柿沼敏江
国立音楽大学楽理科、お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カリフォルニア大学サンディエゴ校音楽学部博士課程修了。1989年、ハリー・パーチの研究でPh.D.を取得。現在、京都市立芸術大学音楽学部教授。著書 『アメリカ実験音楽は民族音楽だった』(フィルムアート社、2005)。主要訳書 ジョン・ケージ『サイレンス』(水声社、1996)、『ルー・ハリソンのワールド・ミュージック入門』(共訳、ジェスク音楽文化振興会、1993)、アラン・ローマックス『アラン・ローマックス選集』(2007)、アレックス・ロス『20世紀を語る音楽』全2巻(2010)同『これを聴け』(2015、以上みすず書房)、ケネス・シルヴァーマン『ジョン・ケージ伝――新たな挑戦の軌跡』(論創社・水声社、2015)ほか。 1970年の大阪万博で,武満徹のプロデュースする「鉄鋼館」のコンサートを連日連夜聴き,大きな衝撃と感銘を受けたのが,現代音楽にのめりこむきっかけでした
その後,アメリカに渡って、最先端の実験音楽が民族音楽と深いつながりを持っていることを発見し,新たな地平を獲得したように思います。いまは現代音楽だけでなく,さまざまな音楽を比較しながら,つねに音楽の原点に立ち帰りつつ,研究を続けていきたいと考えています。