社会科の教科書をQNKSで読んでみよう!
【教科書の自力読解力に関する問題】
「読む」とはどういう行為か、を描かずに細かな知識ばかりを教えている
知識を教えるだけでそれを活用する機会、つまり「自力で教科書を読む機会」が少なすぎる
【QNKSの導入には社会科がおすすめ!】
QNKSの導入には社会科の教科書をQNKSを使って読んでみる、というところから始めることをおすすめしています。理由はシンプルに「簡単だから」です。その簡単さは以下の3点で説明できます。
抜き出す(N)すべき単語が既に太字で表示されている
見開き2ページ分で話題が完結している
単元全体を要約するときにも、話題ごとに小見出しがついているので、話題の流れを追いやすい
【QNKSで社会の教科書を読む方法】
①まず一度、読まなければならない文章全体にざっと目を通す。
わかろうとしなくていい。自然にわかることだけをキャッチする。この意識がかなり大切。細部にこだわらない。
脳内でざっくりQNKSを一度回転させるイメージ。
大まかな見通しがあると、この後詳しくQNKSをするときにやりやすくなる
同じ目的で、NHKforschoolなどで学習する内容に関係する動画を観てから活動に入るというのも一つのアイディア。(子どもたちが感覚を掴んできたら、自分の必要に応じて「自分はまず動画を見てからやる」などの選択ができるようになる。 QNKS✕GIGA) ②(N)太字の情報を抜き出す。
教科書本文の太字のところをマインドマップのようにノートに抜き出していく。
情報構造が見えない場合や関連性がない場合は箇条書きでもOK。
太字だけでは何のことかわからないときは、関連する情報も合わせて抜き出していく。
https://scrapbox.io/files/6094dc77e1a5ff001d9c1a9c.png
②(K)組み立てる。
「背骨」は、中心的なキーワードを資格で囲み、縦に配列していく。
「お肉」には、背骨の内容をより具体的にする情報をまるで囲んで付け加える。
Kで書いた図見て自分の頭の中ですらすらと全体を通して説明できればOK。
できなければつまずいたところをチェックし、その部分の情報を教科書から再度詳しくNする。
https://scrapbox.io/files/6094dc92ccca8f001cf981ed.png
③(S)要約文として整理する。
書いているうちにわからなくなれば、Kに戻って構造を確認したり、書き直したりする。
要約文は自分で読み返したり、人に読んでもらうことで抜けや間違いに気づきやすくなる。
いきなり文章化するのではなく、一度Kをみながら頭の中でスラスラと文章が出てくるかを試すと良い。それを友達に聞いてもらうとなおいい。
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【QNKSで読めた後は…】
◯通常授業に接続するパターン
QNKSの所要時間は、見開き1ページなら5分程度で要約、1単元分なら1時間程度で要約。これをしてから授業に入ると、授業で提示される情報は「初めて見る情報」ではなくなる。これが学習効果をかなり上げる。単純に言えば、授業の冒頭をつかって予習が完了している状態を作ることができるのです。この、まず自分でやってみる的アプローチは、生産的失敗や未来のための学習準備といった用語で学習科学でもその効果が明らかにされているものです。 ノートにも単元全体(もしくは見開き1ページ)の論理展開が図化されています。授業を受けるときもこれをベースに考えれば、新たに得た知識はどんどんこの図に付け加えていくことができます。
タブレットが使える場合は、この論理展開図をロイロノートなどのアプリで作っていれば、再編集が簡単です。 #QNKS✕GIGA ◯QNKSで問いに向き合うパターン
QNKSは「考える」ための方法。考えるのは読むときだけでなく、問いに答えるときも。QNKSで教材文を読んだ後は、QNKSで各授業で問われる主発問に値する問いに自分で答えを出すというチャレンジをさせることも可能です。 NEXT