『ドゥルーズの哲学原理』
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國分功一郎著
Gilles Deleuzeについての本
加速主義を知るための準備として読んでいるつもりmrsekut.icon
タイトルの通り、ジル・ドゥルーズの哲学原理について考察が述べられた本
前半はガタリに出会うまでの考えが、後半はガタリ以後の考えについて。
めちゃくちゃと親切で読みやすい
ドゥルーズも哲学もほとんど知らないが、概念や引用する書籍の内容を逐一解説しながら進んでいくので、何も知らなくても理解できる
特に前半は易しい
ほとんど前提知識を必要としない感じではあるが、構造主義を知らないとちょっとよくわからなくなるかもしれない
読んだ動機
まずそもそも加速主義に興味があり、その雑誌を買って読んでみたりしたが、ドゥルーズの存在がかなり前提にあり、ドゥルーズ知らないと何も理解できんな、ということで、図書館で「ドゥルーズ」と検索して出てきた本を借りた
國分功一郎にも興味があったが今まで著作を読んだことがなかったのでちょうどよかった
はじめに
ドゥルーズに対する2大解釈
政治的ドゥルーズ
Michael Hardt
ニコラス・ソバーン
イアン・ブキャナン
ジェイソン・リード
非政治的ドゥルーズ
スラヴォイ・ジジェク
Alain Badiou
ピーター・ホールワード
Gilles Deleuze自体は政治に関心がなかったが、Pierre-Félix Guattariが関心が強かったので、共著のものはかなり政治的要素が入っている
題1章
ドゥルーズはなぜ自由間接話法を使うのか?
ドゥルーズがヒュームを擁護する際に、ヒューム自身が一般名詞として使っていたような言葉を、概念として使用した
哲学研究とは
その哲学者Xの思想をそのまま書き写すことでもなく、
Aの主張を補助するために、Xの主張を引用することでもなく、
X自身も気づいていなかったような、Xの本来の主張を読み解くこと
Xの語ったことだけを読んでいてはいけない
補足: 哲学者Aが、過去の哲学者Xの研究をしている時の話
新たな問いを発見する唯一の方法、新たな概念を創造する唯一の方法とは、
既にある問いを批判すること
題2章
合理主義哲学
発生について問うことは、変化の条件を問うことである。
超越論的経験論
第3章
「プルーストとシーニュ」
「考えさせるもの」への異なる主張
ドゥルーズはシーニュを「暴力」と呼び、
Martin Heideggerは、思考させるものを「贈り物」と呼ぶ
人は自分に一致しないものに対応しようとして物事を習得する
学び
Henri-Louis Bergsonの直観
偽の問題
Niels Henrik Abel
ドゥルーズは非主義的
第4章
Pierre-Félix Guattari
Jacques-Marie-Émile Lacan
機械
構造主義
空白のマス目
浮遊するシニフィアン
アンチ・オイディプスに至るまでの二人の逡巡
分裂分析
第5章
欲望から社会を考察する哲学
精神分析+マルクス的な政治経済学
人はなぜ自らを抑制するのか、なぜ自分たちの隷属を求めるのか
抑制は社会的に構成される
「欲望」と「社会」のみが存在し、それ以外の何ものも存在しない
「フーコー」
Michel Foucault
言説分析
環境は言説を生み出し、元表は環境を規定する
ドゥルーズは二元論を認めない
それは準備的に或る分割を前提としているからであって、その根底には一元論的な原理が見いだせるはず
アレンジメント
agencement
欲望のアレンジメント
複数の要素が組み合わさって、一定のまとまりを持ったエージェントとして作動するさま
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