テムズ南岸部
テムズ川の南岸は、かつて自治地区だったサザークや下町のランベス、工場地帯のバタシーといった地域があります。現在は川岸の地域は水を大量に使う機械産業や導引機械関連産業が発展した新興産業地帯になっています。
▼この地域に含まれる地区
ランべス地区
サウスバンク地区
サザーク地区
バタシー地区
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地区・区域
ランベス地区
ウェストミンスターの対岸に位置する地域です。ウェストミンスター宮殿にも匹敵するとされるランベス宮殿を擁する地区でもあります。伝統的には中流階級や労働者階級などの人々が多く住む倫敦の下町として発達した地域です。現在では政府の手が入り、再開発されて産業が発展した街となっています。ランベス以西、特にバタシー地区河岸の地域は、工場や倉庫などとともに、いくつもの導引機械関係の工房が立ち並ぶ地域になっています。機械主義者はランベスやバタシー地区を根城にしていることが多いようです。
サウスバンク地区
シティの対岸の地区は繁華街であり、バラ・マーケットなどの市場もある活気溢れる下町地域になっています。
サザーク地区
古くからサザークは倫敦の城郭外地域で、長い間サザーク大聖堂の神父や修道院長の手による自治体制が取られていました。倫敦、カンタベリー間の主要街道で、チョーサーの『カンタベリー物語』に登場する宿「タバード」もここにありました。かってこの地区には多くの劇場があり、シェースクピアもここを拠点にしていました。大衆文化の発進地帯になっています。
バタシー地区
この地域のランドマーク
ランベス・ハウス@ランベス
13世紀から、カンタベリー大司教(英国国教会のトップ。カトリックでいうところのローマ法王)の倫敦での住居となっている宮殿です。1207年から建設が始まりましたが、歴代の高位聖職者の手によって何度も改築、増築されていきました。かっては宗教裁判もここで行われ、トマス・モアもここで裁判にかけられています。
サザーク大聖堂@サザーク
この地域の市場
バラ・マーケット@サウスバンク
サウスバンク地区にある倫敦で最も歴史の長いフードマーケットです。
https://gyazo.com/8542d0f0bdcafe1f496efeda767732a4
この地域の駅
倫敦橋駅@サウスバンク
サウス・イースタン鉄道と倫敦・ブライドン&サウス・コースト鉄道の駅で、倫敦で一番古い駅です。イングランド南東部(グリニッジ・カンタベリーなど)に向けての列車が発着しています。この駅では、両鉄道会社が旅客が相互に往来する事を嫌い、両ホームの間に壁を設けるという利用者不在の状況が起きています。
ウォータールー駅
倫敦&サウス・ウエスタン鉄道の駅で、イングランド南部(サウザンプトン、ポーツマス、ソールズヘリー、エセクターなど)に向けての列車が発着しています。この駅の北にあるウォータールー橋は娼婦がたむろする場所として知られています。ちなみに、ウォータールーのフランス語読みは「ワーテルロー」で、ウォータールー橋はワーテルローの戦勝記念に建てられた橋です。
クラパムジャンクション駅
最大の乗降者数の駅
この地域の病院
聖トマス病院
12世紀にまでさかのぼる由緒ある病院です。かってはチャリングクロス駅の辺りにありましたが、同駅の土地買収により、1871年にヴィクトリア女王の命でランベスに移されました。かのフローレンス・ナイチンゲールはこの聖トマス病院の院長で、1860年に看護学校を、次いで71年に医学校を開設しています。