超越論的経験論
L'emprisme transcendantal
発生の観点に注目し、経験論に依拠しながら超越論哲学を再定義する
超越論的なものは、経験論的なものを基礎づける
主体の存在を前提としない
主体は、発生する
どう発生するかが、問題
超越論的原理は、経験的原理の基礎
経験的な世界を引き写しているので、
超越論的であるにも関わらず、「自我」が存在してしまっている
自我は本来、経験的に知っているものなので、これが超越論的の世界に存在することはおかしい
ドゥルーズはその点を批判している
カントのような自我の存在が前提にある超越論的哲学は、不純であると。
なので、純粋な超越論的な領野の理論化を目指す
無人島
île déserte
自我がない世界
他者がいないが故に
あらゆる経験的要素を排除した世界
潜在性-現動性の軸
可能性-実在性の軸ではだめ
可能性というのは、ある事柄が起きたあとに、振り返って、別の可能性もあったね、という考え方
過去を振り返って発生を見ている
以前から存在していたかのように考えてしまうがそうではない
潜在的なものが現動化しつつ、現実を構成している
今現在を見て発生を見る
自分が今見えていない世界も存在すると思うのは、他者が存在するから
今見えていない世界を、今他者が見ている、と考える
ex. このビルには裏側がある
このビルの正面に立っているときは、正面しか見えていない
裏側を見るためには、裏側に移動しないといけない
時間的、空間的に差異が生じる
それを補完するのが他者の存在
他者の齎す時間的、空間的な効果の中に身をおいているからこそそういう発想ができる
参考