思惟の缺片たち
使ひ方
思惟した事を取り敢へず書き出す。
思惟した事に就て思惟した事も再歸的に書き足して行く。
傍證や反證も書き足して行く。
見直す。
更に書き足す。
纏まった量に成ったら頁を分離して整理する。
獨立して行ったページ
好きな物
橘榛名は何が好きか。どんな物に好感を覺えるか。
精巧な仕掛
可愛らしい物
莊嚴な建築物
東京と云ふ概念
嫌ひな物
嫌ひな物に言及する事は槪ねすまじき事と云ふ思ひがある。
私が嫌ひな物にも其れを好きな人がゐる。
好きな物を嫌ひと謂はれたら良い氣分はしない。(良くない氣分に成る。)
犬猫
正確には犬猫其の物ではなくて犬猫を偏愛する「人」が嫌ひなのでは?
坊主憎けりゃ袈裟迄憎い?
憎惡主義者
反出生主義
言語
歷史的假名遣と正體字を用ゐる事に就て。
世界にどう成って欲しいですか?
正義と自由
自由は貴い。任意の物は槪ね自由であって欲しい。
でも自由を推し進めて行った先の我々の理想とは一體何。
「けれどもほんたうのさいはひは一體何だらう。」
墮胎に就て
直感
胎兒に一切の權利は無い。
胎兒は伸びた爪や髮、或いは腫瘍の樣に、其の宿る身體の持主の處分權に服する。
議論
爪や髮や腫瘍と違って胎兒は將來的に一個の人格を有する可能性を祕めてをり、同等には扱へないのでは。
「其の宿る身體の持主の處分權に服する」と言ふ時、其れは、持主が胎兒を「此れは吾が子である」と判斷して其の樣に取り扱ふ事を何ら妨げる物ではない。
斯く考へると、詰り人に所有せられる物の內で胎兒と他の無生物との閒の差と云ふのは、其の持主が「此れは吾が子である」と宣言した時に他者が其の決定に從ふ義務を負ふか否かにある、と謂へるかも知れない。所有する縫ひ包みを吾が子であると宣言した人がゐたとしても、他の人が必ず其の縫ひ包みに人權がある物として振る舞はねば成らなく成ったりはしない。
動物/獸に就て
直感
獸に一切の權利は無い。
獸は無生物と同樣に、其を所有する人の處分權に服する。愛でても良いし、食べても良い。
殺して捌いて燒いて食べるより殘虐な虐待も思ひ付かんので、所有者による凡ゆる虐待も處分權の範圍として肯定される。
經緯
最近犬猫の事をどんどん嫌ひに成って行く樣に感ずる。
此奴ら、人に使はれるべきだったリソースを、可愛らしさてふ武器で以て人から掠め取ってゐるのでは。
ローマ敎皇フランシスコ臺下は子を育てる代りにペットを飼ふ夫婦を自己中心的と位置付けて批判した事がある。
エネルギー
人類の永續の爲、人類の多樣性の保持の爲には、人類は多ければ多い程良く、其の使用するエネルギーも多ければ多い程良い。
原子力發電は、人類の未來を照らす叡智の光です。
全機即時再稼働と迄は言はないにせよ、可及的速やかに再稼働と増設が進められて欲しい。
現行の審査は不當に遲延されてゐる樣に思ふ。
言葉の閒違ひ
うっかり言葉の使ひ方を閒違へたら記錄する。
氣宇壯大
正: きうさうだい
誤: けうさうだい
「〜がかる」
例: 赤みがかる 紫がかる 芝居がかる 時代がかる
正: 名詞+聯濁した四段動詞「掛か-る」
誤分析: 名詞+格助詞「が」+四段動詞「か-る」(驅る?)若しくは「か-つ」(勝つ)
狀況: 格助詞「か」と格助詞「の」がどちらも主格を表す事から「*赤みのかった畫像」「*芝居のかった喋り方」と云った言ひ方をしてゐた。
生存を言祝ぐ
十九歲の頃の私が生存の尊さを素直に讚へてゐた事を思ひ出して、感情を味はって了った。生存、其れ自體に價値がある。
此處最近は、生存の價値は其れが何に捧げられてゐるかによって定まるんではないか、見たいな事を考へてをり、屹度途中の何處かで思考の枠組みに變化を餘儀無くされたのだと思ふ。緋色の心 (cf.五色分心分界論)を見た事も關聯してゐさう。