嗅球
嗅上皮で匂い受容を行う嗅神経細胞から入力、嗅皮質に出力
げっ歯類ではヒトより大きな割合を占める
他の感覚野と違い視床を経由しない:直接嗅皮質に出力
左右で独立している
左右の嗅球を直接つなぐ交連線維がない
嗅球内の局所回路
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抑制性ニューロン(介在ニューロン):傍糸球体細胞、顆粒細胞
興奮性ニューロン:僧帽細胞、房飾細胞
糸球体において嗅神経細胞とグルタミン酸性の興奮性シナプスを作る
傍糸球体細胞とGABA性の抑制性シナプスを作る
単一の糸球体からのみ直接的に興奮性入力を受ける
単一の主樹状突起をもち、糸球体内でのみ房状分岐する
一つの糸球体に20-50個が接続:姉妹僧帽・房飾細胞
姉妹僧帽細胞同士は糸球体内で樹状突起間ギャップ結合を形成
→同期性の高い入力を受けている
外網状層で広く側方樹状突起をのばし、顆粒細胞と双方向結合
顆粒細胞を介して自己を抑制、および他の僧帽・房飾細胞を側方抑制
匂いシグナルのコントラストをつける
同期活動や非同期化に重要
不明点多し
複数の嗅皮質領域へ投射
僧帽細胞:梨状皮質へ、房飾細胞:嗅結節へ
梨状皮質への投射では嗅覚マップは保存されない
僧帽細胞への興奮性入力は、嗅神経細胞からの直接入力の寄与は小さく、むしろ房飾細胞を介した入力を多く受け取っている
temporal coding
側方抑制は僧帽・房飾細胞の活動の時間的なパターン、たとえば呼吸サイクルにおける発火の位相を変化させ、これが匂い情報をコードしている可能性がある
嗅皮質の多くの領域からグルタミン酸性の遠心性入力
ノルアドレナリン、アセチルコリン、セロトニンなどの遠心性神経修飾も受ける
発生・再生
僧帽細胞、房飾細胞は生後直後には複数の糸球体と接続するが、生後数日までにシナプスの刈り込みを行い単一の糸球体に接続し、同時に複数の側方樹状突起を形成
生後再生しない
傍糸球体細胞、顆粒細胞は生後も除去と神経新生がおこる
脳室下帯で産生、吻側細胞移動経路を細胞移動して嗅球へ
嗅球 - 脳科学辞典