しています。この関係を『リンク』と呼びます。リンクは、キャラクターと対象との間の熱い魂を介した関係を示します。キャラクターと対象との間に成立しているリンクによって、対象がプレイヤーの任意のシーンに出現する可能性が高まります。 熱い魂ポイントとリンクポイント
キャラクターが熱い魂をある対象に与えた、またはある対象から与えられた場合に、その移動した熱い魂ポイントが、各対象との間のリンクポイントになります。詳しくは『システム』関連のページにおける「呼び込み判定」に記されています。対象と、熱い魂のやりとりの状況は、キャラクターシート右の『呼び込み対象リスト』に必ず記されねばなりません。与えた値と与えられた値の合計がその対象との関係性の強さとなります。 キャラクター作成時のリンクポイント
新規にキャラクターを作成した場合には、そのキャラクターは『超時空体と関係し続けている年数』の半分の値のリンクポイントを得ます。この値は副能力値の『熱い魂ポイント』を決定した際に設定した『熱いの魂獲得時期』と現在のキャラクターの年齢から求めることが出来ます。この値はリンク可能な対象に対して自由に割り振ることができます。
リンクの対象
リンクを設定する対象には、ほとんど制限はありません。他のプレイヤーの管理するキャラクターを始めとして、NPC、アイテム、場所などに対して自由にリンクを設定することができます。ルールブックに収録されているあらゆるキーとなるキャラクター(全員が「スチームパンクス」です)と、あらゆるアイテム(魂の籠もったアイテム)に対してリンクを設定することができます(マスターはそれを妨げることはできません)。実際にそのキャラクターと会ったことがあろうが無かろうが関係ありません。また、キャラクターを複数名同時に作成する場合には、そのキャラクター同士でリンクを設定することもできます。他人のプレイヤーキャラクターに対してもリンクを設定することができます。
ただし、キャラクター作成時点での対象に割り振ることのできるリンクポイントの最大値は4ポイントとします。また、キャラクター作成時に使用されなかったリンクポイントは破棄されます。リンクポイントは実際のゲームの運用を経ることでしか5ポイント以上になることはありません。
また、リンクはキャラクターの意思で行われるものではないということに注意して下さい。リンクはプレイヤーの意思の結果であり、キャラクターの演出をするためのものです。
リンクの管理
リンクは双方向的なものです。対象にリンクポイントを割り振る際には、割り振られる対象側でもその処理を行う必要があります。例えばあるNPCに3ポイントのリンクポイントを割り振るならば、その割り振られたNPCの側の『呼び込み対象リスト』にも、割り振ったキャラクターの名称と3ポイントのリンクポイントが分配されていることを記さねばなりません。
この手続きはまたゲームマスターが作成するNPCでも適用されます。プレイヤーキャラクターに対してリンクポイントを配分する場合には、その旨をそのプレイヤーキャラクターを扱うプレイヤーに対して連絡し、呼び込み対象リストにそのNPCの名称と分配されたリンクポイントを記載するように要請して下さい。
通常、リンクポイントは熱い魂の授受によって獲得されます。従ってキャラクターを新規作成することによって得られたリンクもまた熱い魂の授受の結果です。リンクの管理を徹底するならば、この授受の関係もキャラクターシートに記載する方が良いでしょう(ただし、多少煩雑になるので、これは強制ではありません)。この設定は NPCとプレイヤーキャラクターの関係であればゲームマスターとプレイヤーの間で、プレイヤーキャラクター間であればプレイヤー同士で話し合って決定して下さい。もし設定を行うのであれば、両者の授受の記録に矛盾が生じてはいけません。
リンク管理の例:
ジャクソン医師のプレイヤーはNPCである/chr/クリストファー・ローマンというキャラクターに対してリンクを設定することにしました。配分するリンクポイントは3ポイントとします。通常はこの両者間には既に3ポイント分のリンク関係が生じていると考え、それ以上の処理をする必要はありません(単に運用上の手続きが煩雑になるからです)。しかし、ジャクソン医師のプレイヤーはゲームマスターと相談し、ジャクソン医師はローマンから2ポイントの魂を貰い受けており、1ポイントの魂を与えていることに決定しました。この関係はきちんと両キャラクターのキャラクターシートに記載され、ゲーム中で活用されることになります。このようなより精密な管理を行うことで、キャラクター間の関係をわかりやすくすることができます。 キャラクターシートへの記入例
現在44歳のウィリアム・エアは10歳の頃に不思議な体験をしたことを覚えています(超時空体との関係の開始)。それから34年が経過していますので、リンクポイントは17ポイントになります。最大4ポイントまで割り振ることができますから、4種類の対象に4ポイントずつ。残り1ポイントを別の対象に割り振ることにしました。
まずは発明家などが住んでいるであろう地域について知るために、倫敦詳解からテムズ南岸部を読み、そこに登場する3人のキーキャラクターにポイントを配分したことにし、マスターにも許可を受けました。 現時点でのキャラクターシートは以下のようになっています。
https://gyazo.com/ae308412c23c1864417174b24f93dd4c
あともう少しでキャラクターが完成します。