感覚運動期
感覚運動期
0~2歳頃
感覚運動ループによる環境との相互作用を通して環境についての知識を獲得する
自己を行為の主体として認識する
対象物の永続性が獲得される
1ヶ月ごろには,物体が物陰に隠れるともはやそこに存在しないと捉えてしまうが,感覚運動期の終わり頃には陰に存在するということがわかるようになる
感覚運動期における6段階の発達
第1段階(誕生~1ヵ月):反射の使用
反射(吸綴反射, 把握反射等,遺伝的なもの)のschemaを発達させ,同化と調節を繰り返す.
反射からすべての行動が分離と統合の連続的過程によって発生する.
第2段階(1~4ヵ月):第一次循環反応
これまで独立していた反射を組み合わせ, 自分の興味のある活動を繰り返す(循環)時期
指を口に入れて吸うなど
自分の身体に限られる(第一次的側面)活動を行う
自分の手がたまたま口に触れる等, 新しい行為を再現しようと試み, 繰り返し再現することができる
第3段階(4~8ヵ月):第二次循環反応
外界のモノに向けた繰り返し(循環)が出現
おもちゃを叩くと音が出ることなどに気づき,繰り返す
随伴性
視覚と把握運動の協応の行動に特徴づけられる
他者が面白そうな音のするモノを振っているのを見て, 乳児もモノを握り, 繰り返し振る行動等
直接模倣
第4段階(8~12ヵ月)
第二次循環反応同士が協応する段階であり, モノとモノの間に初めて関係付けが行われる
これにより手段と目的が分化する,意図的な行動があらわれる
音を鳴らすためにヒモを引っ張る等
第5段階(12~18ヵ月):第三次循環反応
乳児は自分でモノの特性を探索するようになり,新しいやり方で働きかけ,行為を試みることが多くなる
やり方を替えながらおもちゃを落としてその結果を観察するなど
因果関係の発見
顔の模倣が可能になる時期,他者の顔を自己の運動に同化させる試みを行う
経験済みだが直接知覚不能なパターンの模倣
自分の顔を見たことがない乳児でも顔の模倣が可能となる
どうやって?yosider.icon
第6段階(18~24ヵ月)
表象:見ることのできない自分の行為と目の前に存在しないモデルの行為を頭の中で思い浮かべる(イメージ)
内化された模倣:頭の中で対象や活動を再現すること=初期の表象
延滞模倣:目の前にモデルが存在しなくても, 時間を経てもモデルがした行為を再現できる
頭の中でモデルを思い浮かべ,そのモデルに対して調節が行える
拡大したschemaによる同化が直接模倣を抑え,調節が延滞模倣を引き起こす?yosider.icon
from Piagetの発達理論
#感覚 #運動
反射の使用
散発的模倣
直接知覚可能な既知のパターンの組織的模倣
意図的,積極的な模倣
反応は既知の知覚行動パターンに限られ,新奇な対象は単に無視される
単一モダリティ上で比較可能な模倣に限定される
経験済みだが直接知覚不能なパターンの模倣
顔の表情など直接知覚できないパターン模倣
モダリティ間や身体上の対応付けによる原始的な一般化
まだ模倣行動に構文的要素はない;既知の行動パターンの構成要素であるような刺激や,既知のパターンの組み合わせで表現できる刺激には反応しない
新奇パターンの組織的模倣
既知の知覚行動パターンの組み合わせによって新奇な対象の模倣を構成する能力を獲得する
対象と「同じ」結果になるように,自己の行動を調整する
模倣と試行の組み合わせ;模倣が学習の手段になり始める
表象的模倣と遅延模倣
一般化がさらに進み,人間以外の事物の模倣を始める
マッチ箱の蓋を開けようと考えている最中に口をパクパク開閉させる,窓がガタガタなる音と振動を模倣するなど
時間がたって(翌日などに)記憶から呼び戻して再生する
→表象の存在
内的模倣;マッチ箱の例における「口の開閉」が心的活動に置き換えられたものとして説明される
from ロボットインテリジェンス
出典:
模倣の心理学
乳幼児期における養育者の逆模倣が子どもの模倣の発達過程におよぼす影響の分析 p.7
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/49/4/49_644/_pdf/-char/en
https://psychoterm.jp/basic/development/09.html
心理学概論
https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=23880&file_id=17&file_no=1 #TODO