コンストラクションの手順
シンドロームの決定
シンドロームとは、キャラクターの持つレネゲイドの力(エフェクト)をその能力ごとに分類したもので、現在十二種類が確認されている。キャラクターはシンドロームを最大で三種類まで取得でき、これによって取得できるエフェクトが決定される。
ブリード
シンドロームをいくつ持っているかを表わすもので、ひとつのシンドロームしか持たないオーヴァードを純血種(ピュアブリード)、ふたつのシンドロームを持つオーヴァードを雑種(クロスブリード)と呼んでいる。近年はクロスブリードの中に三つ目のシンドロームに目覚める者が現われた。レネゲイド研究者たちはこの新しいタイプのオーヴァードを三種混合種(トライブリード)と呼んでいる。
シンドロームの選択
シンドロームを選択する。選択したシンドロームにより、PCは能力値と取得可能なエフェクトが決定される。
シンドロームの選択の仕方によってブリードが変化する。ひとつのみを選択したPCはピュアブリード、ふたつを選択したPCはクロスブリード、三つのシンドロームを選択したPCはトライブリードとなる。この時、同じシンドロームを重ねて選択することはできない。
ワークスとカヴァーの決定
ワークスをひとつ選択する。ワークスはそのキャラクターの本質、稼業、立場などを表わすデータである。ワークスによって、キャラクターが持つ技能と能力値が決定される。ワークス表からひとつ選択し、キャラクターシートのワークス欄に記入すること。
次にカヴァーをひとつ選択する。カヴァーはそのキャラクターの社会的に認知されている立場、職業などを表わす。カヴァーはワークスと違って、データを持たない。ワークスと同じようにワークス表から任意に選択してもよいし、プレイヤーが好きにカヴァーを設定してもよい。決定したら、キャラクターシートのカヴァー欄に記入すること。また、遊ぶシナリオによってはカヴァーが指定されていることもあるので、GMに確認を取っておくこと。
ワークスとカヴァーの関係
ワークスとカヴァーが一致している場合、そのキャラクターは表裏なくその職業、立場で活動している。両者が異なる場合は、世間一般の認識(カヴァー)と本人の認識(ワークス)は異なっていることになる。
特殊なワークス
UGNチルドレンやレネゲイドビーイング、FHエージェントなどの特殊な背景を持つキャラクターには、ワークスとしてのデータの他に幾つかのルールが存在する。
能力値の決定
能力値とは、キャラクターが持つ肉体的なタフさや五感の鋭さ、意志の強さ、社会的能力などを数値の高低で表わしているものである。能力値は、キャラクターのシンドロームとワークスによって決定される。
シンドローム能力値表を参照して、選択したシンドロームの能力値を書き写す。
この時、ブリードによって計算方法が異なる。
・ピュアブリード:そのシンドロームの能力値を二倍にすること。
・クロスブリード:ふたつのシンドロームの能力値を加算すること。
・トライブリード:オプショナルシンドローム以外のふたつの能力値を加算すること。
ワークス表を参照して、指定された能力値に1点加算する。
3点のフリーポイントを任意の能力値に割り振る。ただし、割り振った結果0の能力値が存在してはならない。
副能力値の決定
副能力値は、主にラウンド進行の際に使用する。
HP最大値
行動値
エフェクトの取得
エフェクトとは、レネゲイドの持つ特殊な力であり、オーヴァード能力者が使用する超能力そのものである。PCは、キャラクター作成時に、選択したシンドロームおよび一般に属するエフェクトから、エフェクトを取得できる。
キャラクターは、次の手順でエフェクトを取得する。
4つのエフェクトを選択し、それぞれ1レベルで取得する。
2レベル分のフリーポイントを割り振る。フリーポイントはひとつのエフェクトにつぎ込んでもよいし、バラバラでもよいが、新規のエフェクトは取得できない。
配分できなかったフリーポイントは消滅する。
エフェクトのルールも参照すること
技能の決定
技能とは、そのキャラクターがどのような技術に秀でているか、どのような分野に知識、ノウハウを持っているかを表わしている。
技能は次の手順で決定する。
ワークスに設定されている技能をキャラクターシートに1レベルで書き写す。
この時、〈RC〉2のように、技能の後に数字が書いてあった場合、その技能は1レベルではなく、書かれていた数字のレベルとなる。この場合は〈RC〉が2レベルになる。また、〈運転:〉〈芸術:〉〈知識:〉〈情報:〉については、表の中で取得するものが指定されていない場合、プレイヤーが任意に選択してよい。指定されている場合は〈情報:UGN〉のように表記され、指定されていない場合は〈運転:〉のように表記されている。さらに〈芸術:〉2のように、ジャンルを選択してよい技能が2レベル以上で指定されていた場合、〈芸術:歌唱〉1、〈芸術:音楽〉1のように、レベルを分割してもよい。
5ポイント分のフリーポイントを任意の技能に割り振る。
フリーポイントは1ポイントで技能1レベル分として換算する。ただし、キャラクター作成時の技能の最大レベルは4とする。〈運転:〉〈芸術:〉〈知識:〉〈情報:〉を上昇させる場合は、1ポイントで2レベル分として換算する。このポイントの割り振りでプレイヤーは新規技能を取得してよく、また1ポイントで〈運転:四輪〉と〈情報:裏社会〉などのように、別技能にレベルを割り振ってもよい。
アイテムの取得
キャラクターは衣服や財布、携帯電話などさまざまなツールやアイテム類を所持している。キャラクターによっては自宅や自動車など所持できないものも所有していることだろう。ここではキャラクターがどのようなアイテムを持っているのかを決定する。
所持品と装備品
『DX3rd』ではキャラクターが所持する武器や防具、携帯電話などのアイテムを所持品と装備品に分ける。所持品は、キャラクターが持っているアイテム全般を意味する(つまり、装備品を含む)。装備品はキャラクターが現在装備している武器、防具などを意味する。
複数の武器や防具を所持している場合は、武器はふたつまで、防具はひとつまで装備できる。ただし、二つの武器を同時に使用する場合はエフェクトによる補助が必要となり、一度に一つしか装備できない武器もある。
常備化ポイント
『DX3rd』ではアイテムはいわゆるお金ではなく、常備化ポイントを使用して取得する。
行動値の決定
装備品によっては、行動値に補正がかかるものもある。常に装備している場合を考え、行動値はアイテムの取得が終わってから算出する。
パーソナルデータの決定
パーソナルデータは、PCの出生や過去、縁故を持った人、オーヴァードとして覚醒した状況、性別、年齢、名前などの情報から構成される背景設定である。