マネジメント
チームがうまく力を結集できているか
『新訳 科学的管理法』フレデリック・テイラー
『企業・市場・法』ロナルド・コース
『経営行動』ハーバート・サイモン
『オーガニゼーションズ』ハーバート・サイモン、ジェームズ・マーチ
『現代の経営』ピーター・ドラッカー
『マネジメント』ピーター・ドラッカー
『組織の経済学』ポール・ミルグロム、ジョン・ロバーツ
『キャプランとノートンの戦略バランスト・スコアカード』
ロバート・キャプラン、デビッド・ノートン
『マネジメントの世紀』スチュアート・クレイナー
『昇進者の心得』リンダ・ヒル
『組織の罠』クリス・アージリス
『マネジャーの実像』ヘンリー・ミンツバーグ
『ミンツバーグ教授のマネジャーの学校』フィル・レニール
『戦略サファリ』ヘンリー・ミンツバーグ、ブルース・アルストランド、ジョセフ・ランペル
『世界標準の経営理論』入山章栄
人は専門を身に付けるために1000-2000時間をかけたりする。多くのマネージャーがマネジメントについては、その半分の時間もかけてはいない。実質、多くのマネージャーはマネジメントについて素人である。ところが優秀な人がマネージャーとしてピックアップされるため、素人でもちょっとしたことならできてしまう。
マネジメントが素人問題
マネジメントの教育を受けた人はほとんどいないし、ウケたとしても少数の時間
自分の専門分野に関しては何千時間も勉強したりするのに、マネジメントとなると数十時間
結果、何が起こるか
マネージャーが替わると、マネジメントの中身も変わる
マネージャーの個性がマネジメントの中身の8割占めてしまう
素人がやっているから
それでもなんとか回るのは、そもそもがマネージャーも現場もオペレーションの優秀さで、マネジメントの至らなさをカバーできてしまうから
https://gyazo.com/b8510fc968c89951417bb4538afd1f8f
マネジメントとは自分が原因ではない問題を引き受けて解決すること
マネジメントするということは、単なる受動的、適応的な行動ではない。それは、望ましい結果をもたらすために行動することである。
目的を達成するために組織を取り仕切ることをマネジメントと呼びます。「管理」と訳される場合が多いですが、それもマネジメントの一部をなします。「やりくりする」「どうにかする」というのが本来の英語の意味です。
マネジメントの性質
マネジメントでやるべき行動は、事前に予測できない
名前の付けられていない、または名前を付けることが忌諱されることを引き受ける
人間関係の修復
特定の環境下でアウトカムが生じるように、限られたリソースや権限、影響力を行使し、マネジメント対象の選択肢の現れ方を刺激する行為
舞台を整える
機能
代弁
取引
尻拭い
引き取り
無断欠勤されたときどうする?
チームメンバー 心配するだけ?
マネージャー 引受
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知識構造
https://gyazo.com/8b07212059e321894e309a93a0f04ba2
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「あらゆる手段を用いて成果を出す人」と表現する人もいるが、マネジメントをしていない人であっても、そういう人はいる。マネジメントといえる必要最小十分な表現とは何か。
なんらかのフレームワークをやることはマネジメントを実行する手段の一つにはなるが、マネジメントそのものではない
それさえ行えばマネジメントをしているといえる具体的な行為は見つからない。望ましい結果にむけて行動するといった、抽象的になってしまう。いろんな分野がマネジメントに異なる定義をしており、かつそのどれもがある程度的を得ていると感じるが、それだけで十分でないとき、それはマネジメントそのものの表現ではなく、マネジメントの仕事を遂行する過程で生じた手段や適応の過程を評者しているに過ぎないのではないか。つまり多くの行為はマネジメントの副産物。
マネジメントを「何とかして目標を達成すること」と聞いても、それだけではできるようにならない。またなんとかさえしていれば、目標達成してさえすれば、素晴らしいマネジメントをしていると言えるのか?とうは思えない。今日からマネジメントする人には役に立たない。
○○さえすれば、良いマネジメントと言える、最小十分は何か?
そして聞いたら、やってみることができる。これが知見である。
聞いてもできない。コンサルの助けが必要なのであれば、それは質の低い情報で火を点けるマッチポンプである。
生物だと思ったらうんこだった
組織的生成適応業
大量の変数が変動することによって事前予測性が困難な状況生成的環境下で、限り少ない自由度を用いて、組織が機能を発揮する平衡状態を維持すること
生成される状況に対して、対応するための方法を生成する連続
ネガティブな生成に対応する人
確率分布として珍しい状況に対処していく
創発的な役割
消防士
町のトラブルに対応する
火事の消火に全力を注ぐが、家主には責め立てられる
解決と世話
子育てをする親
一時間単位の仕事が多い
リソース
ライフサイクル
最適化
仲の悪い二人を取り持つ
顧客の「上司を出せ」に対応している
きたない倉庫で働くには様々なことに気をつけなければ仕事はできない。ロボットを使うには構造化された環境が必要。
見せかけのマネージャー
つねに問題が起こる
大量の仕事がある
仕事に終わりがない
創発的な仕事
社内で専用のスタッフがいない仕事
機密情報の適切な活用
険悪なメンバー同士の仲を取り持つ
大口顧客の担当者によるセクハラへの対処
マネジメント能力を育てる、体験する
鞄持ち
見るだけ
聞くだけ
読むだけ
インプットだけ
アシスタント
やれるところをひろっていく
失敗してもリスクが小さな所を拾う
外部
組織(内部)
職務
一時、ルーティン
短期/長期
個人の指向
マネジメントスタイル
その人がマネジメントスタイルを決められるのか、環境に適応することでスタイルが現れるのか
マネージャの人間関係のありかたが、そのままマネジメントとして表現されることが多いが、これは怪しいのではないか
業務の流れの維持
短期/長期
内部/外部
強い紐帯/弱い紐帯
直接/間接(情報)
自分でやる/人にやらせる
行動/思考
一時的介入/継続的介入
局所的/広域的
公式/アドホック
指揮/参謀
正確な意思決定ができるところはどこか
専門家型組織
専門家
医師
患者の病状を把握して、判断し、実施する
業務の円滑な流れを維持する
人間関係の維持
組織を外部環境と結びつける
すべてをブレンドする
リモートコントロールする
情報
分析
計画
予測
意思決定
KPI/KGI
組織文化を強化する
帰属意識
見本/体現
メンタリング
リーダーシップ
花壇を整える
ファーマー
戦略的に介入する
一時的介入
リーダーシップ
陣頭指揮
実行
広域的
ネットワーカー
ミドルマネジメント層の枠内でのマネジメント
公式
官僚的
コンプライアンス
ミドルマネジメント層の枠外に踏み出すマネジメント
アドホック
側面から助言する
参謀
最大
参加
分担
拡散
支援
最小
状態のスタイル
現状維持
リスク回避/リスク積極
経験重視
理論重視
参画
有機的
人間関係スタイル
高圧 言うとおりにやれ
権威 私についてこい
親和 みんなが大事
民主 みんなはどう思う?
コーチ やってみよう
先導 私と同じようにやってみよう
https://gyazo.com/f2c92a5469e033fedf9d2457ddcd9800
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組織の中で発生する業務の大半は、マネジャー自身が対処するまでもない。組織内の担当者にまかせればすむものがほとんどだ。結果として、マネジャーのもとに残るのは、やっかいな仕事ばかり。解決の糸口の見えない問題や、手の焼ける取引先への対応などがマネジャーの仕事になる。マネジメントとはその性格上、あらかじめ決まっている一定の「方程式」をあてはめて行動するだけではうまくいかない。マネジメントという行為を説明するために、経験、直感、判断、知恵といった言葉がしばしば用いられる理由は、ここにある。かなりの量のクラフトに、ある程度のアート、それにいくらかのサイエンスが組み合わさった仕事──それは実践の行為と呼ぶのが最もふさわしいだろう。マネジメントに「唯一で最善の方法」などない。なにが正解かは、そのときそのときの状況によって変わる。
他の人でもできる仕事ばかりをしていたとしたら、マネジメントしているとはいえない
科学者もそうだが、しかるべき資質をそなえた専門家は素人よりも知識がある。医師は患者より知識があるし、分子生物学者は普通の医師より知識がある。科学者や専門家は、それぞれの専門分野について門外漢より充実した知識をもっている。しかし、マネジャーが「いちばん知識があるのは自分だ」と思い込むと、マネジメントはうまくいかない。マネジメントとは、なによりも人々の背中を押す仕事だからだ。マネジャーとは、組織の全体、もしくは組織内の明確に区分できる一部分(ほかに適切な言葉がないので「部署」と呼ぶことにする)に責任をもつ人物のことと、この本では定義することにする。一九二〇年代に経営学者のメアリー・パーカー・フォレットが残した言葉を借りれば、マネジャーは主としてほかの人たちの行動を通じて仕事を成し遂げる(ここで言う「ほかの人たち」には、直属の部下だけでなく、それ以外の人間も含まれる)。マネジャーたるもの、たくさんの知識をたくわえて、その知識にもとづいて決断をくだす必要があることは言うまでもない。しかし、大きな組織や知識労働に携わる組織ではとりわけ、ほかの人たちの最高のパフォーマンスを引き出すこと、言い換えれば、ほかの人たちがもっとよく学び、もっとよく決断をくだし、もっとよく行動できるようにすることがマネジャーには求められる。
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対象固有の科学法則に縛られる領域におけるTechnology
仕事の仕組みそれ自体に対して適用すべきTechnology
残念なことに、日本の大学教育では、この『管理技術』の教育・研究を、伝統的に軽視してきた。その1番の証拠は、東大と京大に、学部レベルで経営工学や管理工学の学科が存在しないことである。
ちなみにかなり以前から、慶応には管理工学科が、早稲田には経営システム工学科があり、東工大にも経営工学科があった。だが、肝心の東大と京大には、ずっと存在しなかった。さすがに、今世紀に入ってからようやく、大学院レベルで、東大に技術経営戦略学専攻が、京大に経営管理専攻が設置された。
だが学部レベルでは、相変わらず存在しない。だからこの二つのエリート大学を卒業してくる人たちは、基本的に、「仕事の仕組みにはテクノロジーがある」ということを理解せぬまま、社会に出て働くわけだ。
わたし達の社会では、残念ながら、「マネジメントにも技術がある」という概念が希薄である。だから、マネジメントの上手下手は、まったく属人的なものだ、という思想が強い。その結果、マネージャーの地位は、学歴・年功序列・出身等により選ばれることが多い。マネジメントは「地位に付随する権力・権能」 であって、前もって研修・訓練が必要な技術とは考えられていないのである。
普通、日本語で経営と言うと、会社レベルの組織をまとめて運営する仕事を指す。しかし、私がここでマネジメント・テクノロジーと呼ぶ技術は、もう少し中間層のレベル、言い換えると経営者層と現場をつなぐレベルの技術である。クリティカルパス法だとか、在庫理論だとかいった技術知識は、会社経営のレベルではあまり必要がない(無論、知っているに越した事はないが)。
マネジメント・テクノロジーの領域を知ろう タイム・コンサルタントの日誌から
一癖も二癖もあるクリエイターたちをまとめあげ、作品を完成させる手法とは
「懐かしいものは猛毒。ラクしてインプットできてしまうから」── 青春クリエイターアニメ『ぼくたちのリメイク』作者に訊く、クリエイティビティの源泉となる「好奇心」を維持する方法とは
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サプライチェーンマネジメント
プロジェクトマネジメント
マイクロマネジメント
マネジメントアテンション
マネジメントの歴史
無
計画
適用
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マネージャー
昇進するほど何をするのか不明確になる
たとえば社長は誰からも指示されない
マネジャーの仕事
マネジャーは実際に何をしているのだろうか。この視点がなぜか経営学界での知的論争から抜け落ちていることは、由々しき問題である。経営学では一般に、個人の仕事の中身を掘り下げて論じることはほとんどないが、これは異常で、不可解な事態だとさえ言える。マネジャーの仕事については特にそうだ。マネジャーの実務に肉薄した研究はいまなおきわめて稀である。しかし皆無ではない。代表例はヘンリー・ミンツバーグが一九七〇年代初めに取り組んだ研究であり、その成果は金字塔ともいえる著書『マネジャーの仕事』(The Nature of Managerial Work)にまとめられている。
仮にフレデリック・テイラーが存命であったら、ミンツバーグの研究結果を知って愕然としただろう。ミンツバーグは、マネジャーは種々雑多な任務や作業を次々とこなしていて、どう考えても非効率だという実態に気づいたのである。個々の案件に費やす時間の中央値はわずか九分だった。『マネジャーの仕事』には、職場におけるマネジャーの行動の特徴が記されている。
・大量の仕事を怒涛の勢いでさばいていく
・短時間で片付く断片的で雑多な仕事をこなす
・時流に合っていて具体性が高く、型にはまらない課題を好む
・文書よりも会話によるコミュニケーションを好む
・組織内外の人脈を駆使しながら仕事をする
・大きな制約のもとにありながらも、仕事をある程度コントロールできる
ミンツバーグは以上のような観察結果をもとに、マネジャーの「仕事上の役割」には以下のようなものがあるとした。
〈人間関係にかかわる役割〉
・顔役 組織や部門を対外的に代表する
・リーダー 部下たちの士気を高め、結束させる
・連絡役 ヨコのつながりを保つ
〈情報にまつわる役割〉
・アンテナ役 情報の流れに目配りする
・伝達者 部下に情報を伝える
・広報 部外や社外の人々に情報を発信する
〈意思決定をめぐる役割〉
・変革の旗手 変革を構想し、始動させる
・何でも屋 混乱や騒動に対処する
・振り分け役 経営資源や仕事の割り振りを決める
・交渉人 協議、折衝、根回しなどをする
役割が分かりづらいのは、EMに限らずマネージャー全部かなーと思う
事前に分類したり処理できるならメンバーに担ってもらっているので、不測性がメイン業務。仕事の個別性からみると修理工と似てるかな
Engineering Managerという役割がなぜわかりづらいのか