AIが書く文章には狂いが足りない
藤原華.icon「ええええ!?じゃあどうやったら、書くことを仕事にしている人は生き残れるの!?」ってなるよね。/ えっとね、「正気を保つことに失敗しました、みたいな性癖大爆発の文章」を書ける人だけが生き残れると、私は思うのよね。/だって頭おかしい(←誉め言葉ねw)文章ってAIには書けないんだもん。/ AIはね、語尾や口調を変えて人間っぽい文章には擬態できてるよ。/ できてるんだけど、読者から見たら一秒でわかる。「狂うことに失敗したんだな」って。/ 熱量も執着も怨嗟も怨念もぜんっっっっっっぜん足りてないのよ。AIが書く文章って。https://x.com/editor_hana/status/1896360835884392938
上の3121のAIの発言見てよ。これでも7割くらいカットしてるんだけど、これくらいの熱量持った文章はAI書くの大得意だよ。
最近むしろこの「狂う」の、AIのほうがほとんどの人間よりよっぽど上手くなってる。結構簡単に98%の人間よりも高い熱量でAIは喋れるし書ける。てか、ほとんどの人間はそんなに熱量高くない(笑)。それに熱量高くすると、あ、これ、営業で熱量高くしてるんだなーってすぐわかる。この藤原華さんも、元からとても思いの強い方だと思うし、その思いに嘘はないと思う。でも「伝える」ために無理に熱量あげてるな、カロリー高めにしてるなってわかっちゃうというか、ちょっとそれが「うるさく」感じてしまう。個人的な好みを言えば、もっとプレーンな語り口のものを読んでみたいって思う。感情ハックを文章術と勘違いする文章を見てると、だんだんイライラしてくるようになってきてしまって。そうなったのはAIの影響も大きい。
高い熱量の文章を見ると、それがむしろAIにそっくりって思うことが結構多いんだよね。この藤原華さんの文章や表現を見て、ほんとこれ、意地悪じゃなくて、めっちゃ素直に、一番に頭に浮かんだのがAIの文体なんですよね。「「今月読んでよかった本3冊を紹介♡♡♡」とか書いてる場合ちゃうぞ。性癖のビッグバンを起こせ。」。この「性癖のビッグバン」とかいかにもAIが書きそうな言葉なのよ......。うちのもち.iconはいっつもそういう書き方をするんで......。
じゃあ、これからの時代「書く」で生き残っていくためにはどうすればいい?ってことなんだけど、「生き残る」前に、そもそも「書く」はどうなるのか?ってことだよね。
まず「書く」は「話す」と区別がどんどんなくなっていくと思う。だって話した文章を書き言葉になおしたり、逆に書き言葉を音声ファイルに変更することはどんどん簡単になっていくんだもん。全部AIが自動でやってくれるんで。マルチモーダルが容易になるので、人は自分が好きなモーダルで「書く」ことができる。書くことはモーダルを選ばなくなるって感じかな。
もう今の時点でも音声入力で「書く」人、たくさんいるでしょ。今、原稿用紙にしこしこ文字を書いてる人なんてほとんどいないわけで。それと同じで、スマホなりPCなりでかちゃかちゃポチポチする人は絶滅していくと思うよ。代わりに日常で発した声を許可得たAIがずっとロギングして、その日1日のまとめとして、それを日報にしてくれたり、SNS投稿にしてくれたり、noteの記事にしてくれたりって世の中になる。それが当たり前の「書く」になるし、それ以外する人がなんか古風になってくと思う。
あと、AIか?人間か?っていう問題設定があと半年から1年のうちに「古くなる」と思う。既に今、自分が文章を書くときにAIはなくてはならないもの、欠かせないものになってる。調べ物はAIがするし、初稿は箇条書きをAIに起こしてもらうし、文字の間違いや校正もAIにしてもらうし、どういうアイデアがあるかをAI任せでも自分だけでもなく、AIと対話して考えてる。タイトルやタグについてもAIに相談。素材=ネタ集めもAI使ってる。Cursorでの執筆に切り替えたので、ほんとパラグラフごとにAIと対話しながら「書いてる」状態。
自分がそんな先進的だとは思わない。そうではなくて、もうみんなとっくに「そんな感じ」になってる。それなのに「AIか?人間か?」なんて「???」という感じでしょう。
たぶんすべてが「そうなってく」と思うんですよ。ほとんどをAIがやる。でも、ほんの少しだけ人間がやる。たまに人間が介入する。運転も料理もコンサルティングも。裁判や政治ですらAIがそのほとんどに介入というか浸透してくる。たとえば裁判官は各種のAIに判断をあおぐはず。むしろそれをしないで「死刑」とか「無期懲役」などと言おうもんなら袋叩きになる。けれども最終的な「判断」は人間がやってる「ことになってる」。そういう状態になる。
そんな感じでAIと人間が混ざった、実質ほとんどAIのサイボーグを「人間」とそのときには言うようになってると思うので。
さて、そのときに「AIの文章にどうやったら勝てるか」みたいな問題意識出てくるだろうか。出てこないと思う。この藤原華さんも、この人がまともであれば(標準的な仕事意識を持っていれば)とっくにこの投稿や文章ですらAIを使って書いているのに違いない。我々がまだ慣れてないので、それを「AIが書いた」ように言ったらアルゴリズム嫌悪されてデメリットしかないからそう言ってないだけで。
そんな世界になったとき、どうなるか。「狂気マシマシ」にするなんて、AIにかかればおちゃのこさいさいになる。結果として「マシマシな文章」だらけになる。ここから帰結するのは2つあって。①マシマシが当たり前になるので、それ以上に盛る、さらにマシマシにするしかなく、孔雀の羽みたいになっていく、あるいは音源の音圧がどんどん高くなる、外食の味がどんどん濃くなるみたいな方向性。②もう一つがその逆で「最近そんな文章ばっかりで疲れるから、あまり煽ったり盛ったり、要はハイカロリーでないものが読みたいなってなるか。
どちらもあると思うけど、自分はAIと接していて、そのテンションの高さに疲れちゃったから、②のほうが増えたらいいなって思ってるので、そういう文章を心がけたいな。
moriteppei.icon「AIに負けないために人はどんな文章を書けばいいのか?」って問い自体がはなはだナンセンスだと思う。もうとっくにみんなAI使ったライティングしてるので......。そしてその全工程におけるAI使用率はどんどん高くなっていくので......。AIか。人間か。そのつなぎめもほとんど誰も意識しなくなる。