『現代の経営』
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人の成長ないし発展とは、何に対して貢献するかを人が自ら決められるようになることである。しかしわれわれは、通常、一般従業員を経営管理者と区別し、彼らを自分や他の人の仕事についての決定に責任もなければ関与もせず、指示されたとおりに働く者として定義する。ということは、一般従業員を物的資源と同じように見、企業への寄与に関しても機会的な法則の下にあるものと考えていることを意味する。これは重大な誤りである。
しかしこの誤りは、従業員の仕事の定義に原因があるのではない。むしろ、従業員の行うことの多くがマネジメント的な要素を含み、うまくマネジメントするならば、きわめて生産的な仕事にすることができるという事実を見逃しているところに原因がある。要するに、企業を企業たらしめるものはマネジメントであるという事実に変わりはないのである。