キャラクターの基本設定
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キャラクターの能力や、職業などを決定する前に、プレイヤーが任意に決定することの出来る部分を設定します。任意に決定することのできる代表的な要素は『身分』『名前』『性別』『年齢』です。
身分
プレイヤーは、自らのキャラクターを作成する最初の手続きとして、そのキャラクターが属している身分社会を決定する必要があります。
『蒸気!』がモデルとしているヴィクトリア朝末期の英国では、まだ身分制が色濃く残っていました。そこで『蒸気!』の世界でも、(現実の19世紀末の欧州世界よりは緩やかですが)身分の区分が大きな社会的な規制になっています。身分を大きく分けると、『上流階級』『中流階級』『下層階級』となります。それぞれの身分はさらに複数の階層に分けられますが、このゲームでは単純化して収入の違いによって示します。
プレイヤーは、自分の作成するキャラクターが、どの階級のどの階層に属しているかは任意に決定することが出来ます。
上流階級
上流階級は貴族やジェントリ、大土地所有者などが属しています。彼らは自分達で働かなくても十分な金銭を得ることが出来る身分です。上流階級に属しているキャラクターの収入は以下の通りです。
●上流階級の収入
上層 3D6×100+9000
下層 3D6×300
単位=ポンド
中流階級
中流階級は、専門職や商人、ブルジョワ階級が属しています。労働を美徳としていますが、裏を返せば自分で生活するための費用を稼ぐ必要のある身分です。キャラクタータイプの多くは中流階級に属しています。中流階級に属しているキャラクターの収入は以下の通りです。
●中流階級の収入
上層 3D6×30+500
中層 3D6×30
下層 3D6×10+50
単位=ポンド
下層階級
下層階級はヴィクトリア朝の人口の多くを占めていましたが、その人数と反比例して収入の乏しかった階級です。具体的には肉体労働者や犯罪者です。この身分に属する人々は、犯罪を犯すのでなければ、食べるために毎日働かなければなりません。PCとしてふさわしいのは、下層階級でも上位に属する『熟練労働者』だけでしょう。下層階級に属しているキャラクターの収入は以下の通りです。
●下層階級の収入
上層 1D6×10+50
中層 1D6×5+50
下層 1D6×5+30
最下層 1D6×5+10
単位=ポンド
身分と職業
PCの『身分』はキャラクターの職業を決定する際にも用いられます。またキャラクターが様々な行動を行うための行動規範ともなります。プレイヤーが最初に扱うことの出来るキャラクターの身分と職業の関係は以下の通りです。
上流階級
ディレッタント
陸軍士官
海軍士官
中流階級
探偵
新聞記者
医者
看護士
家庭教師
機械技師
導引機械技師
発明家
学者
ディレッタント
陸軍士官
海軍士官
作家
下層階級
メイド・召し使い
情報屋
作家
キャラクターの職業の解説は、「キャラクタータイプの決定」において詳しく説明されます。この時点でどの身分に属しているキャラクターを扱うかを明確にして下さい。さらに詳しい身分制についての解説は、「第一部 ワールド設定」に収録されています。そちらも参照して下さい。 名前
キャラクターの名前です。キャラクターは主に倫敦、またはその近郊に住む人々です。従って近代ヨーロッパ風世界観に違和感を与えない名前であればどのようなものであっても良いでしょう。それらしい名前を思い付かない場合、付録に「D%表:名前決定表」を添付してありますので、そちらを利用して下さい。 また、キャラクターに通称や二つ名、ニックネームが必要な場合には、「D%表:通称決定表」を用意していますので利用してみてください。 性別
性別は男女の2種類があります。どちらにするかはプレイヤーが任意に決定することが出来ます。しかし、『蒸気爆発野郎!』では女性の進出が遅れていた時代を背景としているため、男性のキャラクターの方が活躍し易い傾向にあります(社会に出て活躍する女性は、変わり者だと思われるかもしれません)。
年齢
プレイヤーはキャラクターの年齢を任意に決定することが出来ます。『蒸気爆発野郎!』では、キャラクターの年齢を比較的高く設定することで、充実した技術が身につくことになりますが、基本的にはプレイヤーの好みで決定して構いません。
技術と年齢のと関係は、この章の「技能の決定」の節にて解説されます。 キャラクターシートへの記入例
この時点で氏名と通称、身分と性別と年齢を書き込んであります。また、身分を中流階級としましたので、年収もサイコロを振って決めてあります。
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ここで決定した以外のキャラクターの能力などは、主にサイコロを併用して決定していくことになります。また、数値の分配などを行う必要も出て来ます。このための手続きは、次節以降に記されています。