自粛警察の問題点は作者の権利を代弁すること
一次著作者の財産権を侵害するな。何をしたら権利侵害かを決めるのも一次著作者の権利なのでこれも侵害するな。二次創作に関わる人の基本のキだな。
二次創作が一次著作者の財産を毀損することも、二次創作を勝手に自粛することが一次著作者の財産を毀損することもある。そのどちらが財産権の侵害かを決める権利すら一次著作者のもの。
もう少し説明が必要
財産権を侵害しないことを重視するなら二次創作自体をしない方が良い
実際に侵害するかどうかは裁判で決まる
でも裁判と作者が不快に思うの間には溝がある
これをどう評価するかは人による
作者の気持ちを尊重しよう、というのは実際に二次創作をしている人の多くが思っているはずだ(もし心底は思っていなかったとしても、少なくともSNSではそう発言するはずだ)
勝手に自粛することが財産権を毀損することに関する判例を自分は知らない
訴えようがない気がする
二次創作をして欲しいIPホルダーが、「あの二次創作はしない方がいいんだ!」という活動をする人に訴訟する?
そんなシチュエーションは聞いたことがない
エログロ系について触れる規約(触れない規約はおそらく規約を作る意味が薄くなる)が出るとこの視点がない強めの意見が出る
Q. あからさまに「やばそう」なのでいいんじゃないの?
気持ちはわかることもあるが、そうともいいきれない
あなたのやばそうと権利者のやばそうが一致する保証がない
でも権利者以外の第三者は権利者ではないので、権利者の気持ちを代弁することはできない
YouTube等でも権利侵害の異議申し立ては本人以外できない
賠償請求するも、黙認するも権利者の権利である
Q. 権利者がダメって言ってるし
本当に明確に言ってる?
明確と言うのは想像の余地なくということ
「禁止」と「控えるようお願い」には文面上かなり大きな溝がある
規約の文書は法律の条文のように読むことを想定している
「お願い」とすると、解釈に幅を持たせられる
「いやがっているからやめとこ」と考える人もいる
「訴訟する程度には嫌がられていないから大丈夫」と考える人もいる
禁止は、この幅をかなり狭められる
例えば『SSSS.GRIDMAN』二次創作物のガイドラインでは次のように記述された
上記「素材の利用について」に則って、制作・頒布してください。但し、公序良俗に反するもの、他者の権利を侵害するものなどは禁止します。
「公序良俗に反する」のラインは曖昧だが、禁止と表現されたことで特にエロパロは保守的に自粛した人も多かった(要出典)
代弁の怖さは、間違うこと
人の意見は本当に多様であって、「間違わない」と思っていることでも間違えてしまう
これはn=1なので一般化できないが、異なるだろう
というような考察をまとめると以下のようなツイートになると思う
@ruruPsan: ウマ娘に限らず、公式が二次創作ガイドラインで言ってることってのは「そういうのがあったら私たちは削除要請することもあるよ(削除するしないはこっちが勝手に決めるよ)」であって、ユーザがガイドラインを黄門様の印籠のように振りかざしてそれっぽい創作を糾弾して良い権利を与えてる訳ではない