スキンケア
大別すると2種類ある
外側からのスキンケア(外部刺激を防ぐ)
洗浄、保湿、遮光、賦活
内側からのスキンケア(皮膚の細胞活性を高め、健康な皮膚を作る)
生活ケア、栄養ケア、ストレスケア
こっちもかなり重要なのだが、習慣を変えるのは大変なので軽視されがち
https://www.youtube.com/watch?v=5Pv7nfWpBjQ
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確固たる RCT/メタ解析レベルのエビデンスがある介入は本質的に 4 つだけ。それ以外は「あったら嬉しいかも」レベルか、ほぼプラセボ。
table:_
順位 介入 エビデンス強度 効果サイズ
1 日焼け止め (SPF30+, broad spectrum) 強 (RCT) 光老化を約24%抑制 (4.5年)
2 レチノイド (夜) 強 (RCT 多数) シワ・色素沈着・コラーゲン合成
3 保湿剤 強 (機序+RCT) バリア機能・TEWL 改善
4 マイルド洗浄 中 (機序ベース) バリア破壊の予防
皮膚疾患がなければ、追加は趣味の領域。
1. 日焼け止め (最重要)
エビデンス: Nambour Skin Cancer Prevention Trial (Hughes et al., Ann Intern Med, 2013, n=903, 4.5年) で、毎日塗布群は任意塗布群と比較し光老化スコアが24%低かった。SCC・メラノーマリスク低減のRCTもあり。
実装:
SPF 30 以上、PA++++ または broad spectrum 表記
UVA/UVB 両対応 (critical wavelength ≥370 nm)
朝に顔・首・手の甲。屋内勤務でも窓際UVA曝露あり
量: 顔全体で約 1.2 g (パール大2個分)。実使用量は推奨量の 25-50% という研究がほとんど → 塗りすぎるくらいで丁度良い
化学系 (oxybenzone等) でも紫外線散乱系 (酸化亜鉛・酸化チタン) でも効果は同等。好みで選択
費用対効果: スキンケアの予算をここに最大配分すべき。
エビデンス: 光老化に対する RCT が最も豊富な成分。トレチノイン 0.025–0.1% でシワ・色素沈着・皮膚弾力性が3–12ヶ月で改善 (Kligman 系の古典研究、以後再現多数)。 活性比較 (おおよそ):
トレチノイン (1.0)
レチナール (0.2)
レチノール (0.05)
レチニルパルミテート (≈0、ほぼ効かない)
実装:
入手性で選ぶ。日本で OTC 入手可能なもの: アダパレン 0.1% (ディフェリン、ニキビ適応で皮膚科処方)、レチノール (化粧品)
ベスト: トレチノイン 0.025% (個人輸入か美容皮膚科)
開始は週2回 → 週3 → 連日と漸増 (retinization)
A反応(赤み・皮むけ)は予期される反応で異常ではない
必ず夜のみ。光分解する成分が多い
妊婦のパートナーでも局所投与は問題ないが経口イソトレチノインは別
3. 保湿剤
エビデンス: 経皮水分蒸散量 (TEWL) 改善、バリア機能維持。レチノイド使用時はほぼ必須 (刺激軽減)。
有効成分 (全て機序+臨床データあり):
保湿成分 (humectant): グリセリン、ヒアルロン酸、尿素
エモリエント: スクワラン、各種植物オイル
オクルーシブ (閉塞剤): ワセリン (gold standard)、ジメチコン
バリア修復: セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸
抗炎症: ナイアシンアミド (4–5%)
選び方: セラミド+グリセリン+ナイアシンアミドあたりが入っていれば十分。CeraVe、Cetaphil、キュレル、イハダなど。価格と効果はほぼ無相関。1万円のクリームと1000円のクリームで TEWL 改善に有意差は出ないことが多い。
保湿剤の健常者エビデンスは弱い
AD 患者では推奨度 A だが、これは「バリア機能が破綻している人への補充」という疾患治療。
健常者に保湿剤を長期塗布した場合のシワ・色素沈着・組織学的改善を示す質の高い RCT はほぼない。短期 TEWL 改善や使用感のデータは豊富だが、これは「快適性」であって「医学的便益」ではない。
4. 洗顔
エビデンス: 中程度。アルカリ性石鹸 (pH 9–10) は皮膚 pH (4.5–5.5) を撹乱しバリアを傷める。Syndet (合成洗浄成分) や弱酸性クレンザーが優位 (Ananthapadmanabhan et al., Dermatol Ther, 2004)。
実装:
朝: ぬるま湯のみ、または弱い洗顔料。皮脂分泌が多ければ洗顔料使用
夜: 日焼け止めを落とす目的で洗顔料は必須。日焼け止めが化学系なら油性クレンジング+洗顔の2回でなくとも、最近の処方なら1回で落ちるものが多い
1日2回まで。3回以上はバリア破壊
熱湯NG (32–34℃ 程度)
やらなくていいこと (エビデンス弱 or なし)
table:_
行為 評価
化粧水 (toner) 機能的にほぼ意味なし。保湿成分が入っていればただの薄い保湿剤
高価なペプチド系美容液 in vitro データはあるが in vivo の説得力ある RCT は乏しい
コラーゲン経口摂取 一部にメタ解析で軽度の改善報告あるが効果サイズ小・出版バイアス疑念
シートマスク 一時的な保湿。長期効果なし
プラセンタ・幹細胞コスメ エビデンスほぼゼロ
イオン導入器・LED 美顔器 家庭用機器のエビデンスは弱〜不確定
「肌断食」 理論的根拠なし。日焼け止め非使用は明確に有害
高額な美容クリニックの「再生治療」 個別評価必要だが商業バイアス強い領域
推奨ルーティン
朝 (所要 2–3 分):
1. ぬるま湯洗顔 (皮脂多ければマイルド洗顔料)
2. 保湿剤
3. 日焼け止め
夜 (所要 3–5 分):
1. 洗顔 (日焼け止め除去)
2. レチノイド (適応反応見ながら漸増)
3. 保湿剤
任意で追加するなら優先度順:
1. ビタミンC (L-アスコルビン酸 10–15%, pH 2.5–3.5、朝、日焼け止め前) — 抗酸化・コラーゲン合成補助
2. AHA/BHA (週1–2、レチノイドと同夜は避ける) — 角質剥離
髭剃りによる角層損傷 → 剃毛後の保湿は重要。電動 vs 手動はエビデンス的にほぼ拮抗
男性は皮脂量が女性の約2倍 (Pochi & Strauss, 1974) → 重い保湿剤より軽めのジェル系で十分なケースが多い
注意点
ニキビ・酒さ・脂漏性皮膚炎などの疾患があるなら、これは「健常皮膚のケア」前提の話なので皮膚科受診が先
強いエビデンスを求めるなら PubMed で "RCT", "double-blind" をキーワードに自分で確認可能。化粧品業界の「臨床試験済み」表記は n=20 のオープン試験など玉石混交
「学会公式の疾患治療ガイドライン」の文脈では推奨されないが、「学会の一般向け患者教育コンテンツ」の文脈では明確に推奨されている。
推奨の 3 レイヤー構造
table:_
レイヤー 性質 エビデンス評価 健常者向け推奨
1. 診療ガイドライン 疾患治療の標準 (GRADE 等で評価) 厳密 なし (疾患限定)
2. FDA/PMDA 承認適応 規制当局による効能効果の承認 中 (CTで評価) 一部あり (後述)
3. 学会の一般向け患者教育 公衆向けスキンケア指針 緩い (専門家コンセンサス) あり (明確)
レイヤー 3: AAD は健常者向けに保湿剤・レチノイドを明示的に推奨
保湿剤
AAD「How to select anti-aging skin care products」ページでは、皮膚科医は日焼け止めと保湿剤を「最も効果的な2つのアンチエイジング製品」とし、毎日使用することで顕著な差が出るとしている。アンチエイジング保湿剤は小じわを最小化し、多くのアンチエイジング製品の有効成分そのものとも位置づけられている。
AAD は健常者一般に対し、優しい洗顔料と保湿剤を朝晩2回使用することを推奨している。
レチノイド
AAD「Dermatologist-recommended skin care for your 20s」では、肌のトーンや色素沈着、テクスチャーの改善を目的とする場合、レチノール (レチノイドの一種) を推奨。20代から低下する細胞ターンオーバーを促進し、若々しい肌を保つとしている。就寝前の塗布、洗顔20-30分後、刺激が強ければ保湿剤併用というアプリケーション法も提示されている。
ただし、レチノイドの推奨は保湿剤・日焼け止めほど強くなく、「目的に応じて検討」のニュアンス。
レイヤー 2: FDA はトレチノインの非疾患適応を承認
Renova (tretinoin cream) 0.02% は、包括的なスキンケアと日光回避プログラムを実施する患者の顔面細小じわの軽減 (palliation) に対する補助薬として FDA 承認を受けている。これは痤瘡や AD などの疾患でない使用に対する正式な規制承認であり、健常者向け適応の存在を示す。
ただし添付文書には強い限定がある:
Renova はしわを除去せず、日光損傷を修復せず、光老化を逆転させず、より若い肌を回復させない。臨床試験では vehicle 群でも包括的スキンケア (日焼け止め・保護衣類・市販保湿剤) で同等の効果を得た患者が多数いた。
つまり FDA の判断:「効果はあるが、サンスクリーンと保湿剤の効果と区別が難しいレベル」。
レイヤー間の温度差
table:_
成分 レイヤー1 (GL) レイヤー2 (FDA) レイヤー3 (患教)
日焼け止め × (疾患予防) OTC モノグラフ承認 ◎ 強推奨
保湿剤 △ (AD のみ Strong) 一般用化粧品 ◎ 強推奨
トレチノイン △ (痤瘡のみ Strong) ○ 細小じわ (補助) ○ 検討に値する
レチノール ─ 化粧品扱い ○ 検討に値する
構造的解釈
健常者へのレチノイド・保湿剤は、
1. 疾患治療 GL では推奨されない (= 対象外、扱う土俵が違う)
2. 規制承認・公衆向け教育では推奨されている (AAD は明確、JDA は控えめ)
3. エビデンスの強度はサンスクリーンに劣る (光老化に対する RCT はあるが、悪性疾患予防レベルの集団介入根拠はない)
正確には「疾患治療 GL の射程外で、患者教育レイヤーで弱~中程度に推奨される」。日米で温度差があり、AAD は明示的に推奨、JDA はそこまで踏み込んでいない。
AAD は patient education レイヤーで保湿剤を明確にアンチエイジング製品として推奨しており、レチノイドも検討候補として推奨しています。日本でこれが目立たないのは、JDA が公衆向けのスキンケア教育にあまり力を入れていないという学会間の活動範囲の差が大きく、エビデンスや方針の差ではない可能性が高いです。
以下、主に外側からのスキンケアを扱う
商品の傾向
https://gyazo.com/cc9d311f4e455278c2dd5e0041f5aecf https://youtu.be/CSy4Uv__NgM?si=btVQfyS2gwA7e7kq
AADのガイドラインをもとに解説している動画
https://www.youtube.com/watch?v=X3NbGZc0zRQ
https://www.youtube.com/watch?v=hXHLJ90Kjkc
https://www.youtube.com/watch?v=33TxfVC3BW8
多分米国皮膚科学会の動画だったのだが非公開になった
アメリカ皮膚科学会(AAD)の一般向けのletter
https://youtu.be/WnLtgIALGdg
アメリカ皮膚科学会(AAD)が一般向けのletterを出している 1. 外に出る前に日焼け止めをぬれ。SPF 30以上 2. 禁煙しろ
3. 皮膚癌のために肌を検査しろ(チェックリストあり)
4. 日焼けしたように見せたいなら、self-tannerをつかおう
日焼けすると、皮膚の廊下が早まるし皮膚癌のリスクも増加する
self-tannerを使ったとしても皮膚は守っといた方がいい
5. 皮膚に合うスキンケア製品を使おう
肌はオイリー、ドライ、普通、複合、敏感?状態は?
肌のlook&feelがベストになるのを助けるために、肌のニーズに明確に必要な製品を使おう
見分け方まで教えて欲しい基素.icon
6. ゴシゴシ洗っちゃダメ
めっちゃ汗書いたりニキビができたりするとゴシゴシするのがいいように思えるけど、違う
肌のコンディションが悪化するのでダメ。ニキビも悪化する。
7. 寝起き、布団に入る前、汗をかいた後には顔を洗おう
ホコリを落とせる
ねてる間に顔につくバクテリアや汚れを落とせる
8. 顔を洗うときは優しくして
ぬるま湯で濡らす
マイルドな洗浄剤をつける
指先で丸を描く賞に洗浄剤を優しく塗る
ゆすぐ
乾いた清潔なタオルで優しくふく
9. ストレスを軽減しろ
10. 問題が起きたら皮膚科医へ
保湿剤(油膜を作る)
化粧水だけだと蒸発する
化粧水 + 保湿剤 と 保湿剤 だけで効果に差がないという論文(出典は?)
毛穴は物理的に開閉しない
クリームには保湿剤が入っているから効く
ほとんどの物質は肌に入っていかないので意味がない
紹介された内容は本当か?と私なりに気になったので、調査して考察しました。
AADはこのスキンケアが絶対!と言い切っているわけではなかったです。また、高級品は意味がないと言っているわけではなく、高級品が必ずしも効果的ではないよという注意喚起をしているという印象。
角質に水分を生み出す能力が低い
https://youtu.be/oqcekA1BOOg
なるべく擦ってはいけない
乾燥を何とかしたいという方は、しっとりさせようと化粧水や乳液、クリーム等を塗り重ね、そのたびに皮膚を擦るため逆に保湿成分が奪われ、更に塗ったものをしっかり落とそうとしっかりと洗浄するという、乾燥の悪循環に気づかずに陥っています。擦り方が優しく丁寧であっても、時間をかければ同じことが起こります。その解決策として、化粧品の数を減らし皮膚を擦る回数を減らすことを医学専門家は強調しています。
https://youtu.be/n3HZY1xnKZw
年齢による老化は2-3割、紫外線による光老化が7割と言われている(どこで?) 肌老化の7割は、紫外線による光老化です。紫外線を全く浴びていなくても年齢とともに生理的老化は起こりますが、日に当たりやすい手の甲や顔には光老化も加わります。露出しにくい太ももや腕の内側の肌と比べると、その違いは明らかです。
いちき皮膚科 院長 市來善郎 先生
擦れ、汗、動き
紫外線環境保健マニュアル2020
さまざまな人のルーティン
https://www.youtube.com/watch?v=O5Et2XDV8qE
クレンジング(油性の汚れ落とし)
洗顔フォーム(水性の汚れ落とし)
泡立てるネットを使う
化粧水
美容液
https://youtu.be/vNzTAs41x_E
サムネが面白い(以上)