心房細動 AF
■心房細動(AF)をきたしやすい疾患(要因)
2.高血圧性心疾患
3.高齢者
4.糖尿病
8.WPW発作時(→重症化)
※健常者では,過労,感染,精神的興奮,タバコ,コーヒー,アルコールできたしやすい.
■心房細動における抗凝固療法適応の基準(CHADS2スコア)
●Congestive heart failure(うっ血性心不全)…1点
●Hypertension(高血圧)…1点
●Age(75歳以上)…1点
●Diabetes Mellitus(糖尿病)…1点
●Stroke/TIA(脳梗塞またはTIAの既往)…2点
心原性塞栓症;脳梗塞、腎臓,消化管,眼,四肢
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【治療】
①洞調律に戻すこと.あるいは洞調律を維持する.(AFのリズムコントロール)
②AFはそのままで心拍数の調整を行う.(AFのレートコントロール)
③AFに伴う血栓症・塞栓症を予防する.
AFの治療は3つに分けられる.①に対して抗不整脈薬(ジソピラミド,プロカインアミドなど),②に対してジギタリス,β遮断薬,③に対してワルファリン,DOACなどが用いられる.ただし,MSなど弁膜症に伴う心房細動に対してはDOACの有効性は確認されていない. 抗凝固療法
4つの直接経口抗凝固薬(直接的トロンビン阻害薬:ダビガトラン,第Ⅹa因子阻害薬:リバーロキサバン,アピキサバン,エドキサバン)が使用可能
ワルファリン:弁膜症性心房細動における管理基準であるPT-INR 2.0〜3.0の範囲
●心房細動の除細動
血行動態が不安定(ショック等)➡即,カルディオバージョンを行う.
血行動態が安定➡3週間以上の抗凝固療法を行ってから薬物による除細動(class Ia or Ic)またはカルディオバージョンを行う.
※ただし,48時間以内に新規発症した心房細動ならば➡抗凝固療法の必要はない.
経食道心エコーにより左房内に血栓を認めなければ➡即,除細動.
とされている.さらに,長期間経過(6ヵ月程度)した慢性心房細動は除細動を行っても再発する率が高いので,除細動の適応とはならないので注意する.