スピーカー
書きかけ
2020年の春にPCオーディオを始めてから、0.5〜15万円程度のスピーカーを何台か入手して聴いている。このくらいの価格帯だと、ほぼ価格に比例して音質がよくなるような印象だが、音色はそれぞれ違うので、面白くて、ついつい買ってしまっている。最近は、自作をしたくなり、回路いじりをしなくても良いフルレンジ・スピーカーをいろいろ聴いているが、果たしていつ自作を始めるんだろうか。 以下は、私の自宅のオーディオ構成と、所有スピーカーの一覧。
主な機器構成
音源: Macの Apple Music その他の音楽プレーヤー
DAC: RME ADI-2 DAC FS
パワーアンプ ROTEL RB-1582MKII(またはATOLL IN 100SE)
DACとアンプは、スピーカーと違い、製品寿命を全うするまでの間、買い換える必要性を感じない。
スピーカー2セットをセレクタで聞き分ける。 Paradigm Premier 200Bをリファレンスとして、もう1セットをサブスピーカーとして、気分によって取り換えて聴く。(設置場所が限られるので、1セットをサブスピーカーにして、気分により他の部屋に置いたスピーカーと交換する。)最近、Dayton AudioのSUB-1200という安価なサブウーファーを入手したので、低音の出ないフルレンジ・スピーカーにも不満がなくなり、Premier 200Bを聴く時間が減っている。
所有スピーカー一覧
メーカー製
中古で入手
私が音楽を聴く際にメインで使用するスピーカー。空間表現に優れる万能スピーカー。他のスピーカーを比較する際のリファレンスとしても使用。予算的に、このスピーカーより良いスピーカーを買わないようにしているため、手持ちのスピーカーの中ではもっとも総合力で優る。
弱点もいろいろある。リアのバスレフポートのぼわつきが盛大なので、私はスピーカーの背面のふすまを開放して聴くようにしているが、洋室に置く場合は、かなり壁から離すか壁に吸音材を置いて聴く必要があるだろう。関連して、男性の話し声がこもりがちなので、動画再生やテレビ試聴には向かないことがある。また、ツィーターは、金属音が強く出ることがあり、若干気になる。そのため、後述のMAOP7 Gen2を載せた自作のフルレンジスピーカーが、200Bと肩を並べる存在である。 スペック
インピーダンス: 8Ω
再生周波数域: ~25kHz
出力レベル: 90dB
サイズ(W,H,D):198x335x321 mm, 8.17kg
実売価格15万円。
中古で入手
最初に所有したスピーカー。美しい中高音域と、リビングに置いても違和感のないデザイン、コンパクトな筐体。2年間満足して聴いていたので、私の原点とも言うべきスピーカー。オーディオの魅力に巡り合わせてくれたと感謝している。
スペック (kakaku.com 他)
8Ω
58Hz~20KHz
84.0db
サイズ(W,H,D):156x285x270 mm, 5.2kg
ツィーターはリボン型。
販売終了品
ヤフオクだと5〜7万円くらい。私は2000年に8万円で入手。(2022年現在は新品が18〜20万円?)
現在は実家に移設。コンパクトなので、小さな自作箱の音をテストするのに向いている。
新品で入手(私にしてはとても珍しく新品購入)
個性的な音がする。ソプラノの、ともすれば、硬くなりがちな響きに落ち着きや深みを与え、香り立つように聴かせてくれる。女性ボーカルからは色気を感じる。
後述の欠点など気になって、1ヶ月ほど、フルレンジ・スピーカーを聴いて楽しんだりして過ごした後に聴くと、魅力にあふれた音だということを再認識させられる。質の高い音楽を奏でてくれる。
スペック(kakaku.comから)
8Ω
58Hz~28kHz
89dB(2.83V/1m)
サイズ(W,H,D): 210x431x270 mm, 7.35 kg (幅はともかく、高さがでかさを感じさせる。)
メーカー製では初めての新品購入品。逸品館の現金価格で送料込で 79,200円だった。クレジットカードだと8.5〜8.8万円程度なので、逸品館の現金価格は魅力。
芯のある硬めの響きが個性的
分解能に優れており、女性ボーカルが香り立つように聴こえる点が特徴
小音量でも主要な音が埋もれずに聴こえる。200Bと比べるとモニター的?
透明感のある音色。
ノリの良いアンプよりも、鮮やかな音を出すアンプが良い。女性ボーカルを聴くのであれば、私の環境では、ATOLLよりもRotelの方が合っている?
欠点
高音と低音が少しがさつに感じる。音楽性の高さに満足できるだけに、(販売価格を無視して)もっと質の高い音を聴かせて欲しい、と感じることも。物足りなさを感じる、というよりは、ユーザーからより高い要求を引き出してくれる素性の良いエントリークラスのスピーカと言えると思う。
情報量、特に、空間的な音の再現性という点で、 Paradigm Premier 200Bに劣り、平板な音となる。
リスニングポイントをあまり気にせず聴けるかも。
ツィーターの向き(箱の向き)のセッティングにシビアなのかも(私は、後ろの壁にスクエアに置いているが、人に向けたら良くなるかも、と思いつつ、試してない。すぐにできることだが。)
音色が違うかな、と違和感を覚えるときも。私はピアノの音を割とよく聴くせいか、ピアノ演奏に違和感あり。
以上の欠点は、Focalの上位クラスのスピーカーでは解消されると容易に想像できるので、Focalに対しては好印象。
コンパクトな本格派で、ソースを選ばない万能型。10万円超クラスの情報量(しかし、2022年現在定価20万円)。
サイズが小さく、かつ、低音がしっかり出る点が売り。ニアフィールドも得意。
中音が弱い、ボーカルの声質が暗い。他の同クラスのスピーカは中音が優れるので、かなり劣る印象あり。
その他は中庸である。
価格とデザインでは、同価格帯の他のスピーカーに劣る
スペック(kakaku.comから))
6Ω
558Hz~45KHz
82dB
サイズ(W,H,D): 160x262x231.5 mm, 5.4 kg (大きさの割に重い。音の硬さは、エンクロージャの硬さからくるのでは?硬い音は嫌いじゃないが、暗いのは如何ともし難いが。)
ニアフィールド向け?
低音がしっかりしており、定位や分解能も良かったのだが、情報量不足で、私には物足りなかった。デスクトップ上で安いアンプにつなげて聴いていたら、小音量再生時でも低音が出て音痩せしないので、思いの外良かった。
スペック(kakaku.comから))
4Ω
44Hz~40kHz
85dB
サイズ(W,H,D): 192x306x259 mm, 5.9 kg
実売価格 3.5 万円
サブウーファー
Dayton Audio SUB-1200
ハンドメイド品
2-way
ガレージメーカー製
ウッドコーンの個性的な音色が魅力。エンクロージャから暗い響きがするのが特徴で、購入当時はそれも魅力に感じていたが、今は、他のエンクロージャに載せ換えたいかも。
手元のスピーカーと比べると、 Focal Chora 806と同クラス(定価10万円クラス)で、空間再現性でChora 806に優るが、ツィーターのUsher Audioの性能が劣るために、総合力で劣る。(ツイーターがエンクロージャに固着しており、交換できないのが残念)
フルレンジ
下手な2-wayを性能で凌駕する。中古で安価に入手できるのも魅力。
Markaudio MAOP7 Gen2 + 14.5Lバスレフ箱(メルクシパイン15mm厚) (MAOP7) ユニットを中古で入手。
バスレフ箱は個人製作の新品をヤフオクで入手し、ターミナルや配線、ネジ穴をあけてユニットを装着。
Markaudio Pluvia 7 HD + 14.5L バスレフ箱(上の箱と同じ) (Pluvia 7 HD) ユニットは新品。上記のMAOP7を入手するまで、Pluvia 7 HDがわが家の最高のフルレンジだった。
後述のAlpair6Mに満足したので、メイン環境のサブスピーカー候補として組んでみたところ、Alpair6Mと同等以上の音が鳴っており、満足度高い。
格安で組んだつもりだが、新品なので、部品代が合計で3万円近くかかった。
設置場所さえ許せば、オーディオ初心者が最初に試すべきスピーカーだと思う。
中古で入手。
Alpair6Mはニアフィールド向けのユニット
高音があまり出ない設計なのだが、解像度・情報量・音楽性が高い。
7Lのエンクロージャとの’相性が良く、ニアフィールドでなくても十分いける。2022年の時点で、エンクロージャ込みであれば、定価10万円を下らない音質で、所有者として満足度が高い。
スペック
ユニット
9cmフルレンジ
インピーダンス 4Ω
出力音圧レベル 85.249dB
周波数帯域 65Hz~30,000Hz
Fo 65Hz
バッフル口径 92mm
エンクロージャー
アカシア集成材 t15mm (バッフルと天板) とパイン(赤松?)集成材 t18mm(側板他)
サイズ:W17.5 x H32.0 x D22.5 cm 約7L
おそらく元々は宮城県在住の個人の方の作られたスリットダクトのもので、仕上がりがとても良い。
後述の雑誌付録のユニットをとても気に入ったので、製品の5cmユニットを奮発して買ったら、凄く性能向上。
箱は、T-03用のチャンバー型トランスミッションライン(バスレフの要素を取り込んだトランスミッションライン)に載せているので、最適化された箱(チャンバー型トランスミッションライン)を自作する予定。 衝撃的に美しいボーカル。中音が鮮やかで、初めて聴いたときに、ものすごく興奮した。
古いCDのボーカルが息を吹き返したように鮮やかに再生される。低音も結構出ていて、かなりの実力。ツィーターを足すとかなり万能感あり。
エンクロージャとの相性が良いみたい。ラビリンス・バスレフ箱は小さすぎると一部には不評で、確かに低音が弱く、Scan-Speak 5cmの性能を出し切れてないと思うが、Stereo誌付録のダブルバスレフと比べると段違いに、Scan-Speak 5cmの中音の良さを引き出している。
ただし、後日、前述のチャンバー型トランスミッションラインを導入したら、バスレフポートからユニットの背面に放射された中高音が盛大に漏れでていることが分かり、吸音が足りないことが分かった。 新品ユニットをオントモショップで入手。新品といっても、10年間倉庫に保管されていたものなので、新しいとは言えず、期待してなかったのだが、上述の通りすごく感動したので、もう1セットでも余分に買っておくべきだったと後悔。(なので、何個もヤフオクで購入してしまった。)
4.8Lの万能スピーカー。私が1台だけスピーカーを残すとしたら、これ。
密閉箱とFR03Eを同時に経験中。序列は未確定。なぜなら、直後に Pluvia 7 HDの箱を入手したので、そちらの仕上げで手いっぱいで、エージングを済ませられていないからだ。 中古で入手
個人作のパイン集成材製のエンクロージャ(PARC Audio 13フルレンジ)
サイズ(W,H,D): 200x330x270 mm (t18 の板厚で、容積は約11L (推奨は15L))
所感
PARC Audio のウッドコーンユニットは、ピアノや女性ボーカルの響きが素晴らしい。
8cm, 15cm, 13cmと聴いたが、この13cmのウッドコーンユニットがベスト(10cmを聴いてないのでベストじゃないかも知れないが、10cmより13cmの方が私は気に入ると思う。)
低音がしっかり出ており、高音も十分。
エンクロージャもよくマッチしており、パイン集成材の響きが明るく、かつ、自然な(あっさりした)音が鳴る。あっさり感は、高音不足を意味すると思うが、それが心地よく聴こえるときがある。低音もかなり底の方から響いて来て、心地よい。小編成だと低音が強く出過ぎる傾向があるが、それでも良い。
定位は、フルレンジにしては甘い。バッフル幅が広めだからなのか、箱の材質が響きやすいからなのか、(Markaudio製ユニットと比べた場合の)PARCのユニットの限界なのか分からないが、定位の甘さが気にならないくらい(オペラやピアノ曲を)明るく楽しく鳴らしてくれるので、良い。
ガレージメーカー製小型バスレフ
スペック
タモ集成材+MDF
サイズ(W,H,D): 134x284x227 mm (幅が狭いので、見た目はかなりコンパクト)
容積: 約 4.8 L
箱が響くので、リアルさはいまいちだが、それでも定位精度はダントツに良く、小口径フルレンジの特性がよく出ている。容積が5L 近くあると、Markaudio OM-MF519もバランスよく鳴ってくれる。CHN519(2.6L箱)ではいまいちと感じたピアノもまずまずの音が出ている。応答がよく話し声もよく聴こえるので、TV試聴にも向く。
ユニット: PARC Audio 8cmウッドコーン・フルレンジ・ユニット DCU-F101W2
エンクロージャ:
ウッドポケットスピーカー工房さんが試作し、製品化はされなかったロシアンバーチ合板製エンクロージャ
バッフル口径 82mm, ネジ止め 93mm
サイズ(W,H,D): 130x170x170 (mm) (DCU-F101用 推奨寸法)
容積: (2.4L)
低音強めで、ニアフィールド向けだが、6畳間くらいであれば、全く問題ない。
定位がよく、ボーカルが鮮やかに聴こえる
能率で劣るので、メインシステムにつなげて、他スピーカーと比較する場合は、かなり音量を上げると良い感じ。
とてもコンパクトで、見た目もよくて気に入っているのだが、私の書斎の机は、多少スペースに余裕があり、Alpair6M の7L箱や、Fostex GX100BJを置いた方が良い音が聴ける。特にAlpair6Mは素晴らしく情報量が多いので、8cmウッドコーンの活躍の場は限られている。
もし、Tang Band W3-2141の4.8L箱すらおけない部屋で暮らすことになったら、この1台を選びます、コンパクトで、低音出るので。(狭い部屋というのが病室だったら、ヘッドホンですけどね。)
ガレージメーカー製小型バスレフ
スペック
サイズ(W,H,D): 130x230x177 mm
容積:約 2.6 L
Mark audio CHN519 (8cm):
高音が弱い? エンクロージャが小さいが、低音はそこそこ。
肝心のニアフィールドが苦手な感じ。エンクロージャの容積不足で、音のバランスが悪くなっていたようだ。
書斎からメインのオーディオ環境に移して、音量を上げて、少し離れた位置から聴いてみたら、広い音場とリアルな空間表現の素晴らしさに驚いた。なので、その後、何台かフルレンジを入手して、リアルさを求め、Alpair6M, Pluvia 7 HDとMarkaudioのユニットを入手するきっかけになった。
と、それなりに大きな影響を受けたスピーカーであったが、私がうまく使いこなせないまま、大学でとてもお世話になった先輩にお譲りした。もし、つき返されてきたら、いろいろ中をいじってみよう。
私が初めて手放したスピーカー。(2024年まで、この1台を除いてため込んできたが、そろそろ放出すると思う。)
サイズ(W,H,D): 100 x 100 x 125 mm (端子 15mm を含めると、140mm)
Fostex 8センチ キューブ型スピーカー (Fostex)
低音は出ないが、高音がきれいに伸びる。女性ボーカルにはっとさせられるときがある。
サイズ(W,H,D): 100 x 100 x 100 mm (ukigoke製)
Fostex P800K
これまでずっと6.5cmだと思ってたが、ユニットを交換しようと思って測ったら8cmだったのでびっくり。すぐそばに置いていたMark Audio CHN519と同じサイズだったことに気付かなかったとは。(でも、音としては、CHN519に負けないくらいがんばってると思っていた。容積の小さな箱への許容度は、CHN519より高いのだと思う。)
エンクロージャには、底面にパッシブラジエーターがつけられていて、なかなかよい味出している。現在は、P800Kを取り外し、後述の PLS-P830985を載せて使っている。
Peerless PLS-P830985 6.5 cm フルレンジ
上記のキューブ型スピーカーのユニットを Fostex P800K から Peerless PLS-P830985に換装。
サブバッフル(8cm→6.5cm変換アダプタ)をヤフオクで入手。3Dプリンタで精巧に作られていて、ばっちり。
エージング前
ボーカルの声色が不自然。
同じくエージング前のParc audio 8cmウッドコーン(DCU-F101W2)と比べて、クラスの違いを感じてしまう
エージング途中(5〜10時間)
ボーカルの声色が自然になってきた。ただ、やはり、何かくぐもった音色。
空間表現力も高い
同価格帯のMarkaudio CHN519とはエンクロージャが違いすぎて、直接は比較できないのが残念。
ユニットをハンダ付けしてしまったので、P800Kとの比較もできないのだが、全体的な音のバランスはPLS-P830985の方が良い。いずれ、同じサイズのキューブスピーカーを用意して、比較してみても良い。
10cmの普及版フルレンジ・ユニット。
メリット: 安定供給される。割とコンパクトな箱でも適合する設計のはずで、箱も完成品を入手しやすい。
音色がおかしく、私の好みではなかった。格安のP800Kの方が良い、とすら思えた。2kHzのディップのせいかどうかは分からない。
同じ10cmユニットであれば、Markaudio Pluvia 7 HDの方がペアで2000円ほど高いが、それ以上の性能を見込めるので、敢えてFostexの10cmユニットを選ぶメリットはないかも。(いずれ、半額近くの廉価版である Markaudio CHR70 v3とも比べる予定。) 序列
2-way スピーカーでは、200B > Chora 806 〜 Fostex GX100BJ > Parc Audio 15 2-way >> ES15。
Parc Audio 以上は、十分なスペック。ES15も、スピーカーの予算が5万円以下ならイチオシの選択肢となる。GX100BJは、Chora 806 の倍くらいするスピーカーなので、コストパフォーマンス悪いかも。
空間再現性においては、 200B > PARC Audio > ES15 > Chora 806かも。 Chora 806 は、中高音の音色の良さと、低音の応答の早さ・バランスの良さが優れる。(GX100BJはまだちゃんと評価できてない)
フルレンジは MAOP7 > Pluvia 7 HD > Alpair6M > Scan-Speak 10cm(5F/8422T-03) > KONOCOダブルバスレフ (Markaudio OM-MF519) 〜 Scan-Speak 5cm( 5F/8422T-01 , チャンバー型トランスミッションライン) 〜 NFJ訳あり特価4インチのバスレフ(この中で最大コスパのユニット) 〜 Scan-Speak 5cm( 5F/8422T-03 ) 〜 SPK Audio FR03E バスレフ> PARC Audio DCU-F131W(13cm) 〜 OM-MF5 ダンプダクト・バックロードホーン(面白い低音で、順位つけにくい) > DCU-F101WII(8cm) 〜 OM-MF4-Mica(チャンバー型トランスミッションライン) > KONOCOバスレフ (Markaudio CHN519) > Peerless PLS-P830985(6cm) > Fostex (8cm) 2023.11.13に8cm以下とNFJ4インチを聴き直して、序列を並べ直した。特に、OM-MF519のダブルバスレフは、以前に評価した時は、聴き慣れすぎて過小評価していた。NFJの訳あり特価4インチは相変わらず良い。
総合力では、MAOP7と200Bが頭ひとつ抜けている。MAOP7は、応答の速さが良いし、200Bはレンジの広さや空間的な広がりの良さに優れる。
2番手は Pluvia 7 HD。まだ最適化できてないので、MAOP7と肩を並べるところまでいくかも。
3番手は、Focal Chora 806とAlpair6M。両者には一長一短があり、情報量や空間再現性ではAlpair6Mのが優るが Chora 806には他のスピーカーにない個性がある。わが家にて、どちらか一方を手元に残すか選べと言われれば、Alpair6MがPluvia 7HDと同傾向なので、Chora 806の個性をとるし、他の場所で聴く一台を選べといわれればAlpair6Mを選ぶかな。
Scan-Speak 5cmも3番手。ボーカルがすごく良く、MAOP7を聴いた直後でもそれほど不満じゃないから、凄いと思う。また、小型ユニットで、就寝時の小音量睡眠導入剤としても秀逸で、使い勝手がよいのもメリット。
最後に、新品のスピーカー・ユニットの慣らし運転、いわゆるエージングについて触れておく。
エージングについて
エージングは機器に対しては劣化の意味が強い用語だが、音響機器の場合には、メーカーの提示する装置性能を満たすように実施する初期調整処理を指す。
基本的に、エージングにより、低音出力に変化が生じる。ただし、フルレンジ・ユニットの場合は、低音の振動の上に高音の振動が重畳するので、エージング中のある段階では高音の出方にも変化が生じたりする。
100時間程度が目安で、以下の傾向がある
フルレンジの場合:
最初、低音が出ない。高音は出るが、安定しないので、空間分解能がない。中音は特に問題なく出ることが多いので、中音の音質を、各種ボーカル曲で確かめる。
最初の10時間ほどの間に低音が出るようになる。その後も低音が安定するまでに時間を要することがある。
スピーカーを1本ずつ聴くと低音が出ていないことがよく分かると思う。
平凡な音に感じることが多い
高音が安定するまでに、かなりの時間を要すことが多い。空間分解能(コーラスの分離や、環境音の再生など)をモニタする。
30〜90時間の間のどこかで大きな変化を感じるハズ。1度だけでなく、何度か変化を感じるケースあり。
その間に、平凡な音ならまだしも、嫌な音がするケースが多々アリ、聴き疲れで頭が痛くなることもあり。
100時間経過すると変化を感じられなくなる(エージングが完了する)ことが多い。
私の場合、100時間以上同じ状態を維持できないので、もし変化したとしても、何が変化したのか調べることができない気がする。
2-wayも100時間が目安なのは同様
ツィーターはエージング不要と言われているので、ウーハーが落ち着くまでは、ネットワーク設定通りの音にならず、場合によっては箱鳴りや不快な音がするケース(Paradigm Premier 200Bの場合)がある。
なので、初めて購入するスピーカーは、エージングの終了した中古がオススメ