ムディート
小さな唖の意味。小説の語り手「おれ」。本名はウンベルト・ペニャローサ。
背中の曲がった老人。普段は身振り手振りで会話をするが、実は唖のふりをしているだけ。
ウンベルト・ペニャローサとして生きていた頃はヘロニモ・デ・アスコイティアの秘書をしていたが、いまは名前を変え、エンカルナシオン修道院で雑用をしている。
六人の魔女に脅迫され、性を失い、七人目の魔女になる。
クリソフォロ・アスーラ、ペータ・ポンセ、エンペラトリスらに監視されているという妄想に取り憑かれている。
ヒガンテの仮面を借り受け、イリス・マテルーナと性交。自身が孕ませた子供をヘロニモ・デ・アスコイティアに認知させ、アスコイティア一族の名を継がせようと画策している。あるいは彼の羨望の目に元気づけられたヘロニモ・デ・アスコイティアによってイリス・マテルーナは懐胎した。
クリソフォロ・アスーラによって身体の八十パーセントを切除され、六人の魔女によって赤ん坊の代用物にされる。
老婆たちの噂によると、ある朝、修道院の入口に倒れていた女が産んだ月足らずの子供で、当時そこに住まっていた老婆や修道尼によって寺男として育てられたという。
登場人物