呼び込み判定
プレイヤーがゲームのセッション中に取る代表的な行動は、キャラクターとして振る舞うことです。同時に『蒸気爆発野郎!』においては、プレイヤーはキャラクターとして振る舞う以外に、様々な偶然を演出することが出来ます。それは主に『呼び込み』と呼ばれる行動で表現されてます。
この章では『呼び込み』を行う際に必要となる『呼び込み判定』について解説を行います。
『呼び込み』とは何か
『呼び込み』とは、あるキャラクターの存在するシーンに登場していない『熱い魂を持つ存在』を、同じシーンに出現させるための判定です。極言すれば、呼び込む対象の存在がどんな状態であろうとも、それを無視して、シーンに呼び込むことが出来ます。ただし呼び込みの対象は、キャラクターの意志によって呼び込まれるのではなく、『プレイヤーが超時空体的に振る舞うことで、状況を操作する』ことを表現しています。プレイヤー側からの舞台の演出であると考えることも出来るでしょう。
呼び込みとは、『蒸気爆発野郎!』の世界の時間と空間の因果律にプレイヤーが影響を与えることで、あるシーンにさまざまな存在を出現させる手段なのです。
呼び込みの対象と条件
呼び込み判定は『熱い魂を持つ存在』を対象にした判定です。この判定の対象は、キャラクターシートの『呼び込み判定対象リスト』に記された者に限定されます。プレイヤーは、一度でもセッション中に接触を持った『熱い魂を持つ存在』を、必ずキャラクターシートの『呼び込み判定対象リスト』に登録する必要があります。このリストにはスチームパンクス以外にも各種のアイテムや、建築物、場所なども登録することができます。無論、登録することができるのは『熱い魂』を所持している(または封入されている)場合に限られます。基本的にリストは長くなる一方です。もし整理したい場合には自由に破棄することが可能ですが、呼び込むことは出来なくなります。しかし一方的に呼び込まれる可能性はあります。
マスターは『熱い魂を持つ存在』がセッションに登場した場合には必ず『熱い魂』を持っていることの宣言を行う必要があります。また、呼び込み判定は1回のシーン内では、1つの対象に対して1度しか試みることはできません。異なるシーンに突入した場合には、同じ対象に対して再度呼び込み判定を行うことが可能となります。
呼び込み判定の手続き
あるプレイヤーキャラクターを扱うプレイヤーは、対象となる存在との間での熱い魂の授受の総計(リンクの強さ)を算出し、それを基本値として2D6で判定します。この判定には『熱い魂』を用いることは出来ません。この結果によって、以下の表に記されたような結果がもたらされます。
table:呼び込み判定の結果
2D6 結果
09以下 失敗。現状に変化なし。
10-11 呼び込みには失敗する。熱い魂に+1ポイント
12以上 成功。様々な理由でその場に呼び込んだキャラクターが出現する。
説明原則
呼び込み判定を行った結果、出現してした対象は、それが「何故にその場に出現し得たか」を説明される必要があります。キャラクターなどの「現時点での管理者」が決定されている場合には、その管理者がまず説明を行って下さい。もし説明できない場合には、ゲームマスターがその説明を行うようにして下さい。ゲームマスターも説明できない場合には、ゲームに参加している他のプレイヤーの誰かが説明することができます。もしもそのゲームに参加している誰もが説明することが出来ない場合には、その対象は出現することが不可能になります。
呼び込み判定の活用場面
呼び込み判定は、さまざまに用いることが出来ます。例えば自分のキャラクターが瀕死の時にもこの判定を使うことが出来るでしょう。知りあいに医者がいたとして、そのキャラクターを呼び込むなどです。さらに言うならば、既に出会っており、かつキャラクターシートに記されている『スチームパンクス』であるならば、どのキャラクターでも出現させることができます。