『加藤郁乎詩集』(現代詩文庫)
ISBN:4783707448
収録
句集
枯木見ゆすべて不在として見ゆる
城壁の冬の日だまり城は亡く
冬木この手をからませる青春や
青葉かの吾をば稲羽のしろうさぎ
扉にまたとない大鴉もう還らない否が群れ
楡よ、お前は高い感情のうしろを見せる
あてねにほんにぷれ・ぷらとおのわらぢをはいて
酔ひはえいえんである追伸のむしとりすみれ
小川に暦を洗つて時の両面を追ふとき
異化なる Fin againも恋茄子に音ちる
あるはんぶらつく移動祝日の晴れはれ
flóating hóliday 1 移動祝日(◇ 米国の Thanksgiving など年によって日付の変わる祝日).(プログレッシブ英和中辞典)
見な見ぬこんてむつむすん地の極南
みなみぬこんてむつむすんじのきょくなん
「南」の詠みこみ
詩集
自伝
作品論・詩人論
21-08-26 14:01