身体性に基づくロボット認知の創発と発達
身体性,創発,発達といったキーワードに代表されるアプローチ
ロボットを使うからといって身体性の問題を扱えるとは限らない
むしろ,従来の殆どのロボット研究では身体性の効果を消去することで行動を実現していたといえる
シナリオ
身体性の情報構造の解明
身体性に呼応した行動の創発
身体や行動の表象獲得
相互作用から創発する「ツボ」を押さえれば時間変動下でも制御可能
時間変化する中にも不変な構造(or ループ)をとる瞬間がある:ツボ その瞬間には,一定の感覚と運動の対応付けが相互作用全体を左右
agentと環境の相互作用から発生,天下り的には与えられない
ツボを獲得して制御すると,相互作用自体が変化し,新たな構造とツボが生まれる:ループ
運動を状態空間中の軌道として見ると,ある程度任意性のある所と,数箇所の非常に狭い領域を通らなければならない所(ツボ)がある.
ポテンシャルの勾配が大きい所では外乱に「鈍感」であり多少の力では制御できない
ポテンシャルの峰の準平衡状態では僅かな変動に鋭敏に反応=ツボ
ただし,運動による姿勢・慣性変化により,ポテンシャルの形状自体が変化する
ツボにあたる瞬間が映像に含まれるかどうかで運動の認識率が違う
アプローチ
複数の秩序行動の境界が,ダイナミクスの境界としての「ツボ」に相当すると考えられる
胎児・新生児の身体性学習のモデル
発生した構造を学習する機構を加えて相互作用のループを閉じる