採用
公正な採用選考を目指して
人事採用
第一印象は信用しない、チーム全員で選考…クラスメソッドが実践する、常識破りの採用戦略
自分が尊敬できる人を採用する場合のリスク
人に尊敬させるのがうまいだけの人をどう見極めるのか?
能力採用
能力のテスト
期待
書面上の契約
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『Web Designing』 2020/6
採用はどの企業にとっても核をなす。だから決して外部に委託してはいけない。履歴書が立派なだけでなく、会社にとけ込んで一緒に働いてくれる人が君には必要だ。起業当初の四、五人は株式の割り当てや肩書に釣られることも多い。でもこうした明らかな役得よりも重要なのは、次の質問への答えだ ── 二〇人目の社員が君の会社に入りたいと思う理由はなんだろう? 才能ある人材なら、君の会社で働かなくてもいい。引く手あまただからだ。だからこの質問を、さらに具体的に問い直してみよう ── グーグルでもほかの会社でもより高給でより高い地位につける人が、二〇番目のエンジニアとして君の会社を選ぶ理由はなんだろう?
ダメな答えをまず挙げよう。「他社よりストックオプションの価値が高くなる」「優秀な人たちと仕事ができる」「差し迫った社会問題の解決に役立つことができる」。株式価値、優秀な仲間、差し迫った問題の何が悪いのか? 何も悪くない。ただ、ほかの会社でも同じことが言えるので、君の会社が特別ということにはならない。他社と変わらない一般的な売り文句では、君の会社を選んではもらえない。
何よりも、待遇競争をしてはいけない。無料のクリーニングサービスやペットホテルなどに惹かれるような人材は、チームの役には立たないはずだ。健康保険のような基本をカバーしたら、あとは他社にできないことを約束すべきだ。それは、素晴らしい仲間と独自の問題に取り組める、替えのきかない仕事のチャンスだ。おそらく報酬や福利厚生では二〇一四年のグーグルに勝つことはできないけれど、使命とチームについての正しい答えがあれば、一九九九年のグーグルになることができる。
スタートアップは、外から見たときに社員がみな同じように違っていなければならない
ペイパルの共同創業者のマックス・レヴチンは、スタートアップの初期の社員にはできるだけ似通った人間を集めるべきだと言う。スタートアップは少人数で経営資源も限られている。素早く効率的に動かなければ生き残れないし、それには同じ考え方の人が集まっている方がやり易い。初期のペイパル・チームがうまくいったのは、全員が同じタイプのおたくだったからだ。僕らはみんなSFが大好きだった。ニール・スティーヴンスンの『クリプトノミコン』は必読書で、コミュニストっぽい『スター・トレック』よりもキャピタリストっぽい『スター・ウォーズ』の方が好きだった。そして何よりも、政府ではなく個人がコントロールするデジタル通貨を創り出すことに全員が取り憑かれていた。この会社を成功させるには、外見や出身地で採用するのではなく、入社する人がみんな僕たちと同じくらいこだわりを持っていなければならなかった。
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SHIFTの人事戦略 内定まで最短3日の「超高速採用」と「人本位の経営」を両立