核(カーネル)
核(かく、kernel カーネル)
$ f: A \to B の送り先が$ B の単位元になるような$ A の元の集合
$ B 部分は余域(codomain)だったり、値域だったりいろいろ呼び名がある
$ \mathrm{Ker}(f) は写像を与えると$ A の元を返すような関数にも見える
群論における核
群$ G_1, G_2 、写像$ \phi : G_1 \to G_2 とする。 $ \phi が準同型のとき、$ \mathrm{Ker}(\phi) := \lbrace x | x \in G_1, \phi(x) = 1_{G_2} \rbrace を$ \phi の核(kernel)という。 $ x : $ G_1 の元
$ 1_{G_2} : $ G_2 の単位元
読み方: $ \phi のカーネルは$ G_1 に属する元$ x のうち、$ \phi(x) の結果が$ G_2 の単位元であるもの
線形代数における核
$ A が$ m \times n 行列、$ x は$ n 次元の縦ベクトル、$ \overrightarrow{0} は$ m 次元の縦ベクトルとすると、
行列$ A に対して、$ Ax = \overrightarrow{0} を満たすベクトル$ x の集合を$ A の核(kernel)という。
他の定義例
体$ F 上のベクトル空間$ V, W があって、写像$ f : V \to W の点$ x \quad (x \in V) を$ f の核、カーネルと呼び,$ \mathrm{Ker}f と書く。$ \mathrm{Ker}(f) とも書くかもしれない。 $ V の元が写る先の$ f(x) 、$ W の部分集合を像と呼び、$ \mathrm{Im}f と書く。$ \mathrm{Im}(f) とも書くかもしれない。
確認用
Q. カーネル$ \mathrm{Ker} (f) とは
Q. 群論の核の定義
Q. 線形代数の核の定義
関連
参考
【代数学♯21】核と像 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Bcb3LqzdGmE
https://youtu.be/FzTr-468G0w