MMT
Modern Monetary Theory
和訳:現代金融理論
「政府予算や財政赤字は完全雇用やインフレを実現するために積極利用すべし」というような主張
歳入があるから歳出できるという主流の考え方とは異なる
2020年現在、経済学者としては異端の主張
しかし、主流派が反論しなければいけない程度に議論を呼ぶぐらいのサイズになっている
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MMT (Modern Monetary Theory、現代貨幣理論) の代表的な論客には以下の人物がいます:
Stephanie Kelton: ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の教授で、『デフィシット・ミス』の著者です。彼女はMMTの中心的な広報者の一人で、公共政策におけるMMTの応用について広く講演しています。
Warren Mosler: 経済学者であり、MMTの先駆者の一人。彼はMMTの基本原則を提唱し、多数の論文と『セブン・デッドリー・イノセント・フラウズ・オブ・エコノミック・ポリシー』という書籍を通じて、そのアイデアを普及させています。
L. Randall Wray: ミズーリ州立大学カンザスシティ校の教授。『モダン・マネー・セオリー:金融体系への現代的なアプローチ』の著者であり、MMTの理論とその政策への応用に関する多くの著作があります。
これらの人物はMMTに関する主要な理論的枠組みを提供し、公共政策へのその応用について広く議論しています。
基素.iconmmtの基本的なアイデアは
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MMT (現代貨幣理論) の基本的なアイデアは以下の通りです:
国家は独自の通貨を発行する主権者: 主権国家は自国の通貨を無限に発行できるため、従来の理解とは異なり、税収や借入によって資金を調達する必要はない。
税金の役割: 税金は政府が通貨を価値あるものにする手段の一つで、インフレを制御し、経済内で通貨の使用を強制するために使用される。
失業は政府の政策選択の結果: MMTによれば、完全雇用は達成可能で、政府が適切な支出政策を採用すれば、任意の失業は防げる。
インフレへの関心: 政府支出が限界を超え、経済の実質資源(労働力や原材料)をフルに活用している状況でのみ、インフレが問題となる。政府の支出は実質的な制約によってのみ限定されるべきで、人為的な財政的制約によってではない。
公共政策への応用: MMTは教育、公衆衛生、インフラにおける大規模な政府支出プログラムを支持する理論的根拠を提供する。これらの支出は経済を活性化し、社会的利益を提供する。
MMTは、政府の財政政策と金融政策の役割を再考し、経済的不平等や失業といった問題に対処するための新しい枠組みを提供します。
基素.icon無限に発行したらインフレする
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はい、その通りです。MMT (現代貨幣理論) もこの点を認識しています。主なポイントは以下の通りです:
インフレ管理: MMTは政府が通貨を無限に発行できると主張しますが、それは無制限に支出すべきだという意味ではありません。理論は、経済がその生産能力の限界に達した時、つまり全ての労働と資源が使用されている時にのみ、政府支出がインフレを引き起こす可能性があると指摘しています。
税金の役割: MMTでは、税金は政府の収入源としてではなく、インフレを管理し、経済内での通貨の価値を安定させる手段として重要な役割を果たすと見なされます。政府は税金を使って経済から過剰な通貨を吸収し、インフレを防ぐことができます。
政策のバランス: MMTの支持者は、政府支出と税政策を適切に調整することで、経済の成長を促進しつつインフレを制御できると主張しています。完全雇用と経済の安定を目指す政策が重要であり、単に通貨を無限に発行することが目標ではありません。
要するに、MMTは無限の通貨発行が可能だと認めつつも、インフレ制御のために財政政策と税政策の適切な管理が必要であると強調しています。
基素.iconそれはトラディショナルな主張と何が違うの
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MMT(現代貨幣理論)と伝統的な経済学の主張の違いは、主に政府財政と通貨発行に関する見解にあります。ここに主な違いを挙げます
政府の財政制約
伝統的経済学: 政府は一般家庭や企業と同様、予算制約に従うと見なされます。つまり、支出は税収や借入によって賄われる必要があり、過度の借入は将来の財政難やインフレを引き起こすリスクがあるとされます。
MMT: 主権通貨を発行する政府には、通貨を無限に発行する能力があるため、伝統的な意味での財政制約は存在しないとされます。税収や借入は政府支出のための必要条件ではなく、インフレの管理や経済政策の調整手段と見なされます。
通貨発行とインフレ
伝統的経済学: 通貨の過剰発行はインフレを引き起こし、経済に悪影響を与えるとされます。そのため、中央銀行の独立性を保ち、政府の過度な干渉を避けることが重要とされます。
MMT: 政府支出が経済の生産能力(リアルリソース)を超えない限り、インフレは必然的ではないとされます。政府の支出は経済活動を促進し、完全雇用を達成する手段として用いることができ、必要に応じて税政策でインフレを制御できるとされます。
リアルリソースはどう推定する?基素.icon
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MMT(現代貨幣理論)の文脈では、リアルリソースの推定は、経済が持つ生産能力とそのフル活用の可能性を把握する上で重要です。MMTにおいて、政府の支出は理論上はリアルリソースの利用可能性によってのみ限定されるべきであり、リアルリソースがフルに活用されていない場合(例えば、高い失業率が存在する場合)、政府は追加の支出を行ってもインフレを引き起こさずに経済活動を刺激できるとされます。リアルリソースの推定には以下のアプローチが含まれます
労働力調査: 労働市場の容量を評価するために使用され、失業率、雇用率、労働参加率などの指標を通じて、利用可能な労働力の量と質を把握します。
生産能力調査: 産業別の生産設備が現在どれほどの能力で稼働しているかを分析し、生産可能な最大限度(フルキャパシティ)と現在の稼働率を比較します。
原材料の供給状況: 経済が依存する主要な原材料の供給状況を分析し、資源の枯渇や供給制約が経済活動に与える影響を評価します。
インフラと技術の発展: 長期的な生産能力を推定するために、インフラの状態や技術進歩の度合いを考慮します。これらは、労働生産性の向上に寄与し、経済の持続可能な成長を支える要素です。
MMTでは、これらのリアルリソースがフルに活用されていない状態(例えば、高い失業率や未使用の生産設備が存在する場合)を経済の「余剰容量」と見なし、この余剰容量を活用するための政府支出が推奨されます。政府支出は、これらの未使用リソースを活性化し、経済の実質成長を促進する手段として機能することができるとされています。
経済政策へのアプローチ
伝統的経済学: 財政政策よりも金融政策(利率調整や中央銀行による市場介入)が経済を安定させる主要な手段とされることが多いです。
MMT: 財政政策(政府支出と税政策)が経済の安定化と完全雇用を達成するための主要なツールであるとされます。MMTは特に公共サービスやインフラ投資など、社会的に有益な支出を重視します。
これらの違いから、MMTは特に経済が下振れしているときや大規模な社会プロジェクトを通じて経済を改革しようとするときに、より積極的な政府の役割を提案します。一方で、伝統的経済学は財政の持続可能性やインフレ抑制により重点を置いています
基素.icon借金をしている場合の国の国債は信用が落ちそうだがそれはどう説明する
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MMT(現代貨幣理論)の視点からは、自国通貨を発行する能力を持つ主権国家にとって、国債の信用問題は伝統的な理解とは異なる解釈をされます。以下にその理由を説明します:
1. 主権通貨の発行権 MMTは、自国通貨を発行する能力を持つ国々(例えば、アメリカ、イギリス、日本など)は、自国通貨で支払われる負債を返済する能力が無限にあると指摘します。そのため、このような国は技術的にはデフォルト(債務不履行)になることがないとされます。
この点は高橋洋一が批判している基素.icon
2. 財政赤字と国債 MMTによると、政府の財政赤字は民間部門の貯蓄の増加に直接対応しています。政府の支出は民間セクターに所得を提供し、その一部が国債購入として政府に「戻る」ことが多いです。このプロセスは経済全体の資産増加を意味します。
3. インフレとの関係 MMTは、国債の発行や政府の借金が自動的に信用低下やインフレを引き起こすわけではないと主張します。重要なのは、経済がそのリアルリソース(労働力、原材料など)を完全に活用しているかどうかです。リアルリソースに未使用の余地がある場合、政府の支出は生産を刺激し、インフレを抑制しながら経済成長を支えることが可能です。
4. 市場の信頼 市場参加者は、主権通貨を発行する国々が自国通貨建ての負債を返済する能力に疑問を持たない限り、その国の国債を安全資産と見なし続けます。歴史的に見ても、このような国々の国債市場は強い信頼を維持しています。
5. 税収との関係 MMTは、税収は政府支出のための前提条件ではなく、主にインフレ管理や通貨の価値を維持するための手段と見なされるため、政府は必要に応じて支出を増やすことができ、それによって経済活動を刺激することができます。
MMTの視点からは、国債の信用問題は、国がリアルリソースをどのように管理し、経済内での通貨の価値をどう維持するかによって決まります。主権通貨を持つ国々では、技術的な意味での支払不能はあり得ないため、国債は引き続き安全な資産と見なされることが多いです。
基素.icon伝統的な経済学者となり、批判せよ
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MMT(現代貨幣理論)に対する伝統的な経済学からの批判は、主に以下の点に集中しています:
1. インフレリスクの過小評価 伝統的な経済学者は、政府が通貨を無制限に発行することが可能であるというMMTの見解が、インフレへのリスクを過小評価していると主張します。経済がその生産能力に近づくと、追加的な政府支出は需要を過剰に刺激し、インフレを引き起こす可能性が高まります。
2. 外貨との交換レート問題 政府が自国通貨を過剰に発行すると、外貨との交換レートに悪影響を及ぼし、輸入価格の上昇を通じてインフレを加速させる可能性があるという懸念があります。これは特に、小規模開放経済で顕著な問題となり得ます。
3. 財政規律の欠如 MMTが提案する政府支出の自由度は、財政規律の欠如を助長し、経済政策の短期的な観点からの決定を奨励する可能性があると批判されます。長期的な財政持続可能性や債務の累積に対する懸念が軽視される恐れがあります。
4. 政策の実装難易度 MMTが提唱するような政策、特に税政策を通じたインフレの微調整は、実際には実施が困難であり、効果的なタイミングや範囲を見極めるのが難しいという指摘があります。政策の遅れや誤った対応は、経済に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
5. 中央銀行の独立性 MMTによる政府と中央銀行間の密接な協力は、中央銀行の独立性を脅かし、長期的なインフレ目標に対する信頼を損なう可能性があると考えられます。中央銀行の政策決定が政治的圧力に晒されることへの懸念があります。
6. 社会的・政治的な制約 政府支出の増加や税制の変更は、社会的、政治的な抵抗に遭遇することが多く、MMTが提案する政策の迅速かつ柔軟な実施を妨げる主要な障壁となり得ます。政策の変更が頻繁に行われると、経済の予測可能性が低下し、投資決定に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらの批判は、MMTが直面している課題と制限を浮き彫りにし、経済学の様々な学派間で活発な議論を引き起こしています。
基素.iconなぜMMTは議論の土台に上がって来れたの?背景を知りたい
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MMT(現代貨幣理論)が広く議論されるようになった背景には、いくつかの重要な要因があります。これらの要因は経済、政治、社会の各レベルでの変化と関連しています:
1. 2008年の世界金融危機 2008年の世界金融危機とそれに続く経済の長期低迷は、伝統的な経済政策に対する疑問を投げかけました。危機への対応として中央銀行による量的緩和(大規模な資産購入)が行われ、政府の借金が大幅に増加したにも関わらず、多くの国で予想されたインフレは発生しませんでした。これはMMTのいくつかの主張が現実の事例として観察されたことを意味し、MMTへの関心が高まりました。
2. 公共政策への挑戦 環境問題、社会的不平等、健康保険、教育など、多くの国で取り組むべき公共政策の課題が増加しています。これらの問題に対処するためには、政府の積極的な役割が求められており、MMTは政府支出を増やすことの可能性を提案しています。特に、気候変動対策に必要な投資の規模は、MMTが提供する枠組みによって実現可能であると見なされています。
金を作りたい人を支える理論なわけだ基素.icon
3. 政治的な変化と新しい世代の台頭特に若い世代を中心に、経済的な不平等や持続可能な発展への関心が高まっています。MMTは、社会的な公正や環境への配慮を重視する政策に資金を提供する方法として注目されています。
4. 財政政策への再評価 金融危機以降、金融政策(中央銀行による政策)だけでは経済の問題を解決できないことが明らかになりました。特にゼロ金利政策の下では、財政政策(政府の支出と税政策)の重要性が再認識され、MMTが提供する財政政策の新たな視点が関心を集めています。
5. 社会メディアと情報の普及ソーシャルメディアとインターネットの普及により、MMTのような新しいまたは非主流のアイデアが広く普及し、討論される機会が増えました。これは、MMTが学術的な枠を超えて一般の人々にも認識されるようになった要因の一つです。これらの要因は、経済的、社会的、政治的な環境の変化と密接に関連しており、MMTが現代の議論の中心に位置づけられる背景を形成しています。経済学における新たなパラダイムの探求や、現実の経済問題に対する新しい解決策の模索としてMMTが注目されています。
ここから続けて、MMTが議論の土台に上がってきた背景を深掘りします。
6. 財政赤字に対する理解の変化 従来の経済学では、財政赤字は経済に悪影響を及ぼすとしばしば見なされていましたが、MMTはこの観点に挑戦します。MMTは財政赤字を、民間セクターに対する政府の貯蓄の注入と解釈し直し、適切に管理されれば経済成長や社会福祉の向上に貢献することができると主張しています。この新しい視点は、特に経済的な苦境に直面している時期に、政府支出の正当性を提供します。
7. 経済学内の多様性と対話の増加経済学は多様な理論や視点が共存する学問領域であり、金融危機以降、異なる学派間の対話や協力が増えています。MMTはこのような環境の中で、従来のマクロ経済政策に対する有効な代替案、あるいは補完として議論されるようになりました。
情報量ないな…基素.icon
8. 技術進歩と生産性テクノロジーの進歩は、経済の潜在的な生産性を高め、MMTが提唱する政府支出による経済刺激が可能であることを示唆しています。新しい技術や革新が経済成長を促進する可能性を高める一方で、これらの機会を活用するためには積極的な公共政策が必要とされています。
9. グローバルな経済問題への対応気候変動、貧困、社会的不平等などのグローバルな課題への対応には、国家レベルでの積極的な政策が求められています。MMTは、これらの課題に取り組むための財源をどのように確保するかという問題に対して、新たな視角を提供しています。
10. 政策立案者との関わりMMTの理論家たちは、政策立案者や政治家と積極的に関わり、実際の政策形成過程に影響を与えようとしています。特に、社会福祉の向上や環境保護といった分野での政策提言が、公的な支出の増加を正当化するための理論的根拠として用いられることが増えています。MMTが広く議論されるようになった背景には、経済学の枠組みを再考し、現代の複雑な経済社会の問題に対する新しい解決策を模索するという時代の要請があります。このような背景の下で、MMTは従来の経済理論に対する挑戦だけでなく、実際の政策立案においても新たな可能性を提示しています。
11. 民間部門との相互作用MMTは政府支出が民間部門への直接的な資金注入となり、経済活動を刺激することを強調します。これは特に、金融危機後のような需要不足の状況で重要な意味を持ちます。MMTによる分析は、民間部門と公共部門の関係を再考するきっかけを提供し、経済政策における新たなアプローチを模索する土台を築きました。
12. 社会的公正への焦点MMTは経済政策が社会的公正や格差の是正に直接貢献できる手段として使用されるべきだと主張します。例えば、フルエンプロイメント(完全雇用)政策の推進や公共サービスへの投資増加などがその例です。この観点は、経済成長の果実が社会全体で平等に共有されるべきであるという考えに基づいています。
13. 財政政策の柔軟性伝統的経済理論が財政規律と負債の限界を強調する一方で、MMTは政府の財政政策がもっと柔軟に運用されるべきであると主張します。これにより、経済政策はより迅速かつ効果的に社会的・経済的な問題に対応できるようになるとされます。
14. 教育と公共意識の変化MMTに関する教育と公共の議論が進むにつれて、市民や政策立案者の経済に対する理解が深まります。これは、政府の支出と借金に関する従来の見方を再考するきっかけとなり、より広い範囲での政策選択肢の検討を可能にします。
15. 国際的な枠組みでの考察グローバル経済の文脈では、MMTは各国が直面する固有の経済的課題や政策の余地について、より深い理解を促します。国際貿易、為替レート、外国での借金など、国際的な要素を考慮に入れた政策立案が、MMTの理論をもとに行われるようになります。
ハルシネーションしてる?基素.icon
MMTが広く議論の土台に上がってきたのは、経済学における新しい視角を提供し、現代の複雑な経済社会で直面する様々な課題に対して実践的な解決策を提示する可能性を持っているからです。これは、経済理論だけでなく、政策立案、社会の構造、そして個人の経済観の変化にも深く関連しています。
基素.icon主流経済学とMMTどちらが正しいのかを示すためには何を定量的に示せばよいか
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主流経済学とMMT(現代貨幣理論)のどちらが「正しい」かを示すためには、複数の経済指標や実験結果を比較検討する必要があります。両理論を評価する際に重要な定量的指標や分析手法には以下のようなものがあります:
1. インフレ率
MMTは特定の状況下での政府支出がインフレを引き起こさないと主張します。
主流経済学では財政赤字の増加や通貨発行が最終的にインフレを引き起こすと考えます。
インフレ率の歴史的データと、政府の支出や借入の増加との関係を分析することで、どちらの理論がより現実を反映しているかを評価できます。
2. 失業率と完全雇用
MMTは政府の政策が適切に行われれば完全雇用が達成可能であると主張します。
主流経済学では、自然失業率の概念を用いて、ある程度の失業率は経済にとって避けられないと考えます。失業率の変動と政府支出の関係を分析し、完全雇用に向けた政策の効果を検証します。
3. 経済成長率 経済の成長率を分析し、政府支出の増減が経済活動にどのように影響するかを評価します。
主流経済学とMMTでは、政府支出と経済成長との関係について異なる見解を持っています。実際の経済成長データを用いて、これらの理論の予測と実際の経済動向とを比較検討します。
4. 公共債務とGDP比率 公共債務とGDP比率の動向を追跡し、高い債務水準が経済に及ぼす影響を評価します。
MMTは主権通貨を発行する国においては、高い公共債務水準が必ずしも問題ではないと主張します。
主流経済学では債務の持続可能性について警告しています。
歴史的なデータを用いて、債務水準と経済パフォーマンスとの関係を分析します。
5. 財政政策と金融政策の効果 経済危機や景気後退期における財政政策と金融政策の効果を比較します。
MMTは財政政策の重要性を強調し、
主流経済学では金融政策の効果を重視する傾向があります。
異なる政策が経済に与える影響を定量的に評価し、理論の有効性を検証します。
ステファニー・ケルトン「トランプが選んだ次期財務長官のMMT理解の正しさ(と誤り)」(2024年12月2日) – 経済学101
ブルームバーグのジョー・ワイゼンタールは、2021年に自身のニュースレターで、人々がMMTを「実施」すると言ったときに、それの何が間違いなのかを説明している。ワイゼンタールは次のように書いている。
そこで今一度、何がMMTで、何がMMTではないのかについての誤解を解いておこう。
積極的な赤字支出はMMTではない。それはただの財政刺激策だ。米国がこれまで何度も行ってきたような財政刺激策に過ぎない。政府は最近、歴史的に大規模な財政支出を行っているのかもしれないが、そうだとしてもそれは単に大規模な財政刺激策を意味するだけだ。
QE(量的緩和)はMMTではない。連邦準備制度理事会(FRB)による国債の買入れが意味するのは、長期の政府負債(財務省証券)と短期の政府負債(FRBに保有する準備預金)の交換だ。これは、中央銀行が用いる手段であり、その目的の一つは金利を低く保ちたいという意思表示をすることだ。QEで行われていることはそれほど目新しいものでも、特別なものでもない。大した効果があるのかどうかすらも定かではない。
低金利はMMTではない。低金利は低金利でしかない。
低金利+QE+財政刺激策を同時に行うことはMMTではない。単に金融政策と財政政策の両方が同時に拡大に向かっているということでしかない。
では、MMTとは何か?以下が初心者向けのガイドだ。最も、私たちの目的からすると、以下に留意すべき点がいくつかある。
MMTのビューでは、政府支出は常に、マネタリー・ファイナンス(貨幣創造によるファイナンス) (1)monetary … Continue reading であることがベースとなっている。
ここがカギだ。財政赤字が多かろうが少なかろうが関係ない。金利が0%だろうが5%だろうが関係ない。FRBが国債を買おうがバランスシートを縮小しようが関係ない。
MMTのビューでは、米国のように自国通貨を発行して支出する国は、貨幣の創造という常に同じ方法で支出を賄っている。クリントン政権下の財政黒字の時代であっても同じことが言えるし、現在においても真実である。
そのため、財政支出の持続可能性に関する従来の概念(財政赤字の規模や債務残高の対GDP比など)は役に立たない。
その代わり、支出に対する主な制約は、政治的制約(政治家がその資金を配分するか?)と実物的制約(その支出を吸収できるだけの実物資源が経済にあるか?)である。
もし実物資源が不足していれば、インフレになると予想される。インフレは、支出が持続不可能であることを示す指標であり、無作為な比率などではない。
したがって、予算編成の目標は、政府支出と税収を互いに等しくさせることではなく、完全雇用を達成することである。さらに、(金利政策ではなく)財政政策が完全雇用とマクロの安定を達成するための主要な手段となる。
今、財政赤字と政府支出をめぐる考え方が変わりつつあるのは事実だ。赤字恐怖症は消えつつある。財政政策は強力な手段であるとの認識が浸透している。完全雇用は良いことだという考え方も広まっている。つまり、MMTerが提唱する多くの前提が、より広範な議論において前進しているのは事実だ。
しかし、私たちが今行っている、あるいは目にしている政策という点では、非常に大きな危機に対処するために大規模に実施されてはいるが、実際にやっていることはすべて従来からあった政策である。
MMTもお金の新しい見方について……と思われがちなのは彼らが貨幣国定主義(お上が「これが納税用のお金」と決めたものがお金なのよ、という考え方)を冒頭で打ち出すからだが、実はそっちの面では特に目新しいことは言っておらず、
むしろ完全雇用のために政府が借金して強制雇用しろという、戦時中の統制経済のようなものを指向した財政政策の話だというのがメーリングの見立てだが...
ほとんどの日本人が知らない金融危機の裏側 | 経済学 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
http://www.kiip.or.jp/societystudy/doc/kokusai/kokusaiseiji-SUshijima(20190926)-2.pdf
国立国会図書館 調査と情報 No. 1062(2019. 6.26) 財政政策と金融政策の協調をめぐる議論―MMT その他の提案の論点―
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11298315_po_1062.pdf?contentNo=1
Alexandria Ocasio-Corteらが賛同することで「少なくとも中長期的には政府が財政規律を遵守すべきである」という通説とは見解を異にする、MMT の主張に注目が集まることとなった
アングル:「財政赤字は悪くない」、大統領選にらみ米国で経済学論争 - ロイター(2019年3月8日)
論者
ニューヨーク州立大学のStephanie Kelton教授
反対
Paul Krugman「支離滅裂」
ただし https://twitter.com/kikumaco/status/1122309255212589056?s=21
https://twitter.com/kikumaco/status/1122306333405925376?s=21
KeltonがKrugmanに質問されたことへの回答を自分のブログに上げている
Paul Krugman Asked Me About Modern Monetary Theory. Here Are 4 Answers. - Stephanie Kelton
質問の全文NYTの記事は課金しないと見られないので見てない
孫びきになるが質問はこうらしい
Are MMTers claiming, as Kelton seems to,
MMTを主張する人は次のことを主張していますか?
that there is only one deficit level consistent with full employment,
完全雇用と一貫性のある赤字水準(?)は一つしかない?
Keltonの答え:いいえ。正しい赤字は民間の行動に依存する。その基準は変化する。
MMTでは、完全雇用を達成するために必要なレベルに公共支出を設定し、その結果生じる全ての赤字を受け入れる
この主張はケインズ経済学#6004699e774b170000ba28a8的基素.icon
that there is no ability to substitute monetary for fiscal policy?
財政政策の代わりにmonetaryを使うことはできない?
ここでいうmonetaryって何?基素.icon
金融緩和かな
Keltonの答え:ほとんどいいえ。
不況下での金利の引き下げは、期待収益の低下に対して弱い
どういう意味?基素.icon
好況下では、新しい活動を抑制することはほぼなく、金利収入チャンネルを通じて景気拡大を支える可能性すらある
これは伝統的な考え方とは違いそうなので、ひっくり返すには多くの論拠が必要では?基素.icon
好況なら金利を上げて冷やすというのが常にやられてきていると思う
Are they claiming that expansionary fiscal policy actually reduces interest rates?
拡大した(?)財政政策が実際に金利を下げると主張しているのか?
expansionary fiscal policyが政府予算を積極利用することという意味と読んだ基素.icon
Keltonの答え:はい。経済に資金を入れれば、銀行の預金準備高が増え、銀行の連邦ファンドへの入札が減る。どの銀行員もこういうだろう。
Yes or no answers, please, with explanations of how you got these answers and why the straightforward framework I laid out above is wrong.
なぜ上に書いたような単純な枠組みが間違っているのか説明してほしい
Lawrence Summers「新たなブードゥー経済学(魔術のようで理論的に怪しいとの意味)だ」
ベッツィ・スティーブンソン(オバマ前政権のCEAスタッフ)
「右も左もない。普通の人々が興奮が冷めた時点で代償を支払うような魔法の考えだけが存在している」
小幡 績によるMMT批判
https://youtu.be/G0KvTvEEQeI?si=0J8D869RxXCQn7qf
インフレ率を計算していない人が多い
インフレ目標を守るなら破綻しない
バーナンキやPaul Krugmanの話をそれっぽくまとめたのがリフレ
https://www.zakzak.co.jp/article/20190323-NGSL7GE7NFMBTNNEHF2WFGTJIA/?outputType=amp
発行された銀行券は実体経済の生産力との関係で、過大になりすぎるとインフレを招く。これは、実体経済の生産力は潜在国内総生産(GDP)水準と近似できるが、それが政府の規模と一定関係であれば、統合政府のバランスシートでの債務超過はインフレをどの程度もたらすかと大いに関係している。
また、他国との銀行券の比率において自国通貨が過大になると自国通貨安をもたらす。これらは、MMTによらずとも従来の経済理論から出てくる。
インフレ率や自国通貨安がどの程度の弊害になるかだが、インフレ率は自国通貨安にも関係するので、結果としてインフレ率が許容範囲かどうかに帰着する。
先進国で2%程度のインフレ目標は、最小失業率を目指したものだ。それよりインフレ率が高くなると、経済活動の障害など社会コストが高くなる
https://youtu.be/P8vfZIhexuo?si=2XcD-BvFqYFHiaVL
成田悠輔 相関関係は因果関係ではないのに何故政府が金をすると経済成長すると断言できる?別のシナリオもあるのに。
これが必要
みんなが同じように働き続ける
みんなが金を使う
インフレが起きず、物価は安定する
池田 韓国はそうなってる
成田 サムスンやBPSをつくって税収が増えたので政府支出を増やせるようになったのでは
池田 別に税収は増えなくてもよい。先に金をする
池田 年間100万円程度ではハイパーインフレはおきない
成田 COVID-19でいろんな国が数十万円配った程度で世界で10%インフレが起きたが何故ハイパーインフレが断言できるのか?
池田 金額的に大きくないから
話聞いてた?基素.icon
成田 別のシナリオを作ろう。韓国人はよく働き、日本人は働かなかった。だから韓国は経済成長しなかった。こうでないといえる理由は何か?
池田 他の国は経済成長しているし、給付金を配ったら消費が増えた
成田 本当に大丈夫ですか?
何故実質GDPが横ばいなのか
成田 わからない。いろんな問題があると予想している。
高齢化
人口減少
新産業の創出の失敗
複雑なことがおきているときに、根拠や論理なしに問題を単純化するのは情弱ビジネスであり。これが蔓延ることを軽蔑している。
成長の定義
成田 GDPはヨーロッパの経済学者が当時手に入るデータで戦争の能力をはかるためにつくった。最近は主観的幸福などもあるから、それらも入れても良いのではないか
辻 何故日本は政府支出をしなかった?
池田 経済学者が無知だった。財政破綻すると思っているが誤り。中国は年率20%、アメリカは10%増えてる。
政府支出は毎年10%やって満遍なく全体的に金を出すのが良い
成田 金を配って使ったら紙幣が増えるからインフレがおきる。しかしそれを取り上げるのは容易ではない。一度支出を増やすとそれを停止するのは容易ではないため、政府支出の増加には慎重であり、他の制度を作ってきた。
成田 金を何に使うかは重要である。ゾンビ起業と子供に投資するのは同じわけがない。
成田 経済学者や国の一人の意思決定で経済が成長するほど、単純ではない。竹中平蔵一人が日本経済をダメにできるわけがない。新しい財を作り出せていないのに経済が成長するわけがない。
池田 作り出せないのは政府支出をしないからだ
成田 根拠がない
アナウンサーの平石の仕切りが泥沼化を防いでいた基素.icon
池田氏の理論が正しいなら、政府支出が増えればいいのであればニューディール政策のようなことをやればよく、給付にこだわる必要はないのでは?
流石に論客としてお粗末なのでこれでMMTがすごいと騒がれているとは思えない
MMTはアメリカ大統領選と絡んでくる
野党・民主党内で大統領選候補の指名の政治的思惑がある
左派を中心に提唱されている政策の財源確保問題
国民皆医療保険
温暖化対策の1つである「グリーン・ニューディール」
基素.iconMMTが正しいなら、この財源確保が問題なくなる
MMTが大きくなってきた背景に経済学の考え方の変遷もある
今まで:アメリカの経済学者やFRBは財政健全化の考えが支配的だった
2007-2009年リーマン・ショック以降(?)
米国政府が抱える債務は22兆ドルに膨らみ、義務的経費や利払いなどで慢性的な財政赤字が生まれている状況を踏まえ、あらゆる政治グループに属する経済学者と米連邦準備理事会(FRB)の専門家は、財政は既に持続不可能な経路をたどっているので、この先は慎重な運営が求められると警鐘を鳴らす。
基素.icon日本の反緊縮はアメリカがを含めた他の国が財政赤字でも経済成長してるから大丈夫という論理なのでこれが本当なら示唆的
最近:FRBによる大規模な債券買い入れや大型減税を実施しているのに物価や金利が跳ね上がらない局面では、もっと借金をして生産的な公共事業に投資しても安心だろう、という意見が一般的になってきた
2007-09年の金融危機から10年が経過し、主流派の経済学者ですら、政府の財政政策運営について再考を迫られている。
主流派の経済学者
Lawrence Summers
国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、オリビエ・ブランチャード
ファーマン氏もブランチャード氏も、コストに見合うメリットがあるプロジェクトへの支出を米国は敬遠すべきでないという見解を持つようになっている。特にブランチャード氏は、地球環境を救うために債務が膨らませるのは「名案だ」と話す。当然支出に限度はあるが、債務の利払い費用の伸びを経済成長ペースが上回る限り、借金を継続できそうだ。
オバマ前政権で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたジェーソン・ファーマン氏は5日、前政権は野心的な公共事業を策定したものの、それでも政府債務の対国内総生産(GDP)比を一定に保つか、下げるのが得策だと考えていた。ところが今では多くの人から、なぜ対GDP比を低くしなければならないか質問を受け、比率を抑えるべきだという経済的な確信が揺らいできたという。
基素.iconどんな根拠が揺らいだのか?
Stephanie Kelton「政府ができるし、やるべきだと考える範囲はもっと広く、債券市場や外国為替市場が許さないことを地球を救う支出を抑制する理由に挙げるのは、かなり筋が悪い」
Stephanie Keltonの主張
米国の通貨発行権を完全雇用や温暖化対策の財源確保などの実現に活用すべき
反対意見
パウエルFRB議長は先週の下院証言でこうした考えを全否定
Lawrence Summersら「他国で物価高騰や通貨危機を招くといった副作用があった」
Stephanie Keltonは大統領選出馬を決めたどの人物とも2019年3月8日時点では連携していない
求職者全てに政府が仕事を保証するなどの一部のアイデアは、Kamala Harris上院議員(カリフォルニア州選出)などと共通している。
2021/05/17 「これなら民主党政権のほうがマシ」安倍内閣の元"知恵袋"がそう断言する理由 失われた30年から何も学んでいない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
【藤井】高橋是清やルーズベルトのやり方を、いま実践しているのは中国です。ケインズ経済学をずっと発展させた進化形ケインズ理論が、いまのMMT=現代貨幣理論。
習近平は事実上MMTと同様の内容を勉強し、MMTに基づいて財政政策を展開しているといいうる状況にあります。一帯一路で“中国版大ニューディール政策”をやっている。池田勇人の所得倍増計画や、田中角栄の列島改造論など、高度成長までの日本も、徹底的にインフラ政策をやって成長を目指す経済モデルでした。
石橋湛山と下村治の慧眼に学ぶ「積極財政」論 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 中野剛志
誤解に基づく批判:「財政健全化論者たちは、財政赤字が大きくなりすぎると高インフレになると主張し、それを根拠にMMTを批判している」
MMTもまた、過大な財政赤字は高インフレを招くとしている
では、それぞれの言う「過大」とはどの程度か?基素.icon
この人は代表的論客のようで本を出版している
https://www.amazon.co.jp/目からウロコが落ちる-奇跡の経済教室【基礎知識編】-ワニの本-中野剛志-ebook/dp/B07RZK8XYN/
タイトルが胡散臭いが、中身はどうだろうか
https://twitter.com/ysoleilbleu/status/1448969075489603587
L. Randall WrayのMMTが主張していないこと
税金を無税にする
ベーシックインカムの導入
給付金の配布
しかしMMTと言いつつこれを主張する論者もいる
批判
https://twitter.com/fujimaki_takesi/status/1461604574440173572