Network Effect
Network Effectについて
多くの人が使えば使うほどプロダクトの価値が高まり、より便利になること
Uberの場合「利用者が多ければ多いほど乗客はドライバーを見つけやすくなり、ドライバーも収入が増える」
電話の場合「接続数が多いほど便利になる」
製品
Uberの場合「モバイルアプリ」
AとBを繋ぐネットワーク
Uberの場合「ドライバー」と「乗客」
Airbnbの場合「宿泊提供者」と「宿泊者」
ビリオンユーザクラブ
iOS: 16億台
Android: 30億台
Facebook: 28.5億人
Windows: 15億台
Wechat/TikTok/Alipay: 10億人
中国ヤバスギmasatojames.icon
新製品立ち上げは異様に難しくなった
なぜならインターネット利用時間を奪い合うゼロサム時代に突入したから
そして参入障壁(開発コスト)が低いから
間違った誤解(少なくともインターネットの時代にこれらは発生しない)
勝者総取り
先行者利益
ホッケースティック曲線
メトカーフの法則
ネットワーク全体の価値はネットワーク通信本数の2乗に比例する
ネットワークを構築し始める時期を示してはいない
ネットワークの多面性も考慮されていない
テクニック
コールドスタート理論
製品がいない状態からどうやってユーザを集めるのか
これを解決したのがXtoEarnかなmasatojames.icon
アンチネットワーク効果
ネットワーク効果が逆にサービスのグロースの妨げになっている
製品の存続は、コールドスタート問題をいかに早く解消するかにかかっている。
でもただ金配ればいいってわけじゃないmasatojames.icon
ニワトリ卵問題やブートストラップ問題とも近い
アトミックネットワークを構築することが解決の第一歩
あとはそれを凌ぐための施策
アトミックネットワーク
安定的に機能し自律して成長できる最低限のネットワーク
一度つくればあとは同じことを別の場所でコピーアンドペーストしてネットワークを広げられる
zoomの場合「2人いれば会議は成り立つ」
Airbnbの場合「地域ごとに数百件掲載されていれば宿泊先を探すのは成り立つ」
ユーザ獲得効果
ネットワークが広がるほどバイラルや口コミによって低コストで効率よくユーザ獲得できる
エンゲージメント効果
ネットワークが広がるほどユーザ同士の交流が加速する
ユーザをコホートと呼ばれるグループに分け、それぞれ製品をどれだけ利用しているか比較する
それぞれのリテンション率・離脱率・満足度を計測してコホート・リテンション・カーブを計測
リテンション率は1日-60%、7日-30%、30日-15%を超える製品がネットワーク製品
スマイル曲線
一度離脱したユーザが戻ってくる現象
Yコンビネータ「投資のチャンス」
利用頻度の高いユーザと低いユーザでそれぞれニーズが変わる
離脱ユーザ(ダークノード)
エンゲージメント効果(投稿へのいいねなど)で呼び戻せ
経済効果
ネットワークが広がるほど収益を得やすくCV率も上がる
マジックモーメント
ユーザがサービスに魔法を感じる瞬間
コールドスタート問題を解決してるプロダクトはひと目見ればわかる
製品が機能してる、ネットワークがある
ネットワークが充実し、ユーザが使い、製品の魅力がユーザに伝わる
シンプル
あれこれ機能を揃えずシンプルに
「市場規模が小さい」という批判は一旦無視する
次にビッグになる製品は最初はおもちゃのように見える
ニッチな市場からスタートする(=アトミックネットワーク)
ローエンド市場から取り込んでハイエンドに広げる
エアビは最初「マットレス貸し出し」からスタートした
施策をやりつくすこと
短期ブースト施策
アトミックネットワークを構築するための施策
Slack: 招待制にしてスタートアップコミュニティでバズらせた
ハードサイド
ネットワークの「集めづらい」方
Steamはゲーム開発者
マーケットプレイスは出品者
Uberはドライバー
1/10/100の法則
1%のユーザがコミュニティを立ち上げる
10%のユーザが積極的に活動する
100%のユーザがそれを享受する
コールドスタート理論を抜けるための初期施策
招待制
ツールで誘ってネットワークで引き留める
便利な機能で誘ってネットワークで継続させる
特徴
コンテンツ作成+シェア
Instagram, YouTube, LinkedIn
コンテンツ管理+コラボ
Asana, Dropbox
コンテンツ履歴管理+最新情報共有
GitHub
コンテンツ検索+作成参加
Yelp
成長を金で買う
クリエイタの投稿に報酬を払う、資本提携結ぶ
フリントストーン戦略
手動でハードサイドコンテンツを追加する
天井・市場の飽和
一定のネットワーク効果が発生するとやがて成長率は必ず減衰する
eBayはいくつかの新規事業の組み合わせで回避
隣接ネットワークを狙いに行く
新しいマーケティング手法を開拓する
ネットワークの反乱
力をつけたハードサイドユーザが反乱を起こす
Vineはクリエイタが「120万ドル払わないと辞める」といって、払わずサービス閉鎖した
コンテキストの崩壊
ユーザの増加とともに保たれていた秩序が崩壊する
ユーズネットは最初はデューク大学の学生などが使い、質の高い議論がされていたが、1993/09にユーザが急増したことでスパムや海賊版やエロが急増し、コアユーザが離れサービス停止に追い込まれた
ネットワーク内ネットワークをつくることが重要
鍵垢や親しい友だちなど
ネットワークの機能を質の担保に使う
既存ユーザにパトロールさせる・統治させる
過密化
ユーザが増えすぎて見つけたいコンテンツを見つけづらくなる現象
YouTubeやTwitter
アルゴリズムでカバーするしかない
参入障壁
ブランドや特徴的なビジネスモデル
ネットワークをつくるためにかかる手間・時間・資本
Airbnbは「グローバルネットワーク」
事例
ミーアキャットの群れ
30~50匹の群れ
群れるほど天敵から身を守りやすくなる
アリー効果の閾値
群れの安全が守られて個体数が増えやすくなる「転換点」
閾値を下回るとゼロに向かいやすくなり、上回るともっと増えやすくなる
環境収容力
環境下で存在できる個体数上限
資源が限られているため群れの個体数はやがて頭打ちになる
モントレーのイワシの収穫
乱獲と複雑な個体群動態の影響で漁業は終焉
アリー効果の閾値を超えると個体数は増えやすくなるが、乱獲しすぎると閾値を下回って個体数がゼロに向かう
クレジットカード
1958年、カリフォルニア州フレズノという小さな町でスタート
BoA利用率が一番高い町 (45%)
消費者、加盟店、金融機関のネットワーク
信用枠$300~$500のカードを全世帯に郵送して登録なしですぐに使えるようにした
送付したその日から会員がいるので未加盟店に営業しやすかった
300店が加盟店舗に
Bitcoin
BTCの価値が希薄しないことが数学的に担保されている
ネットワーク早期参加者ほど有利にインセンティブが働く
法人向け営業
最初の顧客を見つける方法は「個人の人脈」「顧客への営業」「メディア掲載」の3つしかない
人脈は顧客を紹介してくれる投資家から出資を受けたりYコンビネーターのようなコミュニティに参加することで得られる
メディア掲載で上手く事業を立ち上げられたケースはほとんどない
Yコンビネータでは「スケールしないことをやれ」と言っている
所感
クリプトで色んなNetwork Effectのつくりかた的なものは少し変わったと思うmasatojames.icon