2024年4月の更新ノート
from 「どうせ記事にしきれないメモたち」の供養祭
GTD
1920年頃の日本の知識人
複雑な人生ゲーム
SOLID原則
Firefoxのアドオンを自作する
Workflowyの自作ショートカットキーを常駐させる自作アドオン
手帳とノートの違い
ユビキタス・キャプチャー
千のリスト理論
千のリスト、万のノート
人の振る舞いを規定する4つの原理
言葉についてのノート
アンビバレント理論
LATCH
Bicycle for the Mind
それは自転車か?
IEA方式
IDEAシステム
「選択と集中」から「分散と多様性」へ
配信
サラダとしてのノート術|倉下忠憲
ライフハックがある生活 | R-style
知能と知性の違い - by 倉下忠憲@rashita2 - トンネルChannel
## 2024年4月着想メモ
### 個人主義の弊害
すべてを自分の「圏内」にしてしまうのが、ある種の個人主義の弊害なのだろう。
当然それは権能の感覚と結びつくし、それが挫折や傷つきの感覚とも結びつく。
### re:start式ノート術
https://twitter.com/yamauchitomoki/status/1774609248678502874
これまで書いてきたエッセイのタネや書籍構想やメモ等をすべて活かそうとするのがダメなのだろう。その都度新しいページを作って過去に書いたものはtodoくらいを残して忘れていくのがいいのかもしれない。
これは「改行する力」でもある。
### 変化の萌芽
何かを口にしてしまっているという時点で、萌芽がそこにあるだろう。
### 気負いすぎてはいけない
気負いすぎてはいけない。気負うと動きが鈍くなり、視野が狭まる。
### フォントサイズの違い
推測だが、自分が書いた原稿をチェックしているエディタのフォントサイズで、より書き足したくなるか、そうでないか、という具合が変わってくるのではないか。
### 手入れを続ける
Take care of your digital notebook.
気がついたけども、「どう手入れするか」ということ以上に、「手入れを続ける」ということが重要。"どう"は後からついてくる。
「入れっぱなしでいいですよ。あとはよしなにしておきます」というのはこの逆。
「手入れを続ける」間は、つねにフィードバックが発生する。それが鍵。
### 二項が対立していない
何かが構築されているとして、その構築を成り立たせている二項対立の手前で考えることが脱構築だとして、そもそも何も構築などされておらず、ただ空気だけがそこにある場合は、何が可能だろうか。
### 勇気と間違える
いろいろなことが「勇気」の問題を根っこに持っている気がするな。
僕たちはたぶん「間違えること」をあまりにも禁じられすぎている。
間違える勇気や、失敗する勇気。
### 複雑な倫理
大工でも漁師でもセールスでも、なんでもいい。何かになることで、人はその役割に合わせた倫理を確立していく。真剣にやればやるほど、その度合いは高まるだろう。たくさんの何かに「なる」 ことをすればその倫理は複雑になっていく、のかもしれない。
### プラグマズティックなノウハウ
完璧な方法によって問題なく進めていく、というよりはある程度機能する方法をベースに、何か問題が起きたら対処できる引き出しを増やしていく、という進め方。
### 意識の仕事はこぢんまり
皆、意識に仕事をさせようとしすぎている。もっとこぢんまりでいい。
### 象徴性が死につつある
何が死につつあるかと言えば、象徴性がそれだろう。
すべてが「言葉通り」になっていく。魔法が失われる。
### 形容詞を削れ
文章を書くときに形容詞や副詞を削れと言われるのはなぜなのか。削ることで得られる効能ではなく、なぜ第一項で私たちがそれらを書いてしまうのか、という疑問と、そうして書いてしまうものを削るということの意味。
### 気持ちの深さ
慈悲深いとか執念深いとかは、「深さ」であり、気=気体のメタファー空間とは違った場所に位置していそう。
### すべてを賭ける機運
なんというか、Bという機運になったら「ともかくBだ」となって、それまでAがなしていた役割がまるで顧みられなくなる風潮がある。
そこではすべてが賭けられているので、「負ける」ことができない。
### 一つひとつ進めていく
結局のところ、一つひとつ進めていくしかない。複雑な何かを導入してもそれは変わらない。
### 話すように書く
自分の中にある、過剰に厳密さを求めるディスコースをいかにずらしていくのか。その方策の1つが、「話すように書く」であり、実際に、「話して書く」はその実践だろう。
### かつての知的生活
かつての知的生活は教養主義のなごりと、精神的充足感を求める物質消費主義への争いでもあっただろう。では、現在ではどうか。
### 真理を競わない
二つの相反する項があり、そのどちらが真理かと問えば対立することになるわけだが、その問いを離れたら並立はできる。
### 挑戦する勇気
April 06, 2024 at 09:28AM
挑戦する・冒険する、というのは簡単だが、実際にやるとなるとさまざまなリスク計算が立ちはだかり、それを超えるための勇気が必要なる。計算機能が壊れている人には不要な勇気が。
オマージュで言えば、『失敗する勇気』や『間違える勇気』。
『自分で考える勇気』や『答えを急がない勇気』など、こういう領域では「勇気」が必要とされる。でもって勇気とは限定的な”合理"でゴーサインを出せないものへのベットでもあるだろう。
### いろいろな形の最善
いろいろな形の最善がある。先回っての「正解」はそこにはない。
### 文脈と歴史
先月は群論を学んでいて、今月は哲学史とネットワーク科学を学んでいる。まったく脈絡がないわけだが、脈絡をつけようしていないのだからむべなるかな。
そうは言ってもすべてをフォローすることはできない。何かを選ぶことが必要で、その選択の痕跡が歴史として刻まれていく。無限を欲するのはそのような歴史の否定でもある。
### 思考における再帰
April 06, 2024 at 09:15AM
何かを再帰的に適用できるようになると幅がぐっと広がる。しかし"終了条件"も合わせて考える必要がある。
### 生きること
April 06, 2024 at 09:52AM
自分がどれだけ自分の思い込みの中に生きてきたのかは、「生きてみる」しかないのだろう。
### 熟達とノウハウ
April 06, 2024 at 02:35PM
熟達の度合いによって技能は変わり、技能が変われば有用なノウハウも変わる。
### カード化の難しさ
April 06, 2024 at 04:11PM
カード化というのは、こういうふんわりしたタイトルづけだとまずうまくいきません。
[!Image from Gyazo(https://i.gyazo.com/f3f467a8200eca7704c1c739452882f2.png)](https://gyazo.com/f3f467a8200eca7704c1c739452882f2)
で、なぜこういうふんわりしたタイトルになるかというと、この文が2〜3のトピックが混ざっているからです。それを分離することがカード化で、この行為がatomicと呼ばれるのもそのためです。
でも、文章の「ネタ帳」ならばこういう書き方でOKです。この差異を捉まえられるかどうか。
問題というかややこしいのは、「読み返して脳を発火させる」という機能では同じことをしている点。だから、極論すればどちらも正しいやり方と言える。これが決定打を見つけられない理由でもある。どっちでもいいっちゃいい。
### 刺激で思考をドライブする
April 07, 2024 at 11:06AM
思考は刺激への反応なので(あるいはそれを利用するから)、何かについて考えるときは、そのことについて書いたものを読むのが手っ取り早い。
### タスク管理について
タスク管理について考えるとして、まずどんな風に管理しても構わない、というのがスタート地点としてある。その「どんな風にも」には管理しないことも含まれる。で、どこまで完璧なタスク管理をしたところで、すべてが思い通りに行くわけではない、という帰結がある。この間で考えを進めていくこと。
### 人が生きること
April 07, 2024 at 09:55PM
人は、パンとバラによって生きる。
### 人は影と共に生きる
April 08, 2024 at 03:40PM
葛藤とは影だ。人は自分の影と共に生きる。
### イカロスの翼
April 08, 2024 at 03:43PM
自分の特権性だけを高めることを解放と呼ぶならば、それはイカロスの翼になるだろう。
公というよりも、公であろうとする意志。たぶんそれは特権化の具合と関わっている。
### コードが複雑すぎる証左
April 08, 2024 at 04:33PM
小さなバグを見つけて、瞬間的に修正しようと取り掛かれないならば、コードが複雑すぎるのだろう。
### 進め方の構造
April 08, 2024 at 08:19PM
まず観察し、そこから仮説や仮テーマをつくる。しかるのちに実際に試してみる。その結果を観察し、あとはループが回っていく。そうした過程全般において、記録は行為を下支えする。さらに、その進行において学ぶ・研究が前に進んでいく。
これだけだと単純な線形のプロセスだが、仮説を間違えることもあれば、遊びの実践もあるので直線的な進行にはならない。
そういうモデルを考えられそう。
### 現場に則した改善のアイデアはどこから来るのか
April 08, 2024 at 08:32PM
トヨタ生産方式では、実際にものを作っている現場の行員に権限があり、(現場のことを一番よく知っているから)改善のアイデアもその価値を認められているという話だが、もし何かを実際につくっているのがロボットやAIの場合、改善のアイデアはどこからどのように生まれてくるのだろうか。
### 何を固定するのか
April 08, 2024 at 09:01PM
「自分は間違っていない」という信念を絶対に動かさないならば、世界の認識を相当歪める必要があるだろう。
### 自分の興味と役立つこと
April 09, 2024 at 11:37AM
Aをやるためには前提としてZがあった方が便利なんだけど、というとき、他の人に役立つのはAではなく Zだったりするのが難しいところ。
つまり、自分としてはAをつくるついでとしてZをつくっているのだけども、そのZの方がより大きなバリューを生む、というような。
### 大きな物語の終焉
April 09, 2024 at 07:53PM
ところで、大きな物語が終わったことと、大きな物語が終わったという大きな物語にいることは区別可能なのだろうか。
### 余計なことを考える力と考えない力
April 10, 2024 at 03:40PM
余計なことを考える力と、余計なことを考えない力の両方が必要な気がする。
### 不安の現れ
April 10, 2024 at 04:42PM
ある種の不安定さ(もっと言えばその受容不全)が、徹底的な肯定や、絶対的な否定という形で現れているのかもしれない。
### TODOリストの作り方
April 10, 2024 at 07:37PM
「気持ちの良いTodoリストをつくる」。心踊る必要はない。ただ、絶望感に彩られたものは避けること。
### Re:vision的アプローチ
April 10, 2024 at 07:58PM
Re:vision的アプローチは、理想を現実化するものではないし、現実を理想に置き換えるものでもない。現実を現実として見据えながら、その横目で理想を捉え続けることである。
### 反応を抑えることで得られる力
直情的な反応をいったん抑えることで別の方向へ動くためのエネルギーが得られるのではないか仮説。
### すぐに書く、寝かせてから書く
April 11, 2024 at 12:40PM
ざっと本を読んで三日くらい経つと、もうその感想を日記に書くのすら難しくなります。
一方で、時間が経ってみないとその本ってどういうことだったのかな、というのは見えてきません。波が少し落ち着いてからでないと観察できないことがあるわけです。
### 魂
April 11, 2024 at 10:05PM
不滅の霊魂としての魂があるのかどうかは別にして、意識を持った主体の、ある生の質感としての魂というのは想定できる気がする。
### わかるための方法
April 12, 2024 at 12:55PM
それはそれとして、「言葉にしようとして生まれるもの」があって、認識の言語化をすべてアウトソーシングしていると、生成されないものがあるとは言えるだろう。もちろん、「そんなものは手にしなくても構わない」という態度はありえるとして。
まず、観察がある。観察の中で何かが育まれる。そして、それを言葉にする。あるいは何かしらの形で表出しようとする。その行為の中で、遡及的に「自分が持っていたもの」が明らかになる。つまり、「わかる」ことが一つ増える。
→生きること、外部と関わること
### わかってしまう危うさ
April 12, 2024 at 03:44PM
たぶん認識も真空を嫌う。それっぽいものをぐんぐん吸い込む。ろくな検査もなく。そして「わかって」しまう。その危うさはあまり教えてもらわない。
### 言語化
April 13, 2024 at 09:24AM
他人が言葉にしたことで、自分の「言語化」を済ませたことにしてしまう人が多いのは、日常的に言葉にしないで(言葉化を経由しないで)考えている人が多いということなのだろう。
どのタイミングで「言語」が出てくるのかはさておき、どこかでは言語化は通した方がいいと思う。
### 内側と外側と
April 13, 2024 at 03:12PM
「いかに生きていくか」において外的なものが頼りにならなくなると、内的な探究に眼が向くわけだが、案外どっちも同じものを見据えている場合が多い。
### 工夫ができない状態
April 14, 2024 at 08:04AM
「工夫ができない」とは、工夫の仕方を思いつかないとか工夫する余地が見つけられていない、という感じなのだろう。
### 破綻前提の競争力
April 14, 2024 at 01:29PM
適切な対価以上の労働力を働き手が提供していたことによって維持されていた"競争力"が解体されつつある、というのが現状の日本の状況だろう。
競争力というだけでなく、学校教育の維持もそうした無理によって成り立っていたと感じる。
あと、働き手が適切に”訓練“されているなら、マネージャーのスキルが低くても回る、という状態はあって、それも崩壊してきている。
### かもしれない、が生むもの
April 14, 2024 at 09:21PM
「かもしれない」は、希望を生み、後悔を生む。倫理もまた。
### サポートする方向
April 14, 2024 at 10:36PM
最前線で引っ張るという動きもあれば、最後尾で押し上げるという動きもある。
### エッセイと随筆
April 15, 2024 at 01:59PM
批評と文学と日記が交差するところが随筆なのではないか。
一方で僕が「エッセイ」と呼ぶものはそれとは少し違っている気もしている。
### 日本式仕事術
April 15, 2024 at 02:33PM
悪い意味ではなくむしろ肯定的な意味での「日本式仕事術」なるものがあるのではないか。
というのも、海外のそれは行動というものにあまりに注力しすぎている。行動主義的な仕事術。
### 自分、相手、世間
April 15, 2024 at 04:03PM
自分がそうだからといって相手もそうとは限らないし、世間一般がそうとも限らない。それぞれを区別すること。
### 概念という思考道具
April 15, 2024 at 04:14PM
「社会通念」という語彙を獲得していると、「社会通念でしかない」(真理とイコールではない)と考えられるようになる。言葉(概念)が思考の道具というのは、つまりはそういうことだろう。
### 知っていること
April 15, 2024 at 08:20PM
センスオブワンダーを育むことなく、すべてを「知っていること」に回収してしまう。それはそれで一つの在り方だとしても、ちょっと怖さがある。
「目覚める」というのもそういうことなのだろう。知の総体を拡張しないままに知識が挿入されるから、「賢く」なってしまう。
何かを知れば知るほど、どんどん「馬鹿になる」というとき、知の総体が拡張されている。
拡張しないことの何が悪いのかと言えば、別に悪くはない。むしろその方が生きやすい場合すらある。
何かを新しく知ることが「学ぶこと」だとして、「学ぶこと」を学ぶことがどこかで必要になるのだろう。
### メソッドの味わい
April 17, 2024 at 08:39AM
当人の経験と試行錯誤の歴史からにじみ出てきたメソッドというのは、味わい深いものが多い。逆に、受け売りだけのメソッドは味が薄い。
### 問題解決と時間
April 17, 2024 at 10:01AM
即時の解決策に頼れば頼るほど、解決するにはどうしても時間がかかる問題が「解決不能」になっていく。
解決できる問題の数自体は増えるけども、同時に解決できない問題も増えていく。しかも、よりクリティカルな問題が解決できなくなる、という懸念もある。
### 実験指向
April 17, 2024 at 01:07PM
実験指向の人にとっては、行為は試行であり、結果はデータとなる。
### 文体の変容
April 18, 2024 at 06:55PM
文体というのはフィジカルなものという感覚があるので、文体の変更は肉体改造的な趣を感じる。
### 全体論だけでは
April 20, 2024 at 11:12AM
還元的な見方をすべて否定して、すべてを全体的に扱うと、なんでもあり感になってしまう。できるだけ、両方に視線を向けるようにしたい。
### 公共のイメージ可能性
April 20, 2024 at 11:20AM
「公共」というのは抽象的な視点なので、抽象的なものが扱えないと「公共」もイメージできないだろう。一方で、それがイメージできなくても公共的に振る舞う、ということは可能かもしれない。
### ツイートは二度見する
April 20, 2024 at 11:26AM
「二度見した」という言い方がありますが、誰かのツイートにリプライするときは、三度見くらいした方がいいですね。できれば前後のツイートも。
### 何を求めて本を読むのか
April 20, 2024 at 11:59AM
「読了後のスッキリ感が無い」ということが低評価の理由として提示されていたのだが、何を求めて本を読むのかは実に多様だなと思う。
### 思考の問題
April 20, 2024 at 12:49PM
程度の問題や濃度の問題が扱えないことの弊害、というのがありそう。
### 自己啓発とのつき合い方
April 21, 2024 at 09:19AM
他者に(暗黙にでも)強制される自己啓発からいかに距離を置くか。
日々の生活に対する工夫という観点の採用が、ニューソート/セルフヘルプ/自己啓発の文脈から、僕たちの日常に向ける創造性を切り離すことにつながるのではないか。
すべては日々の生活が起点であって、さまざまな工夫はそのための道具でしかない。その工夫には、計画や戦略や理想や目標やらも含まれている。それらを生活よりも上に位置させないこと。あくまで道具として使うこと。その観点から再検討が進められればよい。
この話と「文脈」についてを関係させられないか?
### 本を読むこと
僕の中では「パズドラ」や自己啓発書は、本を読むことと連続的なものなので、それらを対立項として捉える視点はなんかちょっと違うんじゃないかなという気持ちはありますね。
コントローラブルとノイズとのバランス(程度)こそが問題だと思うんだけども、そのどちらかに振れてしまうことが多い。どちらに振れるにせよ、結局ノイズレスになっている。
### 文章を音楽的に捉える
April 21, 2024 at 01:10PM
文章を音楽的に捉えるというのは、少なくとも二つ要素があって、一つは単純に音のリズムとして、もう一つは意味の多層性について。他にもあるかもだけど。
### システマチックではないシステム
April 22, 2024 at 08:39AM
妙な表現になるのですが、システマティックではないシステムというのが有用。
### 私たちに与えられるもの
April 22, 2024 at 03:41PM
組成された知識を教えてはくれるが、知識の組成の仕方は教えてもらわない。
### ポストモダンな意識
April 22, 2024 at 05:23PM
情報が刹那的高速的になり歴史的感覚が消失してしまうと、モダンに対する問題意識が欠落したままポストモダンが語られて変な感じになる、みたいなことがあるのかもしれない。
### 学習と安心感
April 24, 2024 at 12:12PM
学ぶことを続けるうえで大切なのは安心感で、「わかりやすさ」はそれを構成する一要素でしかない。
学校が閉鎖的な空間なのも、安心感と関係している。
結城先生の本は、近年特にこの安心感が意識されていると思う。
### システム思考
April 24, 2024 at 03:35PM
ある力が働いていて、その力が強すぎるために起こる問題があるとして、そこに対抗するために別の力が役立つという話があるとする。その全体像を見据えずに、その別の力さえあればうまくいくと考えてしまうと結局別の問題が生じることになる。
### 自我の守り方
April 24, 2024 at 03:41PM
クリティカルな自問を避けるという「保全」方法があるのだろう。
### 属性と特性
April 25, 2024 at 10:26AM
ある属性と特性を強く結びつけると、別の属性でもそうした特性が生まれ得る点を見逃してしまう。
たとえば「有害な男性性」が、提喩のように男性=有害のような構図を生みだす。同種の有害さが、権力構造などによって女性にも生じるという視点が見失われる。
### 本を読む段階
April 25, 2024 at 10:48AM
新しい分野の本を読むときは右も左もわからないから何にでも「ほぉ〜」と驚けるのだけども、少し慣れてくると一定量の"知識"を獲得して、その観点から批判的に読むようになる。イキっているのがこのくらいの時期。で、さらに進むとそれぞれの本の工夫が見えるようになってきて、また驚けるようになる。
### 文章とリズム
April 25, 2024 at 09:44PM
音楽的な文章の先には、呪術的な文章がある。
あるいは、呪術でこそリズムは不可欠。
### 自覚する力
April 25, 2024 at 10:34PM
それにしても、世界に対して憤りを感じているその瞬間に、もしかしたら自分の何かしらが間違っているのかもしれないと、そう思いを馳せられるなら、それを理性と呼ぶか何と呼ぶかはさておいて、たしかに稀有な能力(スキル)ではあるのだろう。
### 立体感のある視点
April 26, 2024 at 11:47AM
ある対象について、角度を変えて、繰り返し問いを投げかけ続けることで浮かび上がってくるものがある。たとえばそれを立体感と呼ぶことができるだろう。瞬間的に判断して次々に進んでいくスタイルでは、そうした立体感は出てこない。
### 文脈の意識
April 27, 2024 at 07:56AM
文脈を意識するとは、深さを意識することだ。あるいは深さの程度に自覚的になるといってもいい。
### 知的な変化
April 27, 2024 at 08:52AM
ある種の知的な営みとは、自分の中にある解釈装置(関数でもいい)を変化させ続けていくということなのだろう。
でもってそれは、対コンテンツという構図だけで決まるものではない(つまり、どんな本を読めばいいかという話だけでは決定できない)。自分が置かれた環境や、身体的な状況(たとえば年齢)が関わってくる。
### 本を読む
本を読むというのは、どの本を読むか、どんな本を読むか、どんな本を読んできたのか、といった要素が関係するので、「本を読めば○○」とは言いづらい。
### 70年代の市民の要求
『柔らかい個人主義の誕生』に、70年代から一般的な市民が生身のサービスを要求し始めたとあって、たとえばファミレスは食事内容よりも「給仕されている」雰囲気(幻想)にお金を払っているとあるのだけども、今はもうそれすらも成立しなくなりつつある。
### コスパの視点
April 28, 2024 at 09:21AM
いまでは「コスパ」は安いほうがいい的な感じの話だが、高すぎなくてもよいという方向もあるわけで。
### 勉強するとは何か
April 28, 2024 at 12:06PM
「頭の中だけでは勉強できない」というのは、勉強するとはそもそもなんぞや、という話に関わってきますね。
### 物語る力
April 29, 2024 at 08:28AM
人は自分の物語の中で生きている。だからこそ物語る力は大切で、それが語り直しを下支えしてくれる。
### ノウハウの適用領域
April 29, 2024 at 10:02AM
知識やノウハウの適用領域を間違えているだけの話を、その知識やノウハウが役立たない(あるいは無意味)だと言ってしまうのはちょっと乱暴ですね。
### 日常的に否定に晒されていると
April 29, 2024 at 02:13PM
たぶん、現代人は日常的に否定にさらされすぎているのだろう。そうなると、自己弁護とかエクスキューズとか見下しとか非難とかが真っ先に顔を出すことになる。
### 論理展開のダイナミスク
April 29, 2024 at 05:25PM
『思考のエンジン』において「論理的展開のダイナミクス」が指摘されているが、たしかに論理的には整合していてもダイナミズムを感じないものがある。でもって、それは少々退屈なものになりがち。
そうしたものは当初想定した結論があり、すべての素材はそれに整合するように整えられる。言い換えれば、ディティールが無視される。結果、もしディティールを追いかけていたら変化したはずの「結論」がそのままの状態で保全される。非常に「お行儀」はよいが、思考的インパクトは小さい。
当初考えていなかった結論にたどり着く、というのは当初時点の視点から見れば「ノイズ」によって変容してしまった、と言える。そういう議論の進め方がダイナミズムということだろう。でもって、アウトライン・プロセッシングとはそれを支える技法と言える。
### 思考のレンジ
April 29, 2024 at 08:32PM
思考のレンジを限りなく狭くしておけば、常に「正しく」いられる。
### ノイズと共にある
April 29, 2024 at 09:19PM
ノイズと共にある、ということは、賭けるということであり、つまりは冒険するということだ。
### 自分の主張への姿勢
April 29, 2024 at 09:26PM
どんな主張もまったく自由なのは確かだとして、自分の主張にどのような姿勢を持つのかは別問題としてある。
### 文章を書く人の特徴
April 29, 2024 at 09:45PM
7:3くらいの割合で、文章をよく書く人は否定性を持つ傾向がありそう。どういう形でそれが出でくるかはさておき。
### 調べるが行われない
April 30, 2024 at 08:06PM
インターネットを検索するという行為のが「ググる」と呼ばれるようになっているわけだけども、現状はもうトップの項目をチラッと見るだけで終わりで、検索結果を一つひとつ見ていき、それらの情報を統合するような「調べる」はほとんど行われていないのだろう。
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