FR03E
書きかけ
コイズミ無線の特注品の8cmユニットであるFR03E(SPK Audio製)に関するメモ。
table: スペック
メーカー 名称 サイズ インピーダンス 出力レベル F0 Qts 開口径 ネジ止め位置 端子サイズ
SPK Audio FR03E 8cm 4 85.5 78 0.44 75.7 84.5 187(+), 110(-)
安価な8cmユニットながら評判が良いので、 4 ペアを購入した。いろんな箱を作って比較する予定。
F0=78Hzと低音のよく出るユニット。低音が良く出るので、サブウーファーなどを足さなくても使える、かも。
中・高音は軽やか。妙に軽やかと思うこともあるかも。
作例次第(私が組んだ事例)では、がさつ、というか、安っぽい音になる場合あり。
ピアノの音色、特に高音の鍵盤を叩きつけた時に変な付帯音があるような
弦楽器はグッド。ただし、聴き慣れてないので、当てにならない。
エンクロージャの試作・評価に適す
作例によっては、かなりの高解像度となる。エンクロージャ作者のスキルや設計に対して、かなり上の水準まで追随して応えてくれる
その上で、箱のサイズと費用を抑えることができる、たくさん試作して聴き比べられるので、箱の評価に適す。まさにスピーカー自作派のためのユニット。
その上低音が出るので、人に譲っても良し、手元に残しても良し。
入手性
コイズミ無線にて、3000円前後で購入できる。定期のセール時に2700円台で購入できる。自作箱の評価が目的であれば、安いのは正義。
2023年より前のことは知らないのだが、2023年6月頃にひと月ほど売り切れとなったものの、7月中旬には価格ほぼ据置で再販(2ヶ月待ち)の案内が出されたので、比較的安定的に入手できるユニットのようだ。
2024年3月に売り切れて、再販未定になっている。再販されることを祈るばかり。
フロントバスレフ箱(4.8L)にインストールされたFR03E
https://gyazo.com/fd89f24a21db91ac0338f968eb9b16bf
パッキンがはみ出ており、鬼目ナットにせず木ねじで留めているのは、私の腕のつたなさと手抜きのせいです。
バスレフポートは、手を加える必要あると思われ、ユニットに最適化できているわけではないが、それでも十分音楽を聴けます。
かなりボンついているはずですが、あまり気になりません。ダクトを少しふさいだ方が良いかも。
WinISDだと、バスレフの適正パラメータとしては、例えば、 容積2.75L, F0=65Hzくらいがよいみたい。
磁石で脱着可能な赤茶色のグリルをつけたら、こじゃれた感じで見た目的にも良いです。
(その後、この箱にはTang Band W3-2141を載せました。他にW3-2141にマッチした箱を持っておらず、また、W3-2141を聴かずに段ボール箱にしまっておくのはもったいなかったので。FR03Eについては自作(試作)の道を突き進む予定ですが、捗ってません。。。) OM-MF519が中音・高音・分解能でFR03Eに優るが、低音では、圧倒的にFR03Eに軍配が上がる。OM-MF519は8cmユニットの範疇にあるが、FR03Eは低音再生力で8cm超えしている。
FR03Eの再販が案内されたので、コストに言及すると、FR03Eが安い。コイズミ無線のセール時に、ペアで5500円程度となり、CHN519のセール価格より1000円ほど安価(OM-MF519がOntomo shopで破格の値段で売り出されることがあるが、少数しか販売されないので、例外とする)。
使い道
4ペア持っているので、まずは、以下の4種類の箱に入れて比較しようと思う。正確に言うと、密閉箱で低音ブーストして聴くと、他のほとんどの箱がひどく聴こえてしまう(ひどい)副作用があるので、バスレフをリファレンスにして、TLとBHBSと聴き比べる予定。
table: FR03Eをインストールした/して聴き比べたいと思うエンクロージャ
密閉箱(8L) 低音をイコライザでブーストしたら、素晴らしい低音。
バスレフ箱 試聴用の箱を他のユニット用にしたので、3Lくらいの小さな箱を自作する予定。
BHBS BHBSの第一人者の石田氏がFR03E用の箱の設計図をブログに載せておられるので、自作したいと思っている。
(続き) (その前に、第一人者の作例を学ぶべきと思い、)石田さんご本人の作例をヤフオクで入手してみると、
(続き) 低音の伸び・バランスの良さもさることながら、中・高音の解像度が高く、凄いの一言!
(続き) プロ奏者のアタックの効いた演奏の再現度は、15万円クラスの製品2-wayスピーカーと同等以上。
(続き) FR03Eは、安価だが、スピーカー自作者のスキルをとことん表現可能なユニットだと理解。
再び、売り切れで、今度は次回の販売未定となっている。FR03Cが、セール時の2800円台から3800円台と1000円の値上げになっていたので、FR03Eがもし再販されるとしても値上げになりそう。
再販の案内出てました。FR03Cと一緒に再販です。納期2ヶ月程度で、価格は据え置き、というか、私が最後に買った時より少し安いです。素晴らしい。
宮城のビルダの方が作られた4.8Lのバスレフ箱をヤフオクで入手し、新ユニットを載せてエージング中。
エンクロージャは、アカシア集成材(15mm厚)、側板に赤松集成材(18mm厚)が使われており、亜麻仁オイルフィニッシュで素晴らしい仕上がり。
76mmの開口径にしてもらったので、M3の鬼目ナットをぎりぎり打ち込めそうな気がしたが、エンクロージャの仕上がりが素晴らしすぎて、M3の埋め込みに失敗したくなかったので、M3の木ねじで取り付けた。M3を打ち込むのはMarkaudioの10cmユニットなどで練習してからにしようと思う。
ユニットのF0が78Hzで、ダクト共振周波数が79Hzなので、少しボンつくかも知れない。今は、エージングを開始したばかりだからか、ちょうど良い音。エージングが進んでボンつくようになったら、吸音材を詰めるよりも、ダクトの断面積を減らしてみようかと思う。
前提、経緯、目論見
FR03E のエージング(60時間目)
他のスピーカーに浮気していたので、3月から始めたエージングが延び延びになっていた。
エンクロージャ
8L 密閉箱。低音域を、イコライザで6〜10dBほど持ち上げて使用。
FR03Eは、Qts=0.44 , Vas=2 (L) なので、Qtc=0.75付近と設定すると、密閉箱の適性サイズはちょうど1L程度で、共振周波数が133Hz程度。
8Lにすると、低音域が多少伸びるもの、300Hzあたりからダラ下がりするので、そこから徐々にイコライザでブーストアップし、64Hzあたりでは6〜10dB持ち上げる(設定は適当。12dBまで上げると、持ち上げすぎと思う)。(箱のサイズは、8Lはでかすぎで、3Lもあれば十分。3Lで頑丈な箱にするのがよさげ)
密閉では低音が出ないフルレンジでわざわざ密閉を試すのは、ウーファーやミッドパスを購入して試行錯誤する経済的・精神的・時間的余裕がなく、フルレンジであれば、バスレフ箱などに入れるだけで手軽に活用できるから。また、だら下がりの低音をイコライザで持ち上げるのは、クロスオーバーの設計ほど大変ではないし、バスレフで低音を伸ばすよりも素性が良いような気がしていた。
良いイコライザ設定が決まったら、その結果をもとにDACのパラメトリック・イコライザを設定して、Apple Music以外でもブーストできるようにする目論見
所感
密閉箱 8L
当初、中・高音がチャラチャラとうざい感じしていた。密閉箱なのに吸音材を詰めてないせいかと思っていたが、耳が慣れたのか、エージングが進んだのか(高音のエージング?)、気にならなくなった。
低音は、イコライザで6〜10dBほどブーストしてやるといい感じである。
低音がリアルな気がする、私の錯覚かも知れないけど。ぼわんとしないので、ベースの響きが心地よい。
エージングが進んで、ブーストしない状態で低音・中音・高音すべて良くなってきた気がする。
密閉箱で音楽を聴いた直後に、メインのParadigm Premier 200B(2-way リア・バスレフ)を聴くと、低音の緩さ・ボワつき感がすさまじい(200Bは響き重視のスピーカーなので、バスレフポートからの音がかなり強力なんだと思う)。密閉の音は耳にかなり残るので、しばらく時間をおいてから200Bを聴くことにする。200Bの良さは違うところにある。 密閉箱を愛している人(=バスレフを嫌う人)が少なからずいる、ということを、実感をもって理解できた気がする。
今後の箱作りに影響すると思う。バスレフその他の低音の緩さとどう付き合うのか、FR03Eの箱作りを通して、何かヒントを得たい。
イコライザをいじっていて分かったのは、125Hzや250Hz付近が落ち込むと、貧弱な音になる、ということ。スピーカーは、低音の上辺がしっかり出てないと、ダメ。F0が100〜150Hzあたりの小型ユニットでは、なおさら、そのあたりがボンつかないようにする必要ある、はず、たぶん。
マーラーの1番の第二・三・第四楽章(ショルティ、シカゴ響版。いつも聴いてる小澤版は、イコライザのセットアップができてないので、ダメなのだ。)を聴いてみたが、いい感じ。
8cmでクラシックを聴くときは、マーラー1番の第二楽章で空間表現だけを評価することが多いのだけど、FR03Eの密閉箱(低音ブースト)は、若干音の軽さは否めないけど、音が再現されて実が伴っている感じで、第三・四と最後まで聴いてしまった。
低音をブーストしているとは言え、ここまで普通に聴けるのは、FR03Eのワイドレンジっぷりが素晴らしいからだと思う。1個3000円なので、コストパフォーマンス的にも感動モノである。
女性ボーカルが、かなり良い!
結論
8cmの安価なユニットでも、FR03Eのようなワイドレンジのユニットを使えば、音楽を楽しめる、と分かった。(自己満足)
いままで、10cm以上のユニットでないと低音が物足りないと思っていたのだけど、そんなことはないと分かった。ユニットやエンクロージャー次第ではあるけど、8cmでも使い方次第でずいぶん楽しめると分かった。
フルレンジ・ユニットを密閉箱に収めても、低音をイコライザでブーストすれば、心地よい低音が得られる、そういうフルレンジ・ユニットが存在することが分かった。
ヤフオクで入手した8L密閉箱との相性はとても良かった。まだ吸音材詰めてないし、シールも万全ではないので、もっと良くなるはず。
FR03Eの低音を鳴らすには、密閉箱+低音ブーストも選択肢のひとつ。
箱のサイズを抑えられるので、8cmユニットのコンパクトさをさらに活かすことも可能
イコライザやDSPは必須
Apple Musicなどデジタル処理でブーストする場合は、事前にサンプリングレートを上げる(オーバーサンプリングする)などして、振幅方向のダイナミックレンジを上げておかないと、音が歪む。16bitだと不足。
ユニット(特にセンターキャップ)も密閉対応である必要あり。フェイズプラグは空気漏れるのでNG。
今後
他の箱をいろいろ自作してみる。FR03Eが安かったおかげで複数ペア持っているので、同時に聴き比べるなど、有効活用する。
バスレフ(Alpair6Mでお世話になっている宮城県のビルダの作られた5L箱をヤフオクで落札して、インストールするつもり)
BHBSかダブルバスレフのいずれか、あるいは、両方を自作する
BHBS発明者で第一人者の石田さんがブログで提供されているBHBSの簡易図面を参考に自作する
共鳴管
ユニットが小さすぎる? 8cm向けの共鳴管の作例があれば、試す
トランスミッションライン
OM-MF519やOM-MF4-Mica向けの作例にあるチャンバー・トランスミッション型を作る予定
1〜3L程度の大きさの頑丈な密閉箱を自作する(8L箱を他のユニットに転用する前に、作る)
密閉箱が適するユニットの要件を調査する
気付いたら、売り切れになってしまっていた。NFJの訳あり特価の4インチ(フェイズプラグのついてないヤツ)も良かったのに、ついに、売り切れになってしまった。
「安価」で、かつ、「ワイドレンジか、ナローでも中音の良い」フルレンジ・ユニットが、短期間で売り切れになってしまうのはとても残念なことだ。NFJのは、OEMの売れ残りの訳あり特価品だから無理だと思うけど、FR03Eは、コイズミ無線の特注品なので、値上げしてもいい(って、1個6000円までが限界?)から、再販して欲しい。
余談(脱線)
自作スピーカーは、リファレンスとなるユニットとエンクロージャも安定供給されることが望ましいが、FostexのFE/FF系のようにクセのあるユニットだけが安定的に出されている現状は好ましくないと思っている。)
SPK Audio製の8cmユニット。Facebookの8cmクラブで、コスパの良い8cmユニットとして紹介されていて、確かに1個3,000円弱は安いと思ったので、ついつい4個をコイズミ無線で購入。
メジャーなユニットではないので、自分でエンクロージャを作って試行錯誤して、楽しんでみようと思う。
エージング経過
0時間目:
明るい音。Scan-Speak 5cm( 5F/8422T-03)のような鮮やかさはないが、中音が自然で、キレの良い高音を加えた感じ。8cmユニットのキレの良さが感じられて、ノリも良い。悪く言えば、ちょっと軽く、チャラチャラした音になる。 エンヤのCaribbean Blueが美しく鳴る。余っていた密閉箱に入れていて、低音が全然出てないので、この曲の良さが半減しているのだけど、それでも良し。
中音は自然。女声、男声とも良い。
モーツアルトの Cosi fan tutte のライブ感出る。
低音は密閉箱の調整ができていないのでかなり弱いが、悪くない。最適化したら良い感じ。バスレフ箱に移すつもりだが、他の箱も作ってみたい。
ダイアナ・クラールのL-O-V-Eが良い。
エージングしないうちから、好印象で、オススメのユニットであることがよく分かる。あとは、エージングでどうなるか。
25時間目:
環境音: 初めて、せせらぎを再生してみた。なんか今までと違う感じだが、水面の表現が素晴らしい。
コーラス: 音場が広くて素晴らしいが、音の分離はいまいちかも。中央部の焦点がぼけてる?箱がちゃんとしてないからのような気もする。
80時間目
60時間目まで、ろくに聴かないままエージングを進めてきたが、70〜80時間目の間に聴き込んで、密閉箱そのものは何もいじっていないのだけど、エージングが進んで、格段に良くなっていることに気付いた。
音場が広い。これは、幅の狭い箱を使っている効果かなー。25時間目にも同じ感想書いてたので、変わらず良し。
空間分解能、良くなった。不満なし。
中音、高音、低音(密閉箱+イコライザでブースト)、どれもいい感じ。フルオーケストラもポップスでも、なんでもOK。大満足!
女性ボーカルがかなり良い!
エンクロージャ
10cm バスレフ箱
手元の75mmのMDF製サブバッフルの精度が甘く、開口径76mmだったので、そのまま使えることに気付いた。忙しかったのと、このところ2-wayのスピーカーばかり聴いてるので時間とれてないが、密閉箱がうまくいかなかったら試す。
78mm 密閉型 実験箱
ヤフオクで入手。なぜ密閉型と言われても答えられないが、8Lあれば密閉で良い音出そうな気がしたのと、リアバスレフ用の穴を塞いである板を外してバスレフに変身させて遊べる箱だったので。
ラーチ合板(t12mm)、ただし、底面は、MDF(t13mm)。
SP:開口φ78
裏側が狭くなるようにテーパーがつけられており、ユニットのフレーム前側につけることを前提に設計されている。
FR03Eは、バッフル前面にとりつけ。サイズ的には前付け可能だったのだけど、フレームの穴が前付けに対応していないくて、前付けする準備をするよりも、さっさと試聴したかったので。
78mmだと、鬼目ナット埋めるスペースがとれなさそうだったので、2mmの下穴をあけて、木ねじでFR03Eを固定。ネジ穴の位置決め用に買っておいたトレーシングペーパーが役立った。
(FR03Eの試聴を終えたら、NFJの76mmを前付けで、バッフル裏面に取り付ける予定)
サイズ
130 W × 285 D × 330 H 細い
容積: 約 8.2 リットル
吸音材;全面プレスウール5mm貼り、背面は50mm厚さの化繊フェルト
吸音材が足りないのは明らかなので、手元にある吸音材を目一杯詰めてから、調節する予定。でも、最初としては良い音。
背面板
脱着可
塗装
未塗装だが研磨済
表面がとてもきれいなので、クリアで塗装する予定。オスモカラー・ノーマルクリアを使う。
8cm 用 4.8L バスレフ箱
ヤフオクで入手
FR03E用に76mmの穴を開けてもらった。
できれば、鬼目ナットを打ち込みたいところ。