知的生産レター
Block Writingで用いる作法であり、クラインの先頭につけることで「これは~~に関する塊ですよ」を明示するもの。
ネーミング
レター(Letter)とは文字のこと
使い方
1 最初に文脈を整理する
cx(コンテキスト)を使う
2 まずはk(検討)やb(ブレスト)などで発散する
参考情報はr(リファレンス)などでまとめておくとよい
便宜上用語を定めた場合は、g(Glossary)としてまとめておくとよい
3 ある程度見えてきたら以下をつくる
s(サマリー。要約)
a(アクション。行動リスト、TODOリスト、次やること)
c(見えてきた概念)
d(見えてきた方向性)
4 3の結果を踏まえてさらにkやbを行ったり、またsやaをつくったり、など発散と収束を行ったり来たりする
ツール
Scrapbox
https://scrapbox.io/
現状最も使いやすいと思われるツール
sta-scb:
/sta/sta-scb
筆者が筆者のためにつくったツールであり、ローカルのテキストエディタで動かせる
(一応他者が使えるよう公開はしているが、あまり丁寧には整備していない)
その他箇条書きを行いやすいツール
Obsidian(Markdownベースのメモエディタ)やDynalist(アウトライナー)など多数存在するが、クラインを扱いづらいためあまり望ましくはない
一覧
1文字:
a
Action 行動、タスク
b
Brain-storming ブレスト、特にひとりブレスト(フリーライティングと言ってもいい)
c
Concept 概念
「こういう概念があるな」が見えてきたら、それを言語化する
→ワークウェア
d
Direction 方向性
「次はこういう感じのことをやろう」など方向性に関する話が見えてきたら、それを言語化する
g
Glossary 用語
多義語の捉え方やその場でつくった省略語などを定義する
i
Implementation 実装
どうやってつくるかという話
k
Kento 検討
ある一つのテーマについての検討を行う
s
Summary サマリー、要約、要点
色んな知的生産レターでまとめてきた諸々を端的にまとめたもの
→サマリー駆動
r
Reference 参考、参考情報
URL、書籍などの出典、誰が何と言っているか、過去の自分のノートや成果物などをリストアップする
各々一言で要約を述べられるとなおよい
o
Others 他人
他人の意見、コメント、例などを並べる
rに書いても良い
2文字以上:
cx
Context コンテキスト、文脈、背景、前提
ccx
Commit Context 作業進捗などを残しておくこと、また残したもの
→ローディングコンテキスト
クラインのゾーニング用
少し高度な話題。
クラインをnつに分けずに、1つのクライン内で区切りたいことがある。
これをゾーニングという。
t
Title タイトル
ゾーン一つ分に名前をつける
-
ゾーンを区切る
Q&A
kとbの違いは?
kは検討であり、ある一つのテーマを深堀りするもの
bはブレストの略であり、テーマの設定さえもしない
別に厳密に区別しなくてもよく、たとえばkばかり使う等でも良い
ただし「あるテーマの深堀り」と「テーマさえ絞らずに発散する」は異なる活動であり、異なるブロックとして区別できた方が後々読み返す場合には楽
kにて検討中、別の話題が盛り上がってきたらどうする?
その話題は外に出して、新たにkをつくる
いちいちレターを書くのが面倒くさい
別に省いてもよいが、後で見返すときに「これは何のクラインだっけ」と迷ってしまうデメリットがある
最もよく使うkについては省いてもいいかもしれない
筆者もよく省く
もう用がないクラインが邪魔だがどうすればいい?
別ファイルに移す、=========== のような区切り線を引いてその下に送る、レターの前に✅をつけるなど
クラインが増えてきたので俯瞰したい、どうすればいいか
テキストエディタのアウトライン機能を使えば可能だが、エディタに精通している必要がある
以下はsta-scbによる例(秀丸エディタのアウトライン機能)
https://gyazo.com/9bd1a0d7007b9bb16eb9ac0403b0a9c5
例
筆者による利用例: /sta/作業台という概念1、/sta/Qandan1、/sta/Pasty1
内容自体は個人的であり他者には理解しづらいが、レター単位でブロックを並べながら検討を進めている樣子がわかる