Pluvia 7 HD
14.5Lバスレフ箱のPluvia 7 HDをMAOP7 Gen2に換装したら、かなり良くなってしまって、ダクト長を変える必要性も感じなくなり、ユニットもMAOP7から戻せなくなってしまった。 MAOP7と Pluvia 7 HDのT/Sパラメータはそれほど大きくは変わらないし、あとで、WinISDでシミュレーションしてみた限りでは、Pluvia 7HDの方がフラットで、MAOP7の方は、-3dBまで低音が凹んで、共鳴周波数付近が多少強調されるのを許容している感じ(実際にはバッフルステップの影響で中高音が強調された感じか?)で、無理に低音を伸ばしたような感じになっているが、個人的にはそれが良いみたい。WinISDをどこまで信じてよいのかわからないので、実際の周波数特性を録音した上で、自分がどんな音をどう感じたのか把握したいところ。Pluvia 7HDについても、MAOP7と同じような音が出るようにダクトを伸ばす必要があったのかも。まあ、でも、Pluvia 7HDに14.5L箱は大き過ぎたかな。NC7Kitに期待!!
NC7Kitを組むまで、Pluvia 7 HDを聴くのはお預けです。15L箱でもそこそこ良い音がしていたので、NC7Kitを組み立てるのが楽しみ。(その後、いくつかキットを組立てるなどして修業中で、そろそろ慣れてきたのだけど、他にまだビルドしないといけない小さなスピーカーが残っていて、部屋が片づくまで、後回しにしてます。)
というわけで、Pluvia 7 HDをちゃんと鳴らす箱を用意することが、当面の私の目標。普通のバスレフでも、負けないと思ってるのだけど、ダクト長を切り詰めると戻せないのと、計測環境の準備が遅れているので、ずるずると後回しにしてます。(NC7Kitも、7月早々に届いているので、板が歪まないうちに組まねば、と思っていたら、この連休は風邪を引いて静養しています。)
Markaudioの10cmユニット。某所では、10cmユニットとしてのコスト・パフォーマンスの高さが好評。
Pluvia 7 HDのシャシー設計では、トリマーを使うのがはばかられる日本の都会の住宅事情を考慮して、バッフルの落とし込みや背面の座繰りを省略しても比較的音が悪くならないように考慮された設計がなされているので、国内で入手できる多くのエンクロージャ(開口100mm)に適合する(Fidelitatem Sound のPluvia 7 HD解説)。 ただし、M3のネジ5本で取り付ける必要があり、M3用の鬼目ナットにはねじ込み式のものがないため設置に手がかかる。なので、エンクロージャには、飛びねこさんなどで販売されている専用箱を買うのが良い。
私は、ユニット取付けネジ穴を開ける練習事例を増やしたかった(ネジ穴開けも楽しくなってしまった)ので、福島在住の方の作られた14.5Lのバスレフ箱をヤフオクで入手して、ユニットをインストールした。ネジ穴位置を決めるのにトレーシングペーパーを使ったり、鬼目ナットをすごい騒音を出してガンガンとハンマーで打ち込んだり(下穴径が小さすぎた)、その他いろいろあって半日仕事だったがよい経験になった。
コスト
ユニット: 16000円くらい
エンクロージャ(組み上げまで): 8500円(ヤフオクで安価に出品されていた14.5L箱を入手)
スピーカーターミナル: 1500円程度(PARC)
作業(エンクロージャの仕上げ): 道具代は計上しない。部品代はあわせても3000円しないと思う。
フロントバッフルへの(ネジ穴開け+M3鬼目ナット埋め込み)x 10ヶ所
スピーカー端子のネジ下穴開け
配線、ファストン端子取付け
吸音材(暫定、塗装後調整)
バスレフポート調整(塗装後実施)
塗装(未実施、試運転後実施)
作業時間を無視すると、合計で3万円くらい
定位がすばらしく、少し奥まったところに左右に音場が広がる、
オペラを聴くと、劇場の2〜5階席で聴いているような臨場感が再現される。
Markaudio社のAlpair6Mとよく似てる
音色は、自然な音で、ボーカルも、弦もピアノもトランペットやシンバルも、そしてジャズもオーケストラも、なんでもいい感じにこなす万能型
完成度高いので、ポップスよりも、クラシックやジャズを聴く頻度がエージング中からすごく増えた。
完全に仕上げてから、200Bと聴き比べします。低音の響きと高音の音色が違うのだけれど、すごくよく似たレベルにある。低音は、200Bの方が応答速く、Pluviaは少しまろやかな感じするが、これは、エンクロージャの違いも出てるかも。高音は200Bが金属的な響きが強く、これはボーカルにも影響して、マイクを経由してオブラートがかかったような感じの音になる。これに対してPluvia 7 HDは、ボーカルが直接聴こえてくる感じで、臨場感が増す。
すがすがしいのは良い意味じゃない。バスレフ・ダクトが長すぎるかなー。
ツィーター不要。
能率がスペック以上に悪い印象。素直にアンプのボリューム上げましょう。
私の手持ちのフルレンジでは、コスト的に音質的に、どなたにもお勧めできると思う。
table: スペック
口径(cm) インピーダンス(Ω) 出力レベル(dB) F0 Qts
10 6 85.74 72.55 0.58
table: 取付け情報
開口径(mm) ネジ取付位置(mm) ネジ数 ネジサイズ 端子サイズ
100 112 5 M3 187型(+,-)
エンクロージャ
14.5L のバスレフ箱をヤフオクで入手。福島県在住の方のビルドしたもので、素人では不可能な仕上がりの良さと、スピーカーとしても(私のような小音量再生の範囲では)箱鳴りせず、それで送料込みで1万円程度なので、コストパフォーマンスがとても高く、同じく高コスパ・ユニットのPluvia 7 HDのエンクロージャとしてオススメ。
スペック
フロントバスレフ
材質: メルクシ松集成材(無垢集成材)
柔らかいので、軽く当てただけでへこむ点が注意。箱鳴り抑制は、14L箱だと隅(12辺)の補強で良いみたい。
【サイズ・他】
サイズ(WHD) (mm): 205 x 345x 295 (t15)
箱容積:約14.5L
ダクト開口直径:4.0cm
ポート奥行7.5cm(初期値)
ダクト共振周波数(初期値):54.0Hz
スピーカー取付け開口寸法:100mm
端子穴: φ49mm
スピーカー端子
φ49mmで、ぴったり。
端子: 250(+), 205(-)で、タブ端子の厚みが厚く、負電極に205サイズのファストン端子(メス)がはまらなかったので、正負端子ともに250サイズの端子で代用。
取付け用の木ネジ(タッピングネジ)がもろく、下穴を十分に開けずにネジ止めしようとしたら、途中で折れてしまって最悪。板が柔らかいので問題ないと思ったが、粘りがあって、抵抗が大きかったようだ。折れ残ったネジが板のちょうど表面でぽっきりいってしまって、抜くこともできないので、角度を斜めにして取り付ける予定。残念。
エージング経過
最初: なんか軽いな。良い印象や感動がなく、なんかボヤンとした感じだ。
10時間目: まだ全然印象的な音が出て来ないのだけど、悪い音も出てない。
20時間: ボーカルが軽い感じだけど、伸びが出てきた。低音もある程度出てきた(バスレフ・ポートを調整していないので、共振周波数54Hzとなっていて、7 HDの最適周波数60〜72Hzから外れているせいか、まだスカスカな感じする)。一番良くなったと思うのは定位か。柔らかいメルクシパイン集成材15mm厚のエンクロージャは、補強も板の接合部に入れてあるだけなのだけど、十分な感じで箱の存在を感じない。まだ20時間しかたってないだけに、この先にどこまで良くなるのか期待してしまう!!
というか、他のユニットで先に遊んでおいて良かった。そうでないと、NFJの訳あり特価の4インチを辛抱強く100時間もエージングできず、化けっぷりを楽しめなかったかも。
オペラ("Cosi fan tutte" なので、オペラというよりはコーラスかも)をかけたら、Markaudio の Alpair6Mに似た感じで、オペラホールで聴いているみたいだ。ボーカル音域は十分なレベルに達した感じ。 40時間目
低音は十分出ていると思う。少し聴き疲れするような気もするが、マーラー1番を3楽章から最終楽章まで聴きながら、既に満足している私。15万円クラスのスピーカーの音に思える。箱を本仕上げしたら、Paradigm Premier 200Bとメインスピーカーの座をかけて、ガチ勝負しなくてはならないかも(出力レベルの違いを補正するのが面倒だけど)。 Pluvia 7 HDよりも上のクラスのユニット、たとえば、MAOP10とかTangbandの上位機ユニットとかに手を出したら、かなりの高みに到達できると思うが、しかし、果たしてParadigm のFounder 40Bのような30万円クラスのスピーカーのレベルに、安価な箱でたどり着けるのかは分からない。
70時間目
高音が良くなったと思う。弦楽器が心地よく聴ける。これまでになく高頻度でクラシック音楽を聴いている。
中音から最低音までの間がスカスカした感じもなくなってる。低音もちゃんと出るのに時間かかるね。
バスレフポートはそこそこ適性で、短くするかどうか迷う。共鳴周波数を60Hzより上げる必要はなさそう。
その後100時間目まで変化を感じなかったので、このあたりでエージング完了か。