PL28_中心をはずれた核
前文
さらにPL10_都市の魔力の規則による間隔で30万人ごとに主要センター地区を設けるとすれば、当然、都市の総体密度はそのセンターを中心に山なりになる。つまり、中心に近づくほど高密で、遠ざかるほど低密になる。これは、個々のPL12_7000人のコミュニティが、至近の下町からの距離に応じた総体密度をもつことを意味する。そこで次のような疑問が生じる。コミュニティ内部の密度は局地的にはどのように変化するのか。また、その密度はどのような幾何学的パタンを示すのか。この問題は、コミュニティのサービス施設は、その幾何学的中心ではなく周辺部に設けるべきだというPL13_サブカルチャーの境界の原理によって、大変ややこしくなる。本パタンと次のパタンが、このような状況に矛盾しない局地的な密度分布を定義する。 問題
でたらめな密度分布は、コミュニティの性格をあいまいにし、しかも土地の利用パタンを混乱させる。
解決策
次の規則にしたがって、明確な山と谷を形成するような密度の成長と累積を促すこと。
1. 町は、7000人のコミュニティの集合と考える事。このコミュニティは、総体密度に応じて、差し渡し1/4マイルから2マイル(0.4-3.2km)になる。
2. 各コミュニティの境界上で、近接する都市センターの最も近い地点を明示すること。この地点が密度の山となり、「中心をはずれた」核の中心部となろう。
3. この高密地区を、境界からコミュニティの幾何学的重心に向けてふくらませ、中心をはずれた核を中心部に広げること。
4. この高密地区が、境界に沿って馬蹄形の尾根を形成するようにすることーーー馬蹄の長さはその区域の総体平均密度に左右され、また馬蹄のふくらみは地域の中心に向う。そうすれば、地域内に占める位置により、馬蹄は少しずつ変化することになろう。つまり、主要な下町に近接する馬蹄はほぼ完全であり、離れるにつれ不完全になり、下町から最も遠くなると1つの点に収束するであろう。
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このような全体形状が得られれば、次のパタンの産出法により、高密の尾根からの距離に応じた平均密度を算出することーPL29_密度のリング PL28_中心をはずれた核